日記: 12月5日(2025年)

 ビクトリノックスALOXリファインドコレクションを購入した。

 ボーナス時期ということで、頑張った自分へのご褒美だ。

 写真の通り、いわゆる10徳ナイフ、スイスアーミーナイフなどと呼ばれるやつだ。その代名詞ともいうべきビクトリノックスの、おそらく限定のラインナップがこの商品。お世辞にも格好いいとは言えない、そこらの10徳ナイフとは一味違い、これは見ての通り非常に格好いい(主観)。

 なんでこんなものを買ったのか、と聞かれると合理的な答えを出すのは難しい。

 別に何かに使うというつもりがあるわけではない。もうただ単に見た目の良さに一目ぼれして、このツールを自分の所有物にしたい、という一心だけで購入した。アクセサリーとかぬいぐるみとかの、役に立つ用途は特にない物品を購入するのと、同じ理由だろうか。

 正直ツールとしての10徳ナイフには、あまりいい印象は持っていない。ナイフは単機能のナイフのほうが使いやすいし、その他の各種ツールもそれぞれ単機能のものがあればいい。そう思っている派の人間だ。

 であるにもかかわらず、このツールだけはなぜか一目見た時から気になってしまった。発売前のなにかのプロモを見た瞬間から、どうしても欲しくなった。発売を今や遅しと待ち続けた。そして予約開始と同時にポチり、今月になって我が家に送られてきたというわけだ。

 届いた実物も、やはりいい。小さいながらにずっしりした金属の塊感といい、ダークブルーの外観といい、拳銃のグリップを思わせるセレーションといい、すばらしい。所有欲をくすぐってくれる。

 そして予想通り、道具としての使い勝手は決して良くない。というか使う機会がない。ナイフで紙を試し切りしてみて、その切れ味は良かったけど、でもそれだけだ。もう使うこともないだろう。

 でも、それでいいのだ。所有していたいだけだから。

 これがデスクの端に常にある。視界の中に自分のものとしてある。それがいいのだ。

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