月別アーカイブ: 2007年5月

10th Aniv.: Diablo

 10周年記念特集。略してJKTの第1弾はDiabloだ。

 いわずと知れたオンラインRPGの祖。1996年12月の発売で、私が初プレイをしたのは、翌年4月だ。

 当時の私は、PCを人生で始めて入手し、同時にインターネット界に突入したばかりだった。まだインターネットはマイナーな存在で情報が乏しく、右も左もわからなかった。そこでとりあえず情報を雑誌に求め、いくつかのPC雑誌、PCゲーム雑誌を購入した。後にも先にも、PC雑誌を購入したのはこのときだけである。そのうちの1つにテックウィン誌があり、その付録CD-ROMについていた「Diablo体験版」が、私のオンラインゲーム史上の記念すべき第一歩ということになる。

 体験版の解凍前ファイルサイズはたしか50MB弱。今にして思えば、恐ろしく小さいサイズだったけど、当時の回線環境からすると、ダウンロードするには果てしなく大きなファイルサイズだと感じられたのが思い出深い。私は付録のCD-ROMからのスタートだったので、このファイルをダウンロードすることはなかったけど、「一晩かけてダウンロードしたよ」とかいう人を見ては、すごいなー、と感心したものだった。

 この体験版で、その後長い付き合いになる、初めてのネットフレンドを作ることにもなった。その縁から、いろいろな友好関係を広げていくことになったことを思えば、後の人生にかなりの影響を与えたゲームだったといっていい。ちなみにその友人と最初に遊んだのは、「TECH-WIN」という名前の部屋だった。部屋名を見た瞬間、「私と同じだ!」と思って、思わず飛び込んだのが懐かしく思い出される。余談ながらそんな彼との交流も、この3、4年ほど断たれている。彼は今頃なにをしているのやら。ここみてるかー?

 さてこの体験版を遊んでみて、多大な手ごたえを感じた私は、すぐさま製品版を購入した。当時日本ではDiabloの製品版パッケージの入手が極めて困難だったんだけど、私は運よく(?)簡単に手に入れることができた。注文と入荷のタイミングがよかったのか、通販であっさり届いたