GW2: Caudecus’s Manor

 先日のレベル30ダンジョン「Ascalonian Catacombs(AC)」に続いて、今回はレベル40のダンジョン「Caudecus’s Manor(CM)」に行ってきた。

 Caudecus’s ManorはHumanの序盤ゾーンQueensdaleにたたずむマナーハウス。庭園と館とが織り成す優雅な雰囲気の中で、突如発生した事件に巻き込まれる冒険者たち! はたして冒険者たちは無事事件を解決できるのであろうか! べんべん! というようなところだ。展開もわかりやすいし、全体的に明るいカラーだし、晴れやかに遊ぶことができたよ。

 今回も前回のACと同じく、Story Modeの挑戦だったんだけど、今回のCMのほうがずいぶんと易しく感じられた。最初のボスだけがいきなり手ごわかった気がしたけど、そのあとは順調に最後まで進んだんじゃないかな。わからん殺しがたまに発生したものの、ネタがばれればまあ大丈夫なラインばかりだった。

 これで、Story Modeをクリア済みダンジョンは2つ。Explorable Modeはまだゼロだ。こうして徐々に足跡を伸ばしていくのも、MMORPG初期の楽しみですなー。早く次に行きたいものだ。

 さて。

 それにしてもGW2のシステムだと、ダンジョン攻略が大味だなぁ。PvEに向けて構成やビルドを練りに練る、という段階にまでなると評価が変わるのかもしれないけど、今のところは参加者全員が基本的に「DPS兼Healer」という役割で参加しているので、共闘の醍醐味が非常に少ない。戦闘力の計算が掛け算ではなく足し算にしかならないので、「1人で勝てない相手に力を合わせれば勝てる」という化学反応の妙を感じにくい。

 MMORPGの歴史的には、最初期のMMORPGであるMeridian 59やUltima Onlineあたりまでは、今のGW2同様の自己完結形式の戦闘システムだった。全員が魔法剣士、攻撃も回復も自己責任、という形式だ。その後、Ever Questによって役割分担形式が提示された。TRPGやCRPGのよくある形式が再現された、とも言える。その意味するところは、ソロやデュオの楽しみを犠牲にして、グループやレイドの楽しみを強化した形式、ということだろう。

 以降、多くの欧米型MMORPGでは、この役割分担形式が踏襲されていき、そして同時にアジア型MMORPGでは、自己完結形式が根強く生き残っていった。この辺の傾向の違いはどういった事情なのか、考えてみるのも面白いと思うけど、今はおいておく。

 とにかくGW2は、欧米型の視点でいえば、伝統の役割分担形式の流れを断ち切ったともいえるし、アジア型の視点でいえば、伝統の自己完結形式を受け継いだともいえる。いずれにせよ自己完結形式の持つ特徴どおり、ソロやデュオ規模は面白いんだけども、グループ以上の規模のPvEコンテンツを面白くするのは難しいだろうな、ということが想像できるし、今のところはそういう印象をやはり受けてしまっている。

 文句を言いつつも、ここ数日のダンジョン体験は実に楽しかった。やっぱり精魂こめて育てているキャラで、新しいダンジョンに仲間と挑むのは、それだけで楽しい。でもそれだけに、よけいに足りない部分が見えるというか、先が不安になるというか、そういう感情にも襲われてしまうのだ。

 ま、GW2はもともPvEをエンドコンテンツとするゲームじゃないから、「はい、仕様です」っていうだけの話なんだろうけどね。でも、ソロやデュオ規模のPvEがの出来が存外よかっただけに、ついつい欲が出てしまうのだ。

 グループやレイドももっと楽しいといいなぁ、とね。

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