カテゴリー別アーカイブ: ハワイ旅行’18の飯

旅飯ハワイ18: Star of Honolulu号の朝食

 3日目の朝は、Star of Honolulu号というクルーズ船の、アーリーバードホエールウォッチング&ブレックファストというツアーの過程で取った。

 朝もはよから送迎バスに揺られてたどり着いたのは、昨日も立ち寄ったアロハタワーのある港。さびれていたところ。またここか。

 そこからStar of Honolulu号に乗って、朝食をとりながら出港。そのあとは甲板なり船室なりを自由に移動して、クルーズを楽しみつつ、あわよくばクジラを目撃しよう、という趣旨のツアーに参加した。クジラがみられる12月~3月くらいの雨期の期間しか運航していないらしいから、ハワイ訪問にわざわざ雨期を選ぶという酔狂な真似に、意味を見出すにはもってこいのツアーだ。

 さて、その食事である。

 ビュッフェ形式だったので、そこで供されたものを公式サイトの内容を転記して書いてみよう。

  • ホットアイテム
  • スクランブルエッグ
  • ソーセージ
  • ライス
  • 各種のフルーツ
  • マウイゴールドパイナップル
  • サンキスト®オレンジ
  • 季節のフレッシュフルーツ
  • ベーカリーバスケット
  • マフィンとエルビンズベーカリー®製ポイロール
  • スウィートバターとジャム
  • シリアルとミルク
  • 飲み物ステーション
  • ハワイアンパラダイスコーヒー®特製 煎れたてのスターカスタム コナブレンドコーヒー
  • 紅茶またはオレンジジュース

 実際、ほぼこのままの通りのラインナップだった。

 そんなに豪華ではないけど、値段もそれほどではなかった(13ドル)のでこんなものだろう。

 私はもう、スクランブルエッグとソーセージばかりを食いまくった。フルーツとか食ってる場合じゃねえ! タンパク質をよこせ! タンパク質を!

 ということで写真のような彩りのない皿を構築したんだけども、スクランブルエッグもソーセージも、両方普通においしくて、大変満足した。あとはハッシュドポテトがあれば完ぺきだったんだけどなぁ。

 スクランブルエッグは、ホテルのとろとろした感じのものではなくて、少ししっかり目の炒り卵っぽいもの。ソーセージはマクドナルドの朝メニューのソーセージに似た味で、周りに少し甘いシロップのような味がついている、変わったものだった。どちらも美味しかったけど、ソーセージに関して言えば、欧米人のしょっぱいメニューに甘いソースを合わせるセンスは、いまだに理解できない。まずくはないけど、必要だとも思わないんだよなぁ。カロリーの蛇足感ある。

 ともあれ、そんな朝食だった。悪くない、というか、好きなものだけ食べられて、個人的には十分よかったよ。

 ツアー自体に関しても、予約をした段階では、朝から船に乗る酔狂な人間がそんなにいるものか、ガラガラなのではないだろうか、と思っていたけど、参加してみれば船室はほぼほぼ満席。案外人気があるツアーのようだった。

 そして食後はひたすら遊覧航行を楽しんだ。

 天気はあいにくの曇り空だったし、結果からするとクジラを見ることもできなかったんだけど、海から見るワイキキの眺めや、甲板で浴びる海風など、非日常感があって大いに楽しむことができた。

 Star of Honolulu号のクルーズは、今回参加した朝食プランだけじゃなくて、ランチプラン、ディナープランもあるみたいだけど、朝食プランはコスパがいいので、割とオススメな気がする。朝の空気は気持ちいいし、仮に外したとしても、損が少ないからダメもとで挑めるしね。

ビュッフェの卵とソーセージ

Star of Honolulu号

船内の朝食の様子

甲板からワイキキとダイヤモンドヘッドを望む

旅飯ハワイ18: Chuck’s Cellar

 2日目の夜は、プライムリブが旨いと評判のレストラン、Chuck’s Cellarに行った。

 プライムリブには1つ思い出がある。

 その昔、カナダ旅行に行ったときに、はじめて「プライムリブ」という単語を目にした。その時は、きっとこれは単なる肉の部位名であって、その部位を焼いたステーキが出てくるのだろう、と思って気軽に注文した。しかし配膳されて出てきたのは、半分生の肉だったから驚いた。旨いは旨かったんだけど、実はそのときは「なんだこれは」という警戒心が強くて、落ち着いて味わうことができなかった。

 その後、ウェブで調べてみればなんということはない、米語圏で言うところのプライムリブとは、英語圏で言うところのローストビーフとほぼ同義であるということだった。なーんだ、そうだったのか。ローストビーフだと思えば、もっと楽しめたのになぁ。プライムリブに正面から挑めなかったことは、1つの後悔として心に残っていた。

 あれから5年。ついにそのリベンジをすべく、今回の旅行でChuck’s Cellarに挑んだのだ。

 店名の通り、店は地下室(Cellar)で薄暗い。ワインセラーのような酒の貯蔵室を模したような内装になっていて、雰囲気がある。日替わりで生演奏も行われていて、さらにいいムードだ。

