私は普段の移動時、電車内や歩いているときに、デジタルオーディオプレイヤーで音楽を聴くことが多いんだけど、ここ数年愛用していた肝心のプレイヤーがついに壊れてしまった。
今まで使っていたのはiAUDIO M3という、多分マイナーな商品。マイナーかどうかすら、別段思い入れのある分野ではないから知らないんだけど、街中で見たことがないから多分マイナーなのだろう。20GBのHDDを搭載したタイプで、メモリタイプが全盛のいまや、完全に主流からそれてしまった感のある、大きくて重い一品だ。でも音楽のみならず、データの退避や移動でも活躍してくれた愛すべきヤツである。これなしではもはや生活できない・・・とまでは行かないまでも、少しリズムが狂うことは間違いない。
であるにもかかわらず、それが壊れてしまった。これは困った。直すにせよ、世継ぎを購入するにせよ、とにかくどうにかしなければ、日々の移動の気を紛らわせるものがなくなってしまう。
というわけで、iPod nanoを購入してきた。
今更HDDタイプを修理するのもなんだし、20GBはプレイヤーとしてはオーバースペックだし、携帯HDDとしての運用はまだiAUDIO M3でまかなえるし、なら小型軽量高性能なものに買い換えようと思った次第。
かつてiAUDIO M3などという聞いたこともないプレイヤーを購入したのは、初代iPodが出たばかりで、そのあまりの人気に、どの店もiPodが品薄だった頃だ。そんなデジタルオーディオプレイヤー=iPod、とさえ言えそうな流れだった当時、ちょっとした天邪鬼根性が出て、流行に乗らずに、わざわざiPodじゃないものを買ったという覚えがある。ご存知のように、私はヒネクレ者なのだ。
そんな私なんだけど、もう天邪鬼根性を出す気がでないほど、iPodはスタンダード化してしまっていて、ある種陳腐化したというか、オシャレ度が下がっているように思われ、今回はすんなりと手が伸びた。
で、この1週間ほど使ってみたんだけど・・・。うーむ、小さいことはいいことだ。こんな小さくて軽いもので、こんなに容量のあるデジタルオーディオプレイヤーたりうるとは。時代の進歩は早いなぁ。その昔、16MBだかのMP3プレイヤーを買ったのだって、ほんの10年弱前なのに。
とりあえず、音質やらなにやらになんのこだわりもない、ライトユーザーの私としては、音が出て、今までより携帯性が高くて、まぁちょっとiTunes回りの使い勝手に慣れていないけど、でもストレスなく使用できているというだけで、十分に満足だ。
今のところ、ただ1つ文句をつけるとしたら、ホールドスイッチが動かしにくいことかなぁ。右手で持っても、左手で持っても、片手ではホールドスイッチを動かせない。いや、すごい頑張れば動かせるんだろうけど、ごく自然な操作の中では、ホールドスイッチに指がいかないのだ。だから仕方なく、ホールドのオン/オフ時だけ、両手でちまちまといじっているんだけど、これだとせっかくの手軽さが活かせてない気がするんだよなー。操作デバイスがタッチパッドなせいで、ホールドキーを使わない、という選択肢が取りにくいというのも、この欠点(?)を助長している。ホールドしないと、本当に簡単なことで誤操作してしまうのだ。
でも、まぁ、それ以外は満足だ。あとは何年持つかだな。