VG: 感想再び

 以下は1ヶ月以上前、Lv30記念で書いた文章に、今少しだけ加筆したものだ。Lv20で感想を書いたから、Lv30でも書こうかな、というノリで書いた文章である。

 だけど、思いのほか重く、ネガティブな内容ばかりになってしまったので、当時普通にVGを楽しんでいた私は、そのときの仲間に見られて変に勘ぐられるのも考えものだと思って、アップするのをやめてしまっていた。それを久々に自分で読んでみたら、我ながら長々書いたなぁと感心してしまって、せっかく書いたものはやっぱり人目に触れさせたいぜ! ってなってしまった。となれば、アップしないわけにはまいりますまい。

 そんなわけで、無駄に長いVG感想文第二段(?)、ご覧あれ。なお閲覧につきましては、主観を主観と、感想を感想と、愚痴を愚痴と割り切り、意見と人格とを分けて考えることができる人、および暇人のかたにのみオススメいたします。


 さて、久々にVGについて思うところを書いてみようと思う。前回感想を述べたLv20時点ではまだ濃厚にあった、「新鮮さ」や「期待感」が薄れ、一方でVGを観察する時間は当然長くなったので、より客観的なことが言えるのではないかと期待したい。

 ただし、前回の「より主観的な感想」も、今回の「やっぱり主観的な感想」も、私の感想としては「正しいもの」であって、客観的な評価としては「間違ったもの」であるに違いない。そこのところを把握しておかないと、誤解を与えかねないのであえていっておこう。悪しからず。

 1.私の期待していたこと

 主観的な評価である以上、その評価基準を述べないと、評価に論理性が伴っているのかどうかを判断してもらえないと思う。そこで、まず私の評価の立脚点を述べたい。

 はっきり言おう。EQだ。

 正確にいえば、EQと同じことができなくてもいいんだけど、EQと同じ種類の興奮を得たかった。それは地道なダンジョン進行であり、ネームド捜索作業であり、ドロップアイテムにまつわる一喜一憂であり、ダンジョン内での出会いや競争の日々であり、ポップ待ちの間の雑談である。

 もしもこれらが得られないのならば、必ずこれらが得られる場合以上の興奮を得られなければならない。そういう観点で評価した。

 2.期待の結果

 ダンジョンを進行していく妙。この一点は引き継がれている。

 EQ同様にダンジョンのブレイク作業は厳しく、楽しい。VGの戦闘スタイルは、ヒットポイントに比して攻撃力が高く、スピード重視でサクサクと数をこなしていく・・・というDAoC以降の戦闘スタイルではなく、高いヒットポイントを低い攻撃力でもって減じていくという、岩山をヤスリで削るが如き地道で緩慢な戦闘スタイルだ。その「遅さ」がCC、DoT、Debuff、Pet等の存在価値を高め、「面白いわけがないMMORPGの戦闘」に一定の緊張感を与えることに成功し、ダンジョン内のリスポーンといった要素との「時間との戦い」をも演出し得ている。若干モンスターの移動パスがおかしかったりといった、理不尽な点もあるにはあるけど、それはEQでもそうだったし、そういうものは「そういう難しさを持ったステージなのだ」と思い込むくらいには、私は洗脳されてしまっているので問題視できない。

 しかしいわゆる、キャンプ、といった楽しみ方はない。クエストがらみでもない限り、ネームドを探すことどころか、ネームドがわく部屋(またはその周辺)に陣を置くことさえ滅多にない。ドロップアイテム目的の行動を取ることも少なく、他のグループとキャンプ地をシェアしたりといった交渉のケースも稀だ。一箇所にとどまらずに、移動を続けるスタイルが主流なので、常に忙しく、冒険と冒険の合間の暇な時間を楽しむといったこともない(暇な時間があればあったで忙しさを求めたりもするんだけど)。

 結果として、私の期待は30%ほどにしか満たされていない。Lv20時点では、レベルが上がれば満たされるんじゃないかな、と思っていたんだけど、どうやらそういうことでもなさそうだ。期待外れの部分については、その内容が絶対的評価として劣っているのかどうかは、私としてはなんともいえないんだけど、「私の期待していたアプローチの仕方ではなかった」ので、私にとってはマイナスポイントなのだ。ひたすら進行していくスタイルも、悪くはないんだけどね。

