日記: 4月30日 (2006年)

 土曜の夜、ゲームをしたい欲求をぐっとこらえて、23時という異例の早さで就寝。そして翌朝、セットした目覚ましは、5:30分という時間をさしながら、アラームを鳴らす、という自分の仕事を全うし、それによって私は目覚めさせられたのだった。

 私は眠気まなこを懸命に見開き、顔を洗い、服を着替え、ヘルメットを小脇にかかえて外に出た。空を見上げれば、日の出間もないというのに、空は青々と明るい。冬の真っ青で寒々しい空でも、夏のうんざりするような水色でもなく、ちょうどその中間の、爽やかさと暖かさを持つ、気持ちのいい空だ。天気は週末は土日とも雨、という週半ば時点での予想を覆し、すっかり晴天となっていた。

 家を出た私は、バイクのカバーをはずし、エンジンをかける。この時間にエンジンを回すのは、少し迷惑な感じもするけど、私のバイクは静かな部類だし、始動性も最高レベルのよさだ。「ちょーっとの間だから許してくださいねー」と心の中でつぶやきながら、できるだけ静かにかつ速やかにエンジンをかけ、私は公道に走り出していった。

 こんな早朝からバイクに乗って何をやっているかというと、そう、朝連だ。

 ・・・いや、練習といっても、別に膝を擦って峠を極めるとか、そういう路線ではなくて、ただ単にブランク明けのペーパーライダー状態を脱するために、軽く流そうかという話。要するに、なんでもいいからただ乗りたかっただけなんだけど、同じ乗るなら道がすいているほうがいいでしょ、ってなわけだ。

 この時期、大型連休の前半で、道路の混雑は最悪だ。日が昇ればあっという間に、道という道は車と排気ガスで埋め尽くされるに違いない。そうなってしまっては、バイクは楽しい乗り物ではなく、苦行のツールになってしまう。そうなる前に、さっと乗り回すのだ。

 ってなわけで、ぶらーっと甲州街道にでて、なんでもないただの国道を、延々1時間弱かけて相模湖まで走った。

 うーん、車がほとんどいなくて、気分がいいなぁ。しかし、思ったよりも朝は寒い。用心して厚着をしてきたのは正解だったけど、グローブを薄手のにしたせいで、手だけ異様に冷たい。かじかんでしまう一歩手前まで手が冷えてしまったよ。この辺の装備の選択眼も、ちょっと鈍ってるなぁ。

 高尾~相模湖の山越えでは、軽いワインディングが続く。登りの間は非常に軽快に進んでいった。アクセルをひねっても速度が出過ぎないので、下手くそでも非常に安定するのだ。緑が濃くなりかけている山々を眺めながら、マイナスイオンの風を切り裂いて進んでいく。うーん、気持ちいい~。手がツメタイケド・・・。

 ところがこれが下りになると・・・こ、これは・・・やばっ、運転がおぼつかねぇ! 勢いよく下りすぎて、あわや、カーブで崖から天高く飛びかけるやら、そこであわててブレーキをかけて、一転、今度は非常識なほどのろのろと曲がりだすやら、もう芋を掘り放題掘ってしまった。ケツにぴったりと着いて、私を見守ってくれた(くれてない)軽自動車のおじさん、変な走行ですいませんでした。うへうへ。

 そんなこんなで、山を下りきったころには、緊張ですっかり肩が凝ってしまった。うーん、昔何度もここにきたけど、大変だった記憶がまったくないんだけどなー。恐るべし、ペーパー化現象。

 そのまま相模湖の周りを少し流した後、早々にまた東京方面へ舞い戻り、帰宅した。帰り道では、早くも下り車線は車の列が出来上がっていた。まだ渋滞というほどではないけど、信号以外で歩行者が道を横断するのが困難なほどには、とめどなく車両が通行していた。私が戻る上り車線は、ぜーんぜん車がなくて、前方にも、バックミラーにも、車両の姿がほとんど見えないという快適っぷりだったから、まぁ私には関係なかったんだけどね。やはり連休などに遠出をするもんじゃないな、と再確認だ。

 さて、家に帰り着いて、ふとタイヤを見て、驚いてしまった。っていうか、走る前に見ないといけないもんなんだろうけど、まぁ、そのときになって気がついたんだから仕方がない。何を見たかというと、タイヤだ。タイヤを見てみると、表面という表面に、細かい亀裂が入っているではないか! ゴムの劣化によるヒビ割れだ!

 ゴムのグリップによって地面をつかみ、傾く車体を安定させて走るバイクにとって、タイヤの機能不全は、ライダーの生命を左右する大きな要素となる。ひるがえって私のバイクを見てみると、素人でも「コリャアカン」とわかるほどに、タイヤがぼろぼろだ。

 今回、私の芋がゆえに、車体をろくに傾けもせずに、のろのろと山道を切り抜けたわけだけど、これを色気を出して、格好よく車体を傾けたりしていたら、ひょっとしたらそのままツルっと滑ってしまっていたかもしれない。想像するだに戦慄するに十分な衝撃だ。

 あー、早朝プチ(プチすぎだろ)ツーリングの爽やかさが一瞬で吹き飛んでしまったよ。とほほー。

 とにかく、今度タイヤ交換しに行かないとなー。ま、またお金が・・・。

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