ヘルニア闘病記: 14.入院22日目/手術17日後

 いつもの不味い朝飯を食い、最後の検診をして異常なし。

 荷物をまとめ、長く世話になったベッドまわりのスペースに別れを告げ、度数の余ったTVカードを3バカトリオの仲間に託し、看護婦さんたちに挨拶をし、母の持ってきた菓子折りを渡し、各種の手続きをして退院した。

 呼んであったタクシーに乗り込み、家の前まで乗り付けた。

 タクシーを降りると、そこは3週間ぶりの我が家だった。

 家を見たら感動で泣くんじゃないか。とか思っていたんだけど、案外どうって事はなかった。一歩一歩、脚は痛くないか、腰には響かないか、確認するように歩を進めた。

 大丈夫だ。歩ける。そんなことは脱走時に証明済みではあるんだけど、正規に退院して歩くのとは意味が違う。大丈夫だ。歩ける。もう少し慣れれば、自由にどこへでもいけるし、なんだってできるようになる。

 過剰に未来の自分を評価しながら、ドアノブに手をかけ、ドアを開き、家に入った。

 ただいま。

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