カテゴリー別アーカイブ: 日記: 2007年06月

日記: 6月23日 (2007年)

 暑い季節が近づき、ビールがうまい・・・という話を聞くことも多くなってくるわけだけど、私はあまりビールが好きではない。だけど、そんな私の唯一好きなビールが、GUINNESSだ。

 初めて飲んだのは、訪英したときのパブ。特に何の期待もせずに、のどが渇いたけど普通のビールは嫌だ、というだけの理由で飲んでみたら、そのビールとは全く異なる穏やかな味、そして何よりクリーミーな泡の味わいに、深く驚かされたのが懐かしく思い出される。

 すっかりGUINNESSが気に入ってしまった私は、訪英中にのどが渇くたびにパブでGUINNESSを求めた。そして帰国後も、あの感動をご家庭でもう一度、とばかりに近所のスーパーで売っていた、瓶入りのGUINNESSを飲んでみたんだけど・・・なんと、これが全然おいしくない。そのときの経験から、どうやらGUINNESSは、ちゃんとサーバーで注がねば、あのクリーミーな泡ができず、おいしさを大幅に損なうのだと知ったのだった。

 それ以来、家でうまいGUINNESSを飲むのは無理なのだと思っていた。ところが先日、スーパーで売られていた缶入りのGUINNESSを、気まぐれで買って飲んでみたら、またその考えを改めてしまった。「瓶入り」のそれとは違い、「缶入り」のGUINNESSは、かなりうまいのだ。

 缶入りGUINNESSには、フローティング・ウィジェットという特許技術が用いられている。この技術は、缶の中に、プラスチック製の球体が浮かんでいて、缶の開栓による気圧変化を利用して、その球体から大量のきめ細かい気泡を噴出させるというもの。これによって、サーバーで注ぐのと同じような、クリーミーな泡を、缶入りGUINNESSでも味わうことができるのだ。

 そういう仕掛けがあることを全然意識してなくて、どうせクリーミーさはないんだよな、と期待もせずに買ってきただけに、予想以上の「本物らしさ」を提供してくれた缶入りGUINNESSには、すっかりやられてしまった。

 うまいGUINNESSを飲みながら、近所のハム・ソーセージ専門店で買ってきたヴァイスブルストをかじる。うーん、幸せだ。

日記: 6月22日 (2007年)

 納豆のたれ、ってあるでしょ。あの袋、なんであんな形なんだろう?

 といってもわからないかもしれないけど、袋の中身の形が、四角形ではなくて、注ぎ口のような部分をつけた形になっている、あの部分のことだ。
 図1
 ┌┐┌──┐
 │└┘   │
 │ た れ │
 └────┘

 こんな風になってる。わかるかな?

 納豆のたれに限らず、このような形状を持った少量液体用の包装は案外多いんだけど、私にはこの形状の意味がわからないのだ。なんとなく、左上の部分だけを切ってくれってことのようなんだけど、上辺のうちの注ぎ口部分だけを切って、細くない部分を切らないという困難な芸当を、わざわざ要求する意味がわからない。もしも本当に注ぎ口にしたいなら、

 図2
 ┌┐
 │└───┐
 │ た れ │
 └────┘

 こうすべきだと思うのだ。これなら、注ぎ口部分だけを切断するのが非常にたやすい。横に一閃すればことが足りる。

 しかし現実には図1のような形状のため、注ぎ口部分だけを切断するためには、切り口を斜めにしなければならない。しかもかなりシビアな角度でだ。

 そもそも切り口を斜めにするくらいなら、注ぎ口のごとき形状そのものが必要なく、

 図3
 ┌────┐
 │ 納豆の │
 │ た れ │
 └────┘

 という形でもかまわないように思う。なまじシビアな角度での斜め切りを要求してくるぶん、図1は図3よりもたちが悪い。

 そんなことを考えながら、朝飯に納豆を食って家を出た。実に充実した考察の時間を得ることができたと自負するものであります!

