日記: 9月5日 (2006年)

 某“ちょっと前に成型肉事件を起こした”ステーキチェーン店でひどい目にあった。

 まず入店直後のこと。入店した我々から、やや離れたカウンターの中にウェイターがいた。通常なら、ここでウェイターが歩み寄ってきて、「いらっしゃいませ。おタバコはお吸いになられますか?」というような口上があり、席に案内されるというプロセスを経る。・・・はずのだが、今回は違った。

 そのウェイターはあえて目をあわさないかのような姿勢を続けたまま、顔を上げようとしない。でもまぁ、声をかけるには、やや遠すぎる位置だったし、突っ立ってれば、そのうちこっちの存在に気がついて、こっちにくるだろう。そう思って、ぼーっと待つこと約1分。やはり一向にウェイターはこちらを見ようとしない。うーん、ここは勝手に席につくのではなく、案内されて席に着くシステムだったと思ったが・・・まぁ、案内してくれないなら自分で座っちゃおう。我々はぞろぞろと店内に入り、適当な窓際の席に陣取った。

 少し経って、勝手に席に着いた我々の卓に、ウェイトレスが到着した。開口一番、勝手に座った我々をとがめるような口調で「こちらは禁煙席になりますがよろしいでしょうか?」。おいおい、言うことが違うだろう、とは思ったが、我々をシカトした店員は彼女ではなかったので、大目に見ることにした。ウェイターに声をかけず(繰り返すが、声をかけるにはちょっと遠かったのだけど)、勝手に座ることを選択したなかった我々も最善の行動をとったとは思えなかったしね。でも、バイトの教育がなってないな。

 で、注文して、料理を食う。

 この店は例の事件以後、全体的に価格設定を引き下げたようで、注文時には入店直後の怒りも忘れて喜んでたんだけど、料理を口にした瞬間に、その喜びはあっという間に消え去った。事件以前にきた最後の記憶と比べて、明らかに肉のランクが2回りほど劣っていたからだ。

 鉄板の上に乗ったサーロインステーキの中央には、巨大なスジが横切っていた。肉と脂身の間、ではなく、肉と肉の間に、だ。どう考えても、ステーキにしてそのまま出す部位ではない。別にこの種の店に、すごく質のいい肉を期待してはいないけど、かといって払う価格を大幅に下回る質のものを出されては、納得がいかない。ファミレスとはいえ、一食の値段としては決して安くはないのだ。値段相応のものを期待するのが当然というもの。同じ値段を出して、スーパーで肉を買って食ったら、はるかに質のいい肉を、倍量食うことができるだろう。

 とはいえ、さすがに肉の質が悪い、とか言ってゴネるほどにはクレーマーになれないので、黙って食った。けど、入店時の対応の悪さも含めて、もうこの時点で、2度とこの店には来ないと固く誓っていた。例の事件以降、この店は誇りを失ったのだろう。つい1年ほど前は、かなりいい印象の店だったのに、残念だ。店長でも変わったのだろうか?

 だが、悪夢はまだ終わらなかった。最後に最悪な事件が発生したのだ。

 私は、メインディッシュに、ライスまたはパンと、好きなドリンクがついてくるというドリンクセットで料理を注文し、ドリンクは、食後にレモンティーを持ってきてもらうようにしていた。

 そして食後。ひどい肉をあらかた食べ終わったので、口をすっきりさせるべく、レモンティーを持ってくるように要求した。しかし、10分近く待っても来ないので、再度語気を強めて要求した。すると、やっとレモンティーが届いた。

 ・・・のだけど、そこに添えられていたレモンが、「皮だけ」というひどいものだった。わかりやすく天体にたとえて言うと、それはレモンの赤道付近を輪切りにしたものではなく、極付近を輪切りにしたものだったのだ。リング状ではなく、皿状のレモン。表面はレモンの果肉ではない白い部分だけで構成され、裏面はレモンの皮だけで構成されている。1ミクロンも果肉が無い。

 おいおいおい、普通こんな部位をつけないだろう。

 ここまでの小さな不満が溜まっていたこともあり、さすがに苦情を述べた。バイトではなく社員ぽい年配のウェイターを呼び、お説教。年下の客にうるさく言われて、さぞ社員もウザかっただろうが、私も金を支払う客だ。すでに支払う金額に見合うサービスを受けることができていないと感じていたところに、トドメのこれでは黙っていられない。早急にレモンは交換させたが、憤りでそのレモンティーは、まるで味などしなかった。

 ・・・で、これで終わりと思うでしょ? 私の見苦しい怒りもここまでと思うでしょ?

 そうだったらまぁ、ちょっと劣悪な店とクレーマーの話、で終わるんだけど、なんともう一撃が残っていた。いやぁ、正直油断したよ。

 レモンティーの苦情のあと、こそこそっとウェイトレスがやってきて、無言で伝票を持っていった。しばらくして、再び無言でこそこそっと伝票を置いていった。いかにも怪しい行動だ。

 さて、この伝票になにが起きたでしょう?

 ・・・そう。ムシのいい考えだといわれようとも、「迷惑をおかけしましたので、ドリンクはサービスさせていただきました」的な展開だと思いますよね。全品配膳し終わっている伝票に、さらになにか処理を入れるとなったら、それ以外思いつきませんよね。
 
 はい、甘かった。その伝票には、このような内容が追加されていたのだ。

 追加 レモンティー ¥340

 おいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおい、おーーーーーーーーーい!!!

 レモンティーは注文したんじゃなくて、すでに加算されているドリンクセットのドリンクだろうがああああぁぁぁぁっっっ!!!!!!

 もうね、怒りを通り越して、呆れてモノがいえないわけですよ。店自体に怒るよりも、こんな店を選んでしまった自分が情けなくなってくるわけですよ。怒りたくないのに怒らされていることが、悲しいわけですよ。

 レジで他の客の視線を感じながら、レモンティーは単品注文ではなく、ドリンクセットの一部であること、それによって料金が二重取りになっていること、気がつかなかったらどうなると思っているのだということを、「頭の悪い生徒に教える先生」の態度で理詰めで説明し、「無い頭で一生懸命考えて理解できたなら正確な金額を請求しろ」という態度で正しい請求を受け、料金を支払って店を出た。

 あー、胸糞悪いぜ!

日記: 9月5日 (2006年)」への4件のフィードバック

  1. teltel

    ひどい・・・ひどいなぁ・・・

    ちょっと趣旨は違いますが、友人たちと怖いもの見たさで今回蝿さんが行かれた様な話を良く聞くお店に行ったことがあります。(そこはハンバーグチェーン)

    そもそも納得して行ってるので、席案内がなくても、覇気がなくても、さめたスープが後で出てきても、溶けたアイスクリームがでてきても、お金払った後のありがとうございましたを目の前で他ごとしながら言われても、帰りの車の中での笑い話になりましたよ!w

    返信
  2. Nez/蝿

    ひどいですよねぇ。

    ネタで入ったならまだ救いがあったんですけどね。
    私は正直、うまいものをくうぞ! という気満々で臨んだので、
    期待と結果のギャップにやられてしまいました。

    とほほー。

    返信

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