日記: 11月5日(2016年)

 職場の人(おっさん)にワールドトリガーというジャンプマンガが面白いといわれたので、借りて読んだ。

 まあまあ面白いかな。くらいの感じだった。

 詳細内容は、実際にマンガを読んでもらうなり、Wikipediaあたりで把握するなりしてもらいたいんだけども、面白いと思ったのは対戦ゲームの攻略みたいな要素が強いところだ。戦闘のルールがゲーム的で、単純な力勝負ではなく戦術要素をふんだんに盛り込もうとしているのが、ジャンプマンガにしては凝っていた。たぶんこういう要素が、職場のおっさんにしては新鮮だったのだろう。

 私としては、こういう戦術的な要素を楽しむということは、何年も続けてきたオンラインゲームという趣味の中で、ごく自然のものになっているので、職場のおっさんほどには新鮮を感じなかった。ただ、なじみがある感覚だったので、やはり好意的な印象だった。

 いまいちだな、と思うのはジャンルをSFと捕らえてしまうと設定がヌル過ぎるというところだ。

 この辺は週刊少年ジャンプという媒体の限界かな。世界観をリアリティより魅力重視で構築するのは、少年マンガの手法としては正解だと思うし、描写しても面白くない部分を省略したりするのもわかるんだけど、やっぱり一応大人の身としては、ついつい読んでいてそういう箇所に突っ込みを入れたくなってしまって、興が殺がれてしまった。

 1000人規模で民間人が死傷する事件の対策に市町村単位で対応しているとか、対応組織の運営規模が異様に小さいとか、避難規模が異様に小さいとか、つまりリスクマネージメントの見積もりがおかしいとか、異世界の住民と普通に会話ができるとか、会話も行き来もできるのに戦争以外の交流が薄すぎるとか、物理法則の説明が足りないとか、そういう非合理な部分が気になった。

 そう思いつつ読んでるときにトドメになったのは、「遅行性SF」というキャッチコピーだった。

 いやいやいやいや、さすがにこれはSFじゃないでしょ。ファンタジーでしょ。読者の学生がSFだと思う、というくらいならともかく、制作サイドが喜んでSFを自称してドヤったらアカンでしょ。うおおおおお、モヤモヤするわああああ。と、不満の表明を我慢できなくなってしまった。

 と、まぁ、その辺が「まあまあ」という感想におちついた所以だ。

 いや、これはジャンプマンガだからね。こういうことは言うだけ野暮だってことはわかってるよ。ちゃんと面白かったし。どちらかというと気に入ったし。続きも気になっているし。

 ただ、やっぱりこの作品の面白さは、友情・努力・勝利的なヒロイックさ、荒唐無稽であっても一見格好よさげに見える設定、というような少年マンガの少年マンガたるシンプルなところにあるわけで、決して本格SFといわれるものと同種のものではない、むしろそういうエッセンスは「皆無」とだけは、はっきりさせておきたかったのだ。

 なぜって? いやー、職場のおっさんはこれを「設定の練られた本格SFだ。ジャンプマンガの革新だ」みたいに上げてくる訳なんですよ。深い、深い、と。でも、それに対して面と向かって「その幼い見解には同意できません。浅瀬です」とはいえないわけですよ。なので、ここで言わせてください。はい。

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