ヘルニア闘病記: 04.入院1日目/手術3日前

 入院した。

 私にあてがわれたのは四人部屋の中の1つのベッドと、その周辺のスペース。ベッドを含めて3畳弱か。これから1ヶ月私の城はここになると思うと、狭いながらも愛着がわいてきた。

 私の入院時に付き添った母は、やややつれていた。このとき別の病院に母方の祖母が、つまり母の母が入院中だった。末期の膵臓癌で、余命数ヶ月を宣告されていた。

 「毎日お見舞いに来るからね」

 そういった母は憔悴しきった顔で帰っていった。次は祖母の病院に行くようだ。祖母の病室は希望のない病室だ。私の病室は希望のある病室にしなければならない。

 退院するまで一言たりとも、母に泣き言や弱音は聞かすまい。密かにそう誓った。

 初日から注射ラッシュだった。

 まず、この日腰に打つ予定の造影剤というものにアレルギー反応が出ないかのテスト注射をした。造影剤というのは、神経の流れをレントゲンで写すために、神経の通り道にレントゲンに写る液体を流し込むというものだ。

 アレルギーが出ないことが確認されると、腰に麻酔注射を打ってから造影剤を打つ。造影剤を打ったところですかさずレントゲンを撮った。

 レントゲンを取り終わると、早速レントゲンが現像され、それを見せてもらいながら、もう何度も聞いた手術の説明を院長先生に聞かされた。レントゲンに写る私の神経の流れは、腰の一部分で急激に狭まり収束していた。ここを圧迫している椎間板を切除するのだ。

 この後、4時間は飯も食えずに完全に安静に。8時間はトイレにだけ行ってよし。16時間はできるだけ安静に。という、暇で無為な時を強要された。動き回ると造影剤が体内を循環して、頭痛や吐き気を催すためだそうだ。

 あー暇。

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