先日の奈良旅行の際に、スーツケースのキャスターの車輪が壊れてしまったのだ。
それも4つある車輪のうち、内側というか、持ち手を持ったときに体側になるほうの車輪が2つとも同時に壊れてしまった。斜めに傾けて使う際には、この内側の2輪で転がすことが多いから、負担が多くかかる車輪だったのだろう。
余談ながら、この壊れ方がちょっと面白くて、車輪が割れるとか欠けるとかいう感じじゃなくて、バームクーヘンのようにベロンと外側の層が剥けてしまう感じに壊れた。ほう、こういう風な壊れ方をするのか。きっと樹脂の成型時の手法に関連するのだろうな。などと興味深くはあった。
ともあれ、実際はそんなことはどうでもよく、とにかく壊れたということが問題だ。
高いスーツケースではないし、かれこれ10年以上使ったものでもあるから、スーツケースごと買い替えてしまえばいい話ではある。
でもこのスーツケースは、国内から近めの海外まで、各地で苦楽を共にしてきた戦友でもある。思い出が詰まっていると言えなくもない。そして2つの車輪以外は、まだまだぴんぴんしている。ここで失うのは少し惜しい。
そこでAmazonで「スーツケース 車輪」などと検索してみると、でるわでるわ。修復用の車輪セットが何商品も出てきた。
大体は、車輪、軸、そして作業用のノコギリやドリルビットがセットになっている、という商品構成だった。
これは・・・面白そうだ。
スーツケースを修復できる可能性を見いだせたことはもちろんよかったのだけど、もうそれ以上に「このセットを使って修復する」という作業を、自分で試してみたい気持ちになってしまった。
というわけで購入し、作業してみた結果が、上掲の写真だ。
見ての通り、無事作業は行えた。満足の結果だ。
ただ、少し疲れる作業ではあったし、作業条件も限定的だったので、本来は4輪とも変えてしまおうと思ったんだけど、壊れた2輪だけを交換するに、今回はとどめた。
作業条件が限定的というのは要するに、「壊れた2輪のほうはキャスター部分にガタきている分だけ隙間があって切断用のノコギリを入れやすかったけど、壊れていない2輪のほうには隙間がなくてノコギリが入らない」ということだった。壊れた2輪の交換は付属のノコギリで行えたけど、壊れてないもう2輪はそうはいかなそうだった。作業継続するには、実家に行ってディスクグラインダーでも持ってこないとダメそうだった。だから、やめた。
ともあれ、これで少なくとも、故障部分は治った。修復された2つの車輪と、もともとの生きている2つの車輪とは、ほぼ同じ直径なので、立てて転がしてみても違和感はほとんどない。
特に良くなったことは、車輪の材質が古い硬質な樹脂から、新鮮な樹脂というかゴムに変わったので、スーツケースを転がす際のガラガラ音が、かなり少なくなったということだ。住宅地を駅まで歩く時の恥ずかしさが相当減るはずだ。
ま、あとは使ってみてかな。一番気になる耐久性は、また未知数だ。