 が、店内は驚くほど混雑していて、にぎやかだった。それも日本人客が多い。わいわいがやがやとしていて、せっかくのシックな雰囲気は5割減だ。自分もその一員だから、文句を言う筋合いではないんだけどね。しかし事前の調査では、どちらかというと少なくとも日本人には知られていない穴場、のような評判だったんだけどなぁ。これは過去の話だったようだ。

 それともう1つ特筆しておきたいのは、冷房がガンガン聞いていて寒かった、ということだ。常夏のハワイとはいえ、3月の気候はせいぜい日本の6月くらいのもの。そこで設定温度18度以下だろう、というレベルの冷房直撃は、なかなかにしんどかった。

 さて注文したのは、もちろんプライムリブ。

 この店はメインを注文すると、サラダバーとスープバーとパンとがついてくるので、メインが出来上がるまでは、これらで間をつないだ。ハワイ滞在中の食事では、わりと野菜が取れないので、そういうことを気にする向きにはもってこいだろう。

 そして待ちに待ったプライムリブがやってきた。

 小さいほうのカットを選んだので、たったの336グラムだ。多いわ!

 かつてカナダで遭遇したのと同じ、いやそれ以上の生肉然とした風貌(レアで頼んだからな!)。あの時は未知との遭遇で一歩引いてしまったけど、今はそれが頼もしい。

 切って、食う。やわらかい。うまい。

 たぶんカナダで食べたものも同等においしかったと思うんだけど、心理的に安心しているかどうかで、やっぱり印象は大きく違ってくる。料理の素性がわかったうえで食べている今回は、なおさらうまい。うまい。うまい。

 正直料理としては大味といえば大味で、和牛ステーキのようなレベルではないな、と思うんだけど、この大味さを野趣あふれる味と解釈して、野生の肉に溺れよう。

 切っては食べ、切っては食べしているうちに、最初はきついかな、と思っていた336グラムを、しっかり食い切ってしまった。ペロリ、とまではいかないものの、無理ではない量だった。

 付け合わせに選んだ、マッシュポテトともども無事に皿を平らげ、会計とともに過去の後悔をも清算して、気分よく店を退出した私なのでした。

サラダとスープ

プライムリブ

旅飯ハワイ18: まま家

 長い1日目が終わり、2日目。

 朝食を前日の買い出しとあまりもので済ませた後、ダウンタウン方面の市内観光を経て、たどり着いたのは、アロハタワー。

 12年前のハワイ旅行では、アロハタワー周辺は1つの観光拠点になっていて、とても賑やかだった。だからこの日も「アロハタワーまでいけば昼食をいろいろ選べるに違いない」と考えて行ったんだけども・・・。

 いまやアロハタワー周辺は完全にさびれていた。

 12年でこんなに衰退するのか、というくらいアロハタワーは見る影もない姿に。以前はJTBやらHISの拠点があったり、土産物屋や飲食店がひしめき合っていたと思うんだけど、いまや謎の公共施設のようになっていて、観光客目当ての施設はほとんどなく、人通りもまばら。少なくとも期待していたような飲食を採れるようには場所には見えなかった。

 ってことでアロハタワー周辺での飲食を断念。少し歩いたところで見つけた、「まま家」なる和食系の弁当カフェで弁当を買い、オープンテラスでそれを食べることにした。

 買ったのはOkinawan Shoyu Pork Bowl。角煮弁当のようなもの。角煮は「沖縄・しょう油・豚」なのか。無料で味噌汁付き。

 海外の和食というと警戒信号が出てしまうけど、普通に日本の町の弁当屋のような味わいで悪くなかった。それを熱帯植物の植わった、開放感のある回廊のような場所で、外国人に囲まれながらいただいた。大勢の外国人が、みな和食弁当を食べているというのが、不思議な感覚だった。

オキナワン・ショウユ・ポーク

店舗外観(店舗サイトより無断拝借)

人気のないアロハタワー

旅飯ハワイ18: HI Steaks

 ハワイのB級グルメといえば、プレートランチといってよいかと思う。

 ステーキ、シュリンプ、ロコモコといったメニューを、紙皿や箱型容器に盛り、テイクアウトあるいはその場での飲食に供する、軽食のスタイル。いわば「弁当」だ。ランチといっても、もちろん夜食べても構わない。

 時差ぼけや、チェックイン待ちで疲れ、昼食を十分にとってしまった我々は、この日はもう大々的なディナーを取る元気も食欲もなかった。

 そこで、コンドミニアムから歩いて行ける場所にあるスーパー「フードパントリー(Food Pantry)」で、今後の滞在で消費するものを買い出しに行くついでに、プレートランチを購入して部屋で食べ、夕食とすることにした。

