日記: 11月20日(2015年)

 派遣法の改正でいろいろ困ったことになっている職場も多いと聞く。かく言う私の職場も大いに困っているが、まぁそういう各論はどうでもいい。ここではこの法改正をきっかけにした妄想を語る。

 私レベルの理解では、今回の改正は要するに、「3年以上同じ人を雇ったら正社員にしなさい」という改正だ。拙い理解なのは承知の上だけど、まぁこんなもんだろう。

 なぜこんな改正がされたのかというと、それによって派遣社員の正社員化を促し、生活を安定させ、社会的地位を向上させたいのだろう。でも、この改正でそれが成し遂げられるかというと、はなはだ疑問だ。

 そもそも派遣社員を雇うような会社は、派遣社員が「いつでも減らせる戦力」だから雇っていると推測される。逆に言えば、正社員は「減らしたくても減らしにくい」から派遣社員を雇うのだ。世の中の景気が悪く、先の見えない今のご時勢において、固定費としての正社員はリスクであり、流動費の派遣社員は保険なのだ。少々効率が悪くても、人材確保が保険側に偏るのは仕方がない。

 だから、どれだけ派遣社員が有能だろうが、正社員と同等の仕事をしていようが、「派遣社員枠=いつでも減らせる枠」を、そうそう減らせるとは思えない。保健は必要なのだ。

 そうなると結局のところ、この法改正で得られる成果は、「派遣社員が3年以下のサイクルで職場の変更を余儀なくされる」ということでしかなく、狙いとは正反対に、派遣社員の安定性は、さらに低下するのではないか、とさえ思えるよ。

 派遣社員の地位を向上させたかったら、いっそ正社員の首を切りやすく法改正して、相対的に地位を上げる手をとったらどうなんだろうね。そうしたら正社員も派遣社員も同列の競争ができて、雇う企業からしたら違いがなくなるから、中間マージンをとられない正規雇用が増えそうなもんだけども(それはそれで別の問題が大量に発生するだろうが)。

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