 しかし、戦闘システムは悪くない。ややCCが容易なように思うけど、普通にEQをそのまま進化させたものと評価していいように思う。それにダンジョンのつくりも悪くない。むしろかなり良い。EQのそれよりも時代の進化ぶんつくりが細かく、立体的な箇所も多い。

 それなのになぜ期待通りになってくれないのだろう。

 3.問題点その1:クエスト

 (私的価値観上の)諸悪の根源はこれだ。クエスト。これがダンジョンを目的ではなく手段にし、目的地ではなく通過点にしている。私の愛するダンジョンを貶める悪の大魔王。

 クエストがいらないとは言わないけど、VGのクエストの大半は、
 
 「もともとはクエスト主導ゲームではなかったけど、クエスト主導ゲームが売れてしまったから、『今日び狩りだけじゃ・・・』って言われるかと思って、途中で急遽クエスト主導ゲーム的要素を加えてみました」

 という雰囲気がありありで困る。

 なにが困るかというと、第1にクエストの作りこみが中途半端であり、第2にその割には労働対報酬比が良く、第3に1及び2から「中途半端なものをやるのが効率的」という自家中毒に陥っており、第4にその為に比重を置いて作りこんだせっかくのダンジョンが主ではなく従に堕している・・・というのが困る。本末転倒といわざるを得ない。

 もう手遅れだけど、VGがクエストよりもダンジョン攻略のほうが効率的な設計だったらなぁ、と悔やまざるを得ない。全ヒロイック以下の装備及びExpクエストを廃し、その分の労力を基本設計、バグ排除、サポート、レジェンダリー用クエスト(Lv20ごとに1つくらいでいい)及び特殊な装備用クエスト(乗り物、マント等)に裂いてくれたら、私の好みにかなり近づくに違いない。あー、ソロの時間つぶし用没個性的狩りクエストはあってもいいと思うかな、うむうむ。

 なお、クエスト主導が悪いとか嫌いとかいっているわけではない。クエスト主導にするならクエスト主導にするためのゲーム作りが土台からなされていなければいけないのに、ダンジョンや世界そのものを楽しませるゲーム作りをした土台の上に、無理やりクエスト主導のコンテンツを乗っけているのがおかしいというのだ。その辺が私のいう「中途半端」であり「本末転倒」なのである。

 4.問題点その2:アイテム

 問題点その1の副産物として、アイテムが豊富すぎるという問題点がある。それなりに使えるアイテムが、クエストから豊富に手に入るため、アイテムに関する物欲を刺激されることが少なく、また類似品が多いためにアイテムそのものに個性がまるでない。

 またクエスト品以外にも、通りすがりに倒されるような存在感のないネームドから、同じような性能のアイテムが数多くドロップされ、それが潤沢に市場に流通している。そのため缶コーヒーを買うのと同じような感覚で有用なアイテムを入手でき、それだけで十二分な戦力を維持したまま成長していける。結果として、EQのような「ドロップアイテム狙いのキャンプ」などは存在さえも許されず、ごく稀に欲を出して「十分に足りてる戦力をさらに向上させるためにクエスト狙いでキャンプ」のようなことが行われるに留まっている。

 最後までクエストをし続けて終わるようなゲームならそれでいい。アイテムは目的ではなく手段に過ぎず、用を足せればなんでもいい、というゲームもある。でもVGはそういうゲームではないはずだ。いや正確にいえば、実際VGはそういう「クエストをし続けて終わるようなゲーム」になってしまったようだけど、そういうゲームであること自体を私は否定しているので、私にとってはそういうゲームではない、ということになる。言い回しが複雑だな。とにかく、VGではもっと「魅力あるアイテムを狙う」という行動原理をもった遊び方をしたかったのだ。それもクエストなどという迂遠なる方法ではなく、純粋な宝探しとして、である。任務ではなく冒険をして、報酬ではなく戦利品がほしかったのだ。

 アイテム欲が必要かどうかというのは意見が分かれるところだけど、私はEQの偉大なところの1つはこの点だと思っている。今までにプレイしたどの MMORPGでも、アイテム名とその入手先やダンジョン名を、プレイをやめてから年単位の時間が過ぎても、なお覚えているものなど1つもない。だけど、 EQだけは多くのアイテムとその入手先を克明に覚えている。単に私のハマリ度がちがうせいなのかもしれないけど、EQはそれだけ1つ1つのアイテムに重みがあったように思う。グラフィックとかそういう部分が貧弱でも、その入手に至るまでの経緯や、存在そのものに個性があったのだ。

