その日の夜0時ごろ。
いつものように友人らとオンラインゲームに興じていたところ、突然ビープ音がリビングに響き渡った。
対戦ゲームのプレイ中であり、戦況も今まさに天王山、といったシーンだったため、確認に行くこともできなかった。いや、しようと思えばできたけど、この程度のことよりは、ゲームの勝ち負けや、途中抜けによるメンバーへの迷惑、といったことのほうに重きを置いてしまうのが、オンラインゲーマーの性というもの。
ピー、ピー、ピー、ピー、ピー、ピー。
鳴りやまぬビープ音に心揺り動かされつつ、それでも戦闘を継続し、そして数分後、ようやく対戦を終えた。
そしてちょうどそこでその日の集まりは解散となったので、原因究明に取り掛かった。
まずは音の発生源を探そう。
それはすぐに判明した。リビングに設置してあるNASからだった。より厳密に言えば、SynologyのDS215jだ。そこからビープ音が鳴り響いていた。
正面のパイロットランプを見てみれば、ディスク2のインジケーターがオレンジ色になっている。
ああ、これはHDDが1本死んだかな。と直感した。
果たして、ブラウザからNASのコントロール画面にアクセスしてみると、直感通りにHDDが1本お亡くなりになっているようだった。そして、そこから無限にビープ音が出続けていたようだった。
このNASはHDDを2本をつかったRaid 1のミラーリング構成で運用していた。なので、HDDが1本壊れただけでは、データ自体に直ちに問題は発生しはしない。データをバックアップして、新しいHDDを買ってRaidを組みなおせば、大きな被害は受けずに済むだろう。
面倒くさくはあるけど「組んでてよかったRaid 1」だ。うむうむ。
ビープ音を停め、再生に向けて必要な物資をAmazonでポチって、その日の対応は終えた。
あとは後日だ。つづく。