 プレートランチの購入先は、フードパントリー内の「HI Steaks」だ。事前の調査で、なかなか評判が良い人気店だったので選択した。

 HI Steaksはカウンターで注文し、その場で受け取る形式の店だ。先客の見様見真似でこなした注文は、以下のような要領だった。

  • 店員Aに注文を告げる。「ステーキ&バーベキューチキンプレート」
  • ライスの種類を聞かれる。ホワイト(白米)orブラウン(玄米)。「ホワイト」
  • 店員A、サラダがあらかじめ盛られてある弁当箱に、白米を盛る
  • ドレッシングの種類を聞かれる。「ブルーチーズ」
  • 店員A、サラダにドレッシングをかける
  • 私の名前を聞かれる。苗字を伝える
  • 店員A、弁当箱に私の苗字を書き、弁当箱を次の店員Bに渡す
  • 私は店員Bの前にスライド移動する
  • 店員B、弁当箱のライスの上に、ステーキとチキンを盛る
  • ソースの種類を聞かれる。テリヤキソースにする。「てーりやーきー」
  • 店員B、ステーキにテリヤキソースをかけ、弁当箱を会計役の店員Cに渡す
  • 会計順がくると弁当箱に書かれた私の名前が呼ばれる
  • レジの前の店員Cに支払いをして、終了

 プロセスは長めだったけど、まぁ、そんなに難しいことはなかった。

 驚いたのは名前を聞かれたことくらいかな。私の訪問時は比較的空いていて、ほとんど注文と支払いとの間にタイムラグがなかったから、別に名前を聞かなくても処理できるだろうに、と思った。でも、混雑していると、処理が遅延して、名前を聞くというプロセスが大事になるのかもしれないな。

 で、これとロコモコとを買って、部屋で食べた。

 うーん、まぁまぁ、かなぁ。

 事前調査で割と称賛されていたHI Steaksのステーキプレートなんだけど、個人的には正直「そんなでもないな」と思った。たぶん、というか、確実に日本の「ほっともっと」のほうが安くてうまい。決して不味くはないんだけどね。ソースをテリヤキにしたのが、異国感がなくて失敗だったのかもしれない。

 むしろロコモコのほうが私にとってはおいしかったな。ハンバーグがアメリカ特有の肉肉しい赤身のうまみを感じられるもので、こういうのは日本じゃ食べられないな、いいな、と思った。

 そして量だ。

 肉はともかく、ライスが多い。プレートランチ2つ(とスーパーで買った果物やらなにやら)を、両親と3人でシェアしたんだけど、それでも食いきれずに、一部は私の翌朝のメニューになってしまった。

 まぁ、残り物を翌朝に回すとか、レンジで温めなおすとか、そういうことができるのが、コンドミニアム滞在の醍醐味でもあるから、むしろ面白かったともいえるかな。

ロコモコプレート

ステーキ&バーベキューチキンプレート

翌朝の朝食。チーズケーキ添え

旅飯ハワイ18: Cheese Burger in Paradise

 ダニエル・K・イノウエ空港に到着後、チャーリーズタクシーでワイキキの宿となるコンドミニアムまで移動した。

 その時点でまだ昼の11:30。

 チェックイン時間を14:00にまで早めてもらったものの、それでもチェックインまではまだ時間がかなりあった。そこで荷物をフロントに預けて、近くのレストランでのんびり昼食を取ることにした。

 訪れたのは、Cheese Burger in Paradiseというお店。店名がまずそそられる。

 そして店名だけではなく、いかにも南の島らしい開放的な店構えが素敵だった。昼飯時にはまだ少しだけ早かったので、運よく窓(?)際の席に着くことができた。ラッキー。

 窓際の席に座っていると、そよそよと風が吹き込んでくる。ハワイ最初の食事としては、申し分のない体験となった。

 まずはビールを注文する。ここまで来てバドワイザーもないでしょ、ということでローカルビールからAloha Spirit Blonde Aleを選択した。元来ラガーやピルスナーより、エールやスタウトが好きなので、とてもおいしく飲むことができた。

 頼んだフードは店名と同じCheese Burger in Paradise。オプションでいろいろな具材をAddすることもできたけど、胃袋に自信がないので基本形でお願いした。

 基本形とはいえ、なかなか巨大なハンバーガーがやってきた。見た目は写真の通りで、ガッツリおいしそうだ。特にチーズがまだら模様の面白いもので、興味深かった。コルビージャックチーズ、というらしい。日本ではあまり見ない。

 上下に分割されて出てきたバーガーを、まずはドッキングさせてかぶりついてみた。うほぅ! パティが肉肉しくて美味い! チーズもコクがある! 美味い!

 ・・・ただ美味いは美味いんだけど、この食べ方だと、手が汚れるは、かみつくのが大変だわ、ビールを飲む余裕がないわで、味以外の面で困ってしまった。なのですぐにナイフとフォークで刻みながら食べる方向に転換することにした。ダイナミックさがないけど、日本人は繊細な生き物なのだ。いいのだ。

 切っては食べ、食べては飲む。至福だ。Cheese Burger in Paradise。ちょっと大げさだけど、まぁ、その名の通りの体験となった・・・かな。

外観

内観

Aloha Spirit Blonde Ale

Cheese Burger in Paradise