 その個性をもたらしたものの1つのは、間違いなくEQのアイテムがもつ悪名高い「レア度」なわけだけど、それでもダンジョン、アイテム、モンスターが体験として有機的に結びついてプレイヤーの記憶に残るというのは肝心なことだと思うのだ(地獄キャンプがしたいってわけではなくね)。厳しく楽しいダンジョンの記憶を、入手アイテムに刻みこめるようなプレイ体験が欲しい。しかしVGには残念ながらそれがない。

 その原因の第一がアイテムの供給過多にあることは疑いない。次いで、アイテムの入手場所がダンジョン内ではなく、多くは街などにいるクエストスターターであることもそれに拍車をかけている。これらのためアイテムにさほど価値や愛着を感じることができず、しかもアイテムとダンジョン、ひいては自分のプレイ体験とに接点を見出すことができないのだ。

 アイテムを追い求めることだけが目的ではないけど、VGはアイテムを、正確にいえばドロップアイテムをもう少し追い求めさせる設計にして欲しかった。もちろん、その貴重度はやや上げて、だ。

 5.問題点その3:インビジビリティ

 ダンジョンの「クエストの通過点化」を加速させているのが、VGの万能すぎるInvisi系のスペルだ。多くは言う必要がないと思うけど、インビジのおかげでただでさえ「乗り込んで邪魔者を倒して帰るだけ」のダンジョンが、「走ってボスだけ倒して帰るだけ」のダンジョンにまで落ちぶれてしまう。

 ヒドイハナシダ。

 ただこれについては、ダンジョン内でやることさえあれば、途中の経路を楽にするのはありかなとも思う。到着するだけで時間切れでは、かなり遊びにくいゲームになってしまうからね。

 やはり問題は、ダンジョン内に留まる理由がない、という構造にあるのだろう。

 (※この点については、最近のパッチでやや変更されたらしい)

 6.問題点その4:グルーピング

 Lv20時点での感想でも言ったように、VGにはグルーピングを補助する機能が致命的に少ない。少ないどころか、「グルーピングのためだけの機能」はないといっても過言ではない。よく言っても、「グルーピングのための機能は機能していない」というところだ。

 これが以前の感想と変わらず非常に痛い。いや、レベルが上がったぶん、この点の不備がもたらすダメージはより顕著だといえる。

 まず頭に入れなくてはならないのは、VGはフルまたはそれに近いグループ用に作られている、という厳然たる事実だ。もちろんソロコンテンツもある。小グループ用のコンテンツだって山ほどある。でも、それらはあくまでもおまけであって、VGのメインコンテンツはあくまでもフルグループ向けのものであるのだ。あえて語気を強めて言ってしまえば、小グループ用以下のコンテンツのほとんどは、大した出来ではないし、さして面白いものでもないのだ。

 であるからには、VGを100%楽しむためには、グループを組むことは絶対的な必要条件となってくる(無論そうでなくても楽しめる人もいるだろうけど、そういう人は多数派ではないと思うので除外する)。にもかかわらず、VGのグルーピング補助システムは壊滅的に貧弱だ。

 グループそのものの安定性からして、未だに万全とはいえない開発状況で、その結成の補助などというシステムにまで手をまわす余裕がないというのはわからないでもない。だがその状況を鑑みてもなお、グルーピングが難しい状況を放置することは、例えば「倒すべきモンスターが全て涸れきっている」というのと同じくらい重大な問題であるという認識がまるでできていないのは、問題があるといわざるを得ない。2時間探しても倒すべきNPCがいない、というゲームと、2時間探しても仲間がそろわない、というゲームは、「遊べない」という点で同じなのだ。そして「遊べない」という状況は、ゲームの本質を根底から覆す死病であるといえる。

 どんなに手を尽くしたところで、グルーピングというものは、コミュニケーション能力やキャラクター性能に左右されるものであるから、誰でもグループが組める、というような特効薬的な方法は存在しない。それでも、「グループを組める人を少しでも増やす」ための改善薬は、すでに数多くのゲームで投与されていて、しかもその転用はさほど技術を要するものとも思えない。Sigilの技術力でできないはずはないものだ。

