相変わらず、毎朝5、6戦ほど遊ぶのをはじめ、夜にも気が向けば連戦しまくっているスパ4AE。ちっとも勝てないので、すぐプレイがイヤになって止めてしまうから、そんなに1回あたりのプレイ時間が長くはならないんだけど、それでも次の日になればまた対戦を挑む、というかたちで飽きずに楽しんでいる。スルメのようにちまちまとその旨みをしゃぶっている状態だ。
さて、そんなスパ4AEなんだけど、ゲームそのものだけじゃなくて、取り巻く環境が面白い、というのが今のスパ4AEの最大の魅力だと思う。
スト4のころは中野TRF(スト4時代に有名な大会動画を週1で上げていたゲームセンター)の週末大会動画を観るのが楽しいくらいだったんだけど、スパ4、スパ4AEとなるにつれて、こういうゲーム外でゲームを盛り上げる活動が活発になってきて、ゲーム外の楽しみの幅がすさまじく拡大してきている。素人の実況プレイ動画や生放送から、有名プレイヤー団体(?)の放送や動画や企画、公式/非公式のイベントの開催とその放送や動画、そして格闘ゲームプロプレイヤーの相次ぐ誕生など、スパ4を中心とした格闘ゲームシーンはめくるめく変遷の真っ只中にあると言っていい。
格闘ゲームシーンが、ただのゲームから、1つのショービジネスに発展していっている。まさにその瞬間が今であるのかもしれない。
そんな動乱の中心にあるゲームをプレイするということは、単純なゲームそのものの魅力を超えた楽しみを提供してくれている。また格闘ゲーム黎明期を支えた世代(※現14歳です)としては、そのジャンルの成長が我が事のように嬉しくもある。
でも、同時に2つ、悔しさを感じもする。
1つは、明らかにムーブメントの中心が日本にないと言うことだ。こと格闘ゲームそのものに関しては、日本のプレイヤーのレベルは高く、海外の大会に出ればいい成績を残す。それに主な格闘ゲームは、すべて日本の製品だ。でも、格闘ゲームをショービジネスに昇華させることは、日本にはできなかった事績なのだ。ゲームシーンを牽引し、発展させるということが、20年かけても日本人にはできなかったという事実は、私を落胆させるに十分な出来事だといえる。
もう1つは、これが私のジャンルではない、ということだ。私のメインジャンルは、ただ1つ捨てられないジャンルは、やっぱりMMORPGで、でもそれが格闘ゲームのような発展の仕方をしそうにはないことが悔しい。もちろんMMORPGには、根本的にショービジネス的要素がないこともわかっている。だけど、格闘ゲームが見せたような、ゲーム外に向けた発展や、常にその品質をプレイヤーに問われるような文化が、もっと醸成されてもよかったはずだ。
でも現実は、特にアジア圏では、MMORPGは効率よくお金を搾取するためのロジックに堕していて、MMORPGという文化を昇華させようという気概はまるで見えてこない。プレイヤーが求める質も決して高くはなく、プレイヤーが低品質を許しているような状況にある。
スト2世代として、スト4の登場は心が躍ったけど、ウィザードリー世代として、ウィザードリー・オンラインの登場は心が沈んだ。だから、少し格闘ゲームシーンにジェラシーを感じるのだ。
日本の格闘ゲームシーンの発展は心から嬉しい。そして日本のMMORPGシーンの低迷が心から悲しい。そんなことを思う、MMORPGプレイヤーなのでした。