VAL: 初対戦

 ということで初日に基本ルールの試合を5、6戦くらい、短時間ルールを2戦くらい遊んだので、その経緯とか感想とかを述べる回だ。

 まず最初の1、2戦。これ、相手が強すぎた。

 どう見ても経験者的な人々を相手に、ただただボコられる時間帯。「もしやこのゲーム、ウ〇コなのでは」そんな発想が鎌首をもたげる。

 が、ここからがたぶんRiotの凄いところ。

 急速にマッチングのレートが調整されて、すぐに同じような実力の相手とマッチングされるようになった。その結果、最初の1、2戦以降は、まずまずの好勝負が続いた。この調整の早さ、アルゴリズムはさすがとしか言いようがない。

 自分も慣れてきたし、相手もほどほどになったしで、キルもとれるようになってきて、そこでやっと、このゲームを楽しめだした。うん、まぁまぁ面白いかな。よかったよかった。

 そんなこんなで、その日の夜のゲーム時間をVALORANTにつぎ込み、最初の無料エージェントをもらうところまで進んだ。もらったのは周囲との被りを避けた結果、オーメンというやつにした。どんなやつなのかは知らない。そのうち使ってみよう。

 さて。

 プレイしての感想はというと。

 「Overwatch風の世界」で「Rainbow Six Siege風のルール」で遊ぶゲーム

 という感じかな。世の中的には、CSというやつに近いゲーム、という評価になっているらしいんだけど、私はそのCSなるゲームをやったことがないので、こういう表現しかできない。

 初日に感じたこのゲームのシステム的にいいところは、「楽しむための要求スキルが低いっぽい」というところだ。Rainbow Six Siegeのようなシビアなゲームになると、一定のスキルがないとずーっとカモにされる。でもVALORANTはそこまでシビアではないので、それなりに照準を合わせて撃てれば、誰でもキルチャンスがある。誰でも楽しめる。

 私なんかは「そういうのでいいんだよ」と思うけど、これは反面、上位層にとってはどうなのかはわからない。上位層はできるだけ上手さがダイレクトに勝敗に影響してほしいだろうから、こういうゲームを好かないかもしれない。まぁ、とにかくこの点は、私には好印象だ。

 逆にマイナスに感じたのは、「試合長くねえ?」ということ。1本1本が短いゲームだとはいえ、13本先取とはかなり長い設定だ。1試合平均30分くらいかかる気がする。LoLやRainbow Six Siegeの1試合の時間と大差ない、と解釈できないわけでもないけど、これらと比べるとより「同じことの繰り返し」要素が、30分のなかで多く発生するから、ちょっと間延びする印象だ。

 特に問題を感じるのは、アンバランスなマッチングになった時だ。マッチングの公正さを誉めはしたけど、それでもアンバランスなマッチングは今後も起こるだろう。そんなとき、どちらかが13本とるまで、一方的なボコったりボコられたりが、延々と続く可能性があると思うと、億劫でならない。

 それなのになんで13本先取なんていう設定にしたのか。それはたぶんだけど、esportsを念頭に置いているからじゃないかな。要するに「遊ぶゲーム」だけではなく「観られるゲーム」という考え方もしているのではないだろうか。そういった場合に「視聴者を惹きつける適切な時間」というような研究は、Riotなら当然行っているはずで、その結果が13本先取という数量になったと考えれば、まぁ納得はできる。一般プレイヤーとしては、そんな理由でゲーム体験の質、濃度を下げられたくはないけどね。

 最後に、いいか悪いかまだよくわからない点。それはスキルだ。

 まだ敵も味方も、スキルを使いこなしている感じがしない。テキトーに撃ってるだけというのがほとんど。なのでこのゲームのスキルが良いのか悪いのか、立ち位置的にメインディッシュなのかスパイスなのか、そういうのがよくわからない。

 現状を正直に言えば、スキルを使いこなしてないせいで、ゲーム全体の印象がかなりシンプル、悪く言えば薄味に感じられてしまっている。銃を撃つしかないRainbow Six Siegeだ。浅い。あさあさの浅。浅瀬。

 ただ、なんとなく可能性は感じるかな。視界をふさいでから偵察スキルで調べるとか、偵察してから待ちに対してフラッシュバンからの突撃とか、複数のエージェントによるスキルの組み合わせを考えると、かなり工夫の幅はありそう。だからプロの連携は見所があるかもしれない。ただ、それを野良プレイでできるかというと、はなはだ疑問ではあるけど。

 野良における連携面におけるポジティブな要素は、コミュニケーション関連のツールも多彩っぽい、ってことかな。今はまだ誰も使いこなしてないけど、用意されているラジオチャットやピンの種類は豊富そう。だから、コミュニケーションツールを使うのが、野良レベルでも当然になってくると、プレイ中の情報量も増えて、連携の面白さが増すかもしれない。難しいとは思うけどね。

 ってことで初日のVALORANT。

 「かなり勉強して作られていて好印象。対戦もそこそこ戦えて今は面白い。ただちょっとシンプルすぎるし、試合が長くて間延びする。深く理解してもっと楽しくなるか、その前に薄味すぎて飽きちゃうか、2つに1つ」

 って印象でした。

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