写真はレベル45のメインクエスト(だったかな?)のひとコマ。
このクエストでは達成条件に、「崖の対岸の壁のスイッチに向かって力を放って起動する」というようなものがある。スイッチは4箇所あって、どれも間に崖を挟んだ遠距離にあるから、一見すると「届かないじゃないか」と思ってしまう。でもこのクエストの場合、「スイッチを押す」ではなくて、「スイッチに力を放つ」なので、かなり遠くからでも力が届くようになっている。スイッチが崖の向こうでも安心だ。
・・・の、はずなんだけども。
おそらく調整ミスなのだろう。4箇所のうちの1箇所だけは、どう頑張っても陸の上からは、スイッチを起動できないようになっていた。なんじゃそりゃ。
とはいえ、メインクエストなので放置するわけにもいかない。陸地から届かないなら、無理やりにでも届くまで近寄るしかない。
ってことで、ここに到達した冒険者たちは、皆一様に、命がけで崖に向かってジャンプをして、少しでもスイッチをまでの距離を詰め、なんとか空中でスイッチに力を放てはしないかと試み、そして失敗しては崖下に死体の山を築いていた。
たまに成功して去っていく人がいるから、不可能ではない方法のようだけど、なんらかのコツが必要なのだろう。それをつかむまでは確実に何度かは死ぬ「デスミッション」なので、せめて装備の損耗は避けるために、皆、裸になって、崖へのジャンプを繰り返している。
裸の男女が駆け回り、崖に向かって、ぴょーん。ぴょーん。
悪の巣窟深くとは思えない、実にファンキーな光景がそこでは展開されていた。
私もそんな裸族に混じって、デスミッションを慣行した。何度も失敗しながら学んだことは、「これは距離の問題ではないな」ということだ。そもそも、距離的には他のスイッチも似たような遠さだった。なのにここだけ押せないということは、距離の問題ではなく、「間に見えない障害物がある」というような、視線の問題だと考えるのが自然だ。
そんな風に思っていたところで、こんな会話が流れた。
「左に飛べ」
おそらく、左側に向かって飛べば、見えない障害物を避ける形で、スイッチまでの視線が通る位置に到達できるに違いない。
よーし。左に向かって、とう!
押せた!
ふー、やっとこのバカな局面をクリアできたよ。やれやれだ。