 なのにその「可能な改善をしなかった」というのは、問題認識の甘さからくるのか、はたまた単なる怠惰なのか。いずれにしても、この点の改善を行わなかったことによるプレイヤーの喪失は、過去から未来にわたって、甚大なものになるのではと危惧されてならない。

 なぜなら、「グループが組めなくなった」ことを理由にした引退は、EQの頃から数多く聞かされてきたMMORPGの引退理由のなかでも、最たるもののひとつだからだ。

 この点はEQというスケールに当てはめるという論点からは、少し離れた場所にある問題点だけど、大問題であるために併記した。あしからず。

 7.結論

 VGはEQ3ないしは真のEQ2たりえなかった。理由は上記のとおり。

 すでにゲームの方向性は固まっているので、既出の問題点の多くも、いまさらそう改善はできないものと思われる。強いて言えばグルーピングについてはまだ改善が可能だとは思うけど、この点を不満に思う人はすでに多くが淘汰されているに違いなく、今残っている人に対してこの部分の改善を施しても、恩恵に浴する人は少ないのではないだろうか。

 もちろんここで言うところの「問題点」や「改善」は「私にとっての」という接頭辞を常に補って解釈してもらいたいものであって、人によってはその単語の意味は正反対にもなるものかと思われる。でも、VGの盛り上がりや、随所で散見される評判を見るに、そう一般的な評価から乖離したものではないのではないかと考えている。

 最後にとってつけたような形になるけど、それでも私はVGが気に入っている。私のMMORPG経験のなかでは、十分その上位に入るべき力を持ち得たタイトルとして、長く記憶されることだろう。あくまでも「持ち得た」であって、実際に「持つに至った」とは言いがたいのが悔やまれるところだ。そしてそれだけに、VGほど「ここがこうだったらなぁ」という感情を抱いたタイトルはないのかもしれない。

VG: 感想再び」への5件のフィードバック

  1. v

    長い(´・ω・`)
    クエストいらないよねぇ・・FFやPSUのようなストーリー重視ならともかく。
    クエスト品のせいで生産品が割り喰ってるし。
    EQ2でもクエストばかりで食傷気味だったし。

    ダンジョンは場所によって特色が出てていいとは思うけど嵐のように通り過ぎてしまうので印象がある場所が限られてますな。GukやSolB、Cazicのような思い出の場所がVGでは感じられない。

    生産だけは逸品(´ω`*)
    あのギリギリの仕上げが何とも・・

    PS: 久々にVGwikiみて見たらやっぱり更新されていなかった。悲しい(´・ω・`)

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  2. Hige

    私も大体同じように思ってます。
    SOEにドヤされてどこまで変わるか期待・・・してはいますが。

    ただ、EQよりいいなぁ、と思ってるのはソロでもまったりQをして、お金を稼いで、Expを稼いでというのが比較的楽な点でしょうか。

    返信
  3. Nez/蝿

    vさん:
    生産かー。EQよりはどのゲームもいいように思うけど、
    どーも生産にははまれない私。
    実用レベルにまで生産を成長させたMMORPGって、
    マクロ上げしたUOくらいかもしれない。

    Higeさん:
    ソロができるのはいいところですね。
    でもグループを組む必死さが損なわれるという点もありおりはべりで難しい。

    SOE事件はどーなることやら。
    別になんもかわらんのでは、って気もしますけどね。
    良くなれば「SOEやるじゃん」、悪くなれば「やはりSOE」ってのは
    ちょっと話が違うような気もするし。

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  4. d

    基本的にまったく同感です。
    定点キャンプだけというのも嫌ですが、現在の50killせよとか100killせよ、というものよりよっぽどいいですね。
    今思えばEQ1のクエスト数は絶妙なバランスでした。
    EQ2は初期はどうあれ、途中から初期クエストを大幅に削減していました。
    VGでも同様にSOEが手を加えてくれることを期待したい。

    是非ともこの長文を英文にしてSOEのSupport Forumに投稿してほしいものですが、似たような意見は既に出ているような気もします。

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  5. Nez/蝿

    EQ1でクエストって、超序盤のゴブリンビーズとか
    オーク肩当とかを渡すやつくらいしかやってない私。
    Epicも結局やらなかったしなー。

    そしてコレを英文にするのは不可能でありますSir!

    返信

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