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蘇英09: Creelers

 Creelersは、ロイヤルマイルから少し横道にそれた場所にある、小さなレストラン。スコットランドの西に浮かぶアラン島の漁港に、同名のレストランがあったり、そこからシーフードの通販をしていたりといった母体を持つ店で、いわば漁協直営店のような、地の利を生かした素材で勝負をする店のようだ。

 スコットランドは、というかイングランドもそうだけども、基本的には日本と同じ島国なので、シーフードが豊富で美味い。肉はどちらかというと大味な気がするけど、シーフードは少なくとも鮮度はいいから、大きくは外れにくい。特にスコットランドでは、スモークサーモンをはじめとするサーモンが名物で美味いそうだ。イモに鮭。北海道のようだな。

 ま、よくよく考えて見れば、かの有名なフィッシュ&チップスもシーフードと言えなくもないし、シーフード安牌説は理にかなっていそうな話だよな。うん。

 ってことで、スコットランドではシーフードレストランを重点的に当たってみることにした上での、Creelersというチョイスなのだ。

 ホタテのソテーとリゾット、サーモンのソテー、オヒョウのソテーを注文。「前菜は?」と聞かれたけど、小食日本人にはそんなものまで食う余裕はないので、これに小さなサラダをつけるだけにした。この辺は見栄を張らずに、自分に正直に言うのがよいかと思われる。

 食えば、どれも美味かった。英国でありがちな「味がない」ということもなく、日本のフランス料理店のものと同等に美味かった。特に美味かったのは、ホタテのソテーとついてきたリゾットかな。エース級として期待したサーモンも美味かったけど、鮭なんていつも美味いんだよな、私にとっては。ふふふ。

 写真は↓ (※食べ物編の写真はピンボケばかりです)

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蘇英09: The Royal McGregor

 エジンバラ観光のメッカ、ロイヤルマイルに数あるパブのうちの1つ、The Royal McGregorで昼食をとった。

 The Royal McGregorは、スコットランド名物のハギスの評判がいいとされる店。ということで、この訪蘇で是非ともハギスを食したいと思っていた私が、狙い撃ちで訪れた店だ。

 ハギスというのは、「茹でたヒツジの内臓(心臓、肝臓、肺)のミンチ、オート麦、たまねぎ、ハーブを刻み、牛脂とともに羊の胃袋に詰めて茹るか蒸したプディング(詰め物料理)の一種(Wikipediaより引用)」というもの。人によってこれを美味そうとみるか、ゲテモノ料理と見るかは様々だろうけども、多くの人にとってはゲテモノ料理の範疇ですな。しかし、私には実においしそうに聞こえたので、意気揚々と食いに行ってきた。

 ハギスは多くの場合、ハギスとマッシュドポテトとマッシュドターニップ(カブの一種)がセットで供されるらしい。これらをこのThe Royal McGregorでは「ハギスタワー」と称して、積み重ねた形で供するのが特徴的なのだ。一見するとケーキのようでもあり、美しい。

 入店すると、なかなか美人のオネーサンが席に案内してくれた。しかしそこで渡してくれたメニューは、朝食時限定のセットのみが書かれたメニュー。そこには当然ハギスの文字はない。「違うのだ。私は普通のメニューから選んで注文したいのだ」と言うと、すぐに普通のメニューを渡してくれて一安心。ハギスを注文し、待つこと十分あまりだろうか。めでたく噂のハギスタワーがやってきた。

 そして食う。

 おぅ・・・うめえええええ!

 レバーのようなクセのある濃厚な味。それがマッシュドポテト、ターニップ、それにグレービーソースと合わさって、いままで味わったことのない美味を生み出している。なんだこれ、本当に上手いぞ。

 量がとても多くて、終盤にはさすがに飽きかけたけど、思っていた以上にうまくて驚いた。事前に調査してあった素材や調味料や調理法から、実は「まぁ不味くはないだろう」という楽観はしていたんだけど、その予想をはるかに上回る味に仕上がっていたよ。

 これはなかなか日本では食えない味覚だろうから、舌蕾に刻み付けるようにゆっくりと味わってから、幸せな気分で店をあとにした私なのでした。

 写真は↓ (※食べ物編の写真はピンボケばかりです)

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蘇英09: フルイングリッシュブレックファスト風ビュッフェ

 イギリスの朝食と言えばフルイングリッシュブレックファスト。概ね、ベーコン、ソーセージ、スクランブルエッグ、ハッシュブラウン、トースト、焼きトマト、焼きマッシュルーム、フルーツ、シリアル、などなどで構成された、朝から食うには非常にボリュームのあるメニューだ。

