Dragon Age: Origins(DA)をクリアした。
購入報告をしたのがちょうど1ヶ月前。スパ4などのほかのゲームもしながらだったから、かなりのんびり遊んだ場合の話になるけど、それで1ヶ月くらいで1周分のコンテンツを消費するくらいのボリュームだった。DL販売で3000円だったと思えば、十分以上に元は取れた。良作だった。
感想については購入報告時と変わってない。Baldur’s Gate(BG)シリーズの正統進化版で、この手のフォーマットが好きな人なら楽しめると思う。
BGの時代と最近とで比べると、もちろんグラフィックやAIのレベルが上がっているというのも違いとしては大きいけど、なにより違いを感じるのは演出面だね。特に「映画的」なムービー。ムービー的な演出って、少し前までの欧米のゲームには、せいぜいオープニングとエンディングに、ゲーム本編とは乖離したものがわずかにあるだけで、ゲーム体験と密接に結びつくようなカットイン的なものはほとんどなかったと思う。でもこの数年で、こういう部分の「映画的要素」が強化されてきているのを強く感じる。それも日本の某シリーズのような、本末転倒した感じではなくて、ゲームを主として、ムービーを従として、うまく組み合わせて使われるようになってきているようだ。あとは今後これがかつての日本のように、主従逆転するようなバランス崩壊の道をたどらないことを祈ろう。
ゲーム内容は、シナリオや戦闘面にはほとんど不満がない。
戦闘は人によっては「主人公だけ操作。ポーズもかけないで余裕でした」っていう人もいるらしいんだけど、私はかなりびくびくしながら、時々に応じて全員を操作したし、ポーズも乱用するというテンポの悪いガチガチプレイに終始した。しっかり作戦を組めば、もっと爽やかにいけたのかもしれないけど、作戦に頭を捻る労力を惜しんでしまった。NPCの動き方を、作戦メニューでスクリプト的にしっかり組めるシステムは、このゲームの優秀な部分の1つで、面白いところなんだろうけどね。ま、おかげで4クラス全部の操作感を体感できたとプラスに捉えよう。
シナリオは、子供っぽすぎず、かといって大人びすぎた無味乾燥なものでもなく、「ゲームに興じるような子供の心を持った大人」には、ちょうどいいラインだったんじゃないかな。これ以上ヒロイックだとジャンプ漫画だし(嫌いじゃないけど)、これ以上シビアだと変身願望を満たさない。そんなラインだ。ハリウッド的と言えるかもしれない。
欠点を強いて挙げれば、まず無意味なスキルラインが多すぎるのがもったいなく感じられた。「無意味」と言い切ってしまうと語弊があるかもしれないけど、便利なスキルと、普通かそれ以下のスキルとの格差が大きすぎて、便利なスキルライン以外を採る選択肢が、特殊なこだわり以外では考えられない。選択肢がいくつあっても、選択ではなく、選別になってしまう。こうも格差があると、何度プレイしても、効率上は選別されるスキルがそう変わるとは思えなかった。
また操作に関しては、ウィンドウモード時の画面スクロールにちょっと不満を感じたかな。マウスカーソルを画面端にもっていくと、画面の可視範囲がそのマウスのある方向にスクロールする、という操作体系なんだけど、かなり厳密に「ウィンドウの窓枠部分」にマウスカーソルをポイントしないとスクロールしないのはつらかった。体感で5ピクセルくらいの範囲だけが許された部分だ。フルスクリーンなら、モニター範囲の限界にまでマウスカーソルをもって行けば、自然とその範囲にポインタが収まるから問題はないんだけど、ウィンドウ時にこれは厳しすぎる。だから、せめてウィンドウモードのときは、「ウィンドウの窓枠部分か、それよりも外側」にマウスがあるときはスクロールする、というようにしてほしかった。RTSだけど、AoEシリーズなんかは確かそういう動きをしたはずだ。
カメラも動きの自由度が少々足りなくて、俯瞰で引くか、TPS風アングルで寄るか、の2択を迫られる。そこは時々不自由に感じた。MMORPGプレイヤーとしては、TPS風アングルで引く、という視点にしたくなってしまう。でも、こういう視界制限は、難易度の調整に寄与している話なのかもしれないから、まぁ飲むしかないんだろうな。
とはいえ、全体的にはやっぱり出来がよかった。攻略サイトなどを参照せずに、直感で選択したシナリオの結末も、まぁおおむね満足のいくものだった。あとは一応DLコンテンツなどもあるようだけど、とりあえずはDAの世界はもう十分堪能したから、次はまた別の世界を探そうかな。
次はTwo World 2にするか、スパ4に専念するか、どうしようか。PSO2はまだまだ? SWTORもまだまだだよな。うーむ、はてさて。