日記: 1月15日 (2005年)

 予告どおり(遅いけど)、バイクが戻ってきたというお話。

 この場で数回にわたってお送りしてきた、「2004年夏のバイク事故」の最終章である。

 無事相手方の賠償金を受け取った私が、近所のバイク屋にバイクを預けてから約二ヶ月。私の愛車が中途半端に古い型のバイクなため、破損したフロントフェンダーの交換パーツがなかなか見つからずに、ここまで修理完了が伸び伸びになってしまったのだ。

 しかしそれもやっと見つかり、ついに愛車が戻ってくる。・・・この寒い真っ只中に。

 こんな寒い中、帰ってきたところで乗らんって!

 などと思いつつも、「いつまでもバイク屋に置いていては愛車との友情が薄れてしまう」・・・ってなわけで、事故の相手方から分捕った金銭を握り締め、年始早々にバイク屋へ向かったのであった。

 バイク屋につくと、懐かしい愛車がそこにはあった。購入後一年以上がたち、いい加減見飽きていた(見切りはやっ)はずの愛車も、久しぶりに会うとなんだかカッコよさ五割り増しである。

 惚れ直しながら、修理費用の支払いを終え、半年振りのバイクの運転にやや緊張しつつ、バイク屋を後にした。

 久しぶりのバイク走行。うーん、爽快だ。

 ・・・しかしどうも速度感覚がないな。今何キロくらいで走っているのかな?

 そう思い、速度メーターを見てみる。速度メーターは0km/hを指していた。

 なーんだ、0km/hか。まだまだ出せるな・・・っておい!

 よくよく見てみれば、速度計のメーター針が根元からぽっきりと折れていて、メーターの回転軸は動いているのに、針がまったく動いていないのだ!

 こ、これは・・・クレームだ!

 あわてて来た道をUターンしてバイク屋に戻り、事情を説明する。

 話を聞いたバイク屋も半ばあわて気味。それはそうだろう。今回の事故では、このバイク屋のチェックを元に見積もりを出し、それによって賠償金額が算出されているのだからして、故障箇所の見落としがあったでは済まされない。

 とはいっても、メーターを全交換したら、それこそえらい金額の差額が生じてしまう。というわけで、情けない手段ながらも、メーターボックスを開けて、中の回転軸と、折れたメーター針を接着剤でくっつけるという、原始的かつちょっとカッコ悪い解決策でもって、場を収めることにしたのであった。

 「ちゃんと元通りに直せ! ちょっとでもヒビがいってたら交換だ! 料金はそっちの手落ちで相手方に請求できなかったんだから、もちろん無料だ!」

 なーんてことを言いたい気持ちもわずかながらあったけど、ホームタウンのバイク屋とのつきあい、というものもあるし、正直もうこれ以上の、「払う、払わない」の言い争いにも倦んでいたので、ま、こんなもんでいいでしょう。

 ってなわけで、ほぼ外装の傷を修復され、メーターの中が少しかっこ悪くなったわが愛車は、やっとのことで我が家に戻ってきたのでありました。
 
 
 
・おまけ
 我が家に帰る途中、ガソリンスタンドに立ち寄り、ガソリンをいれ、エンジンをかけようとセルをまわすが、なんとこれが回らない。そう、長い間の入院と、押し寄せる寒波で、愛車君のバッテリーはすっかり飛んでしまっていたのだ。
 その場は発電機直でつないでエンジンだけかけたものの、今我が家に鎮座している愛車君は、まったく持って動くことができないのであった。
 うーん、今度バッテリーだけはずして、充電してもらいに行かないとなー。押しがけなんてイヤ過ぎるよ、とほほ。