 今回の旅行の朝食は、全てがこのフルイングリッシュブレックファストを構成する食品が中心となった、ホテルのビュッフェで摂った。

 ビュッフェになると取るものは自分の好みに偏ってしまうので、いつも同じようなものばかりになってしまったけど、「イギリスで美味いものを食いたかったら3回朝食をとれ」というように、毎日大きく外すことのない、安定した(そして重い)朝食をとって、一日のスタートを切ることができた。

 食ったものと、その寸評を述べておこう。

 ベーコン: 厚めにスライスされたものが焼かれて出る。干からびているのでは、というくらいこれでもかと焼かれていて固い場合が多い。それをかみ締めて出る肉汁が美味い。

 ソーセージ: バンガーズといわれるイギリス風のソーセージ。豚肉にかさ増しのための小麦粉、それにスパイスやハーブが入っている。いわばなんちゃってソーセージ。ソーセージへの侮辱。ドイツ人が憤慨しそう。でも私はこのソーセージが大好き。なにに近いかと言えば、朝マックのソーセージに味は近いと思うので、朝マックファンにオススメ。

 ブラックプディング: 豚の血の入ったソーセージ。食感がネチョネチョしていて粉っぽい。豚の血に抵抗はそんなにないけど、おいしいとも思わなかった。

 卵料理: スクランブル、目玉焼き、ともに日本で食うのと変わらず。

 焼きトマト: ピザの具としか思えない。まぁまぁ。

 焼きマッシュルーム: 同上。

 ハッシュブラウン: 朝マックでいうところのハッシュドポテト。前にも書いたけど、この国の揚げイモ系の美味さは異常。

 トースト: 超薄切りをカリカリに焼くスタイル。大好き。でもマーメイトをつける勇気はなかった。

 ポリッジ: スコットランドの燕麦の粥。オートミールの親戚というか同じもの? 美味いもんではないと思う。

 紅茶: 安くて美味い。水のように飲んだ。

 基本的に、肉と炭水化物ばかり食った。フルーツやシリアルもあったけど目もくれず。栄養バランスよりも、自分の好みを優先する!

 写真は↓ (※食べ物編の写真はピンボケばかりです)

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蘇英09: GORDON RAMSAY PLANE FOOD

 GORDON RAMSAY PLANE FOODは、ヒースロー空港の最新のターミナル、ターミナル5にあるレストランだ。レストラン名にもなっている、ゴードン・ラムゼイというのはイギリスの有名な料理人の名前らしく、日本にもその名を関したレストランがあるそうだ。

 ここでエジンバラ行きの飛行機を待つ間にディナーを取った。

 店内は空港のレストランにしては小奇麗で、でも有名な料理人のレストランにしてはカジュアル、というほどよく品のいい雰囲気。今回のようにラフな旅装で入っても、そう気後れすることもないか、というくらいの気軽さがあった。

 今回の訪英では、これが初の食事ということで、今後の食を占う意味でも美味いものを食いたかったんだけども、しっかりと美味かったので幸先が良かったといえる。

 私はポークチョップのソテーに、ブラックプディングと、リンゴのコンポートがついたもの、それにサイドオーダーでチップスを頼んだ。連れは、魚のソテーかなんかだったと思うけど、忘れた。

 どれも実に無難な味で、美味いか不味いかと言えば、間違いなく美味かった。有名シェフの小洒落た店、ということでもわかるように、やや値段が高めなので、その辺をトータル的に考えると難しいけど、雰囲気込みで損をしたというよりは得をしたと思ったよ。次にヒースローに行くことがあったとしても、ここで食べたいと思えた。

 さて、ここで特に感激したのは、チップスだ。ここに限らず、この先どこで食っても感じたんだけど、本当にこの国はチップスが美味かった。チップスってのは、いわゆるフライドポテトなんだけど、これが美味いんだよなぁ。フライドポテトが大好きで食いまくっている私をして、ここまで感激せしむるとは・・・。香ばしさも、イモそのものの風味も文句なしだ。うーん、素材の差なのかなぁ? 日本のファミレスやファストフード店などで供されるものとは、一味も二味も違った。

 そんな最高のチップスを、長いフライト明けの一杯とともに食ったひとときは、これ至福であった。

 (そうそう、ここは従業員がインド系の人ばかりというのも面白かった。ここに限った話ではなく、ウェイターや販売員のような職種には、アングロサクソンではない人が多かった。逆に伝統的なパブの店員などはアングロサクソンばかりで、この辺の住み分けが階級社会ってもんなのかなぁ、と感じた)

 写真は↓ (※食べ物編の写真はピンボケばかりです)

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