日記: 6月18日 (2007年)

 前回の続き。

 さて、首尾よくシークレッ・・・ライディング用シューズを手に入れた私。ちなみに買ったのはこれのブラックだ。HYDRO-TECHという聞いたことのない防水透湿素材を使用しているんだけど、対水圧とかのスペック表記がまるでないので、この素材の実力がどの程度のものかは不明。ビジネスシューズのラインナップなんかを見るに、まぁさほど過酷な環境下での使用は想定されていないように思われる(知らないけど)。

 値段は8000円チョイ。安いってほど安くもない、程々なお値段ですな。用意されていたサイズが24.5cm~で、買ったのも24.5cmという、屈辱の最低サイズチョイスなのが悲しいけど、私は負けない。見苦しくも弁明するならば、普段の靴は25cm~25.5cmなんだけど、この靴は妙にぶかぶかなサイズ設定だったゆえの最低サイズチョイスなのだ。

 さて、履いて歩いてみると、普段よりも気持ち視点が高いような気がする。ドアノブや、垣根や、自動車のルーフといった、普段見慣れているものの見えかたが、ほんのすこおおおおおおおおおおおし、なんとなあああああああああく、違うような違わないような、そんな錯覚がある。

 思ったより重量はなくて、そういった点での歩行時の違和感は少ない。ただ新品なせいか、靴底がやけにつるつるしていて、しっかり靴紐を締めていても、一歩ごとに足の裏が靴の中で滑るような感覚がある。ちょっと歩きにくいと言わざるを得ない。脚になじむことで解決してくれるといいけど。

 そして、いよいよバイクに乗ってみた。

 またがった瞬間に、はっきりと足つきがいいことがわかった。今までなら股から地面まで一直線に伸びていた私の足が、こころなしかヒザを曲げることができるくらいになっている。ソールのグリップも、少なくともドライなアスファルト面に対しては良好で、停車時の安定感がかなり増した印象だ。たかが数センチ、されど数センチである。

 しかしその一方で、足を使った操作が、思っていた以上にしにくくなってしまった。ソールが厚くなっているため、今までの感覚で足を動かしても、シフトペダルの下につま先をもぐりこませることができない。厚いソールがシフトペダルにぶつかってしまうのだ。意識をして、足先を下向きに曲げてやればシフトチェンジは出来るけど、ライダー歴数年でようやく自然に行えるようになってきた、体で覚えたシフトチェンジの動作が、まるで通用しなくなってしまったわけである。これは痛い。

 またソールや生地がスニーカーに比べて厚いぶん、シフトチェンジの感覚、つまりカチカチ感というかガチャガチャ感というか、そういうバイクからの声が、足先に伝わりにくくなってしまったのも深刻な問題だ。シフトチェンジらしき操作をしても、本当にギアが変わったのかどうかが、よくわからないのである。これはリアブレーキも同様で、ブレーキを踏んでいるのかどうかが、良くわからない。漫然と脚をステップにかけているだけなのに、ずーっとブレーキを引きずったまま走っているような気がしてきて怖い。

 この運転時の違和感は、想像以上だった。まだこの新しい靴での走行が、5kmにもなっていないからなんともいえないけど、このままこの違和感が持続するようだと、この靴との生活は短いものになると言わざるを得ない。

 足つき向上、(一応)ハイテク素材、頑丈そう、背が高く見・・・ゴホゴホ、と利点も多いだけに、慣れることで解消される問題だといいなぁ。

日記: 6月17日 (2007年)

 シークレットシューズを買った。

 ・・・。
 ・・・。
 ・・・。

 いやいやいやいやいや。まてまてまてまてまて。そこ。まだ引くな。語弊があった。

 ちゃんと説明しよう。正確には、バイクに乗るとき用のブーツというかシューズというか、そんなものを買ったのだ。

 そもそもバイク乗りには、スニーカーを履いて乗る人もいれば、バイク用につくられたブーツやシューズを履いて乗る人もいれば、作業用の安全靴を履いて乗る人もいる。他にもいろんなタイプがいると思うけど、それらを大きく2つに分ければ、「いつもの靴で乗る派」と、「バイクのときだけ違う靴派」ということになるだろう。で、私は今まで、完全に前者派だったんだけど、このたび後者も試してみようと思いたったのだ。

 思うに、バイク用に別の靴を履くというのには、機能的な理由と、視覚的な理由がある、と考えられる。機能的な理由というのは、例えば防水透湿素材で出来ていて悪天候に強いとか、プロテクションがしっかりしていて転倒に強いとか、シフトペダルが当たる部分の素材が補強されているとか、そういう普段履きにはない機能を求める、ということだ。一方、視覚的な理由というのは、ハーレー乗りがいかにもハーレーっぽい革ブーツを履いたり、SS乗りがいかにもレーサーっぽい樹脂ブーツをはいたり(これは機能的理由が大きいだろうけど)という、気分を出すためのギミックとしてのものを意味する。

 いままで私は、ライディングウェアを考える際に、靴にまで気を配ることはなかった。それは基本的に悪天候では外出しないということもあれば、アグレッシブなライディングとは無縁だということもあれば、ライダー的な外見への憧れがなかったということもある。要するに、今までの私のライディング時の履物への無関心さは、「バイク用の靴」が与えてくれるであろう利点を、まるで求めていなかった、ということに起因していたわけである。

 だけど最近、バイク用にごついブーツ/シューズをはいている人々を見て、気が付いてしまったのだ。

 「あれってソールが厚いよな・・・」

 と。

 ソールが厚いということは、すなわち、身長が高く見えるということである。・・・ちがう。すなわち、足つきが良くなるということである。

 これは魅力的なメリットだと言わざるを得ない。現在の愛車であるところのゼルビスは、私のようなリアルホビットでも余裕で(?)足がつくシート高だから、別にスニーカーでも問題はない。でも、きたるべき大型車への主力戦闘機の世代交代を視野に入れると、このくらいの対策は採っておいたほうがよいのではないだろうか。そんな気がしてきたのだ。

 というわけで、ソールの厚い、それっぽい靴を買うことにした。

 最初は、ライディングギア・メーカーのバイク用シューズのようなものから見繕おうかと思っていた。だけど、試してみて今ひとつだったときの保険もかねて、バイク用シューズと必要要件の重なる部分が多そうな、ハイキング用のシューズを選択することにした。対悪天候性、グリップ、厚いソール、軽量・・・etc。バイク用にあって、ハイキング用にないものは、シフトパッドくらいのものではないだろうか。ちなみに、なぜハイキング用にすることが保険になるかというと、・・・失敗時にオヤジに押し付けられるかもしれないからである。うへうへ。

 さて、いくつかの店を巡り、mont-bellとかColumbiaとかの、アウトドアブランドの商品を見て考えることしばし。やっぱGORE-TEXはいいのかなー、とかいろいろ考えたものの、最終的には値段に負けて、聞いたことのないブランドの、聞いたことのない防水透湿素材のハイキングシューズを入手するに至った。

 GORE-TEXの、実績に裏打ちされた優秀な防水透湿性も魅力だったけど、どうせ悪天候下のライディングシーンなんて滅多にないんだから、そこに投資するのは無駄だと思ったのだ。安物買いの銭失いにならないといいけど、それは今後徐々にわかってくることである。

 うむうむ、これはソールが厚いぞ。足つき向上の期待感、大だ。はてさて・・・。

日記: 6月16日 (2007年)

 やってしまった。

 あんまり暑いから、ついつい油断してTシャツ姿などという軽装でバイクに乗り、走行風で涼んで楽しんでいたんだけど、それが大きな間違いだった。風を味わいながら、遠いラーメン屋までいって昼飯を食い、ユニクロを冷やかし、家に帰ってきて鏡を見てみたら、そこで大後悔。

 鏡に映った私の腕には、二の腕から手首までが日に焼けて小麦色に変色しているにも関わらず、そこから指先までは真っ白、という2色のカラーリングが、鮮やかに施されていたのだ。それも、「なんとなく色が違うなぁ」というレベルではなく、遠目にもその境界線が見て取れるほどにクッキリとだ。

 それは言うまでもなく、炎天下に露出していた腕と、グローブによって隠されていた手との間に横たわる、圧倒的な紫外線曝露量の差が生み出した、メラニン色素形成量の差にほかならないわけで。あまりにも明確かつ、比較的目立つ場所にできたそのボディーペインティングは、私を若干へこますに十分な威力であったわけで。これを解消するには、もはや時間が解決してくれるのを待つか、再び炎天下を今度はグローブなしで走るか、どちらかしかないわけで!

 かくして私はこれからしばらくの間、手先だけが真っ白という、奇妙な風体で出歩くことを余儀なくされたのでありました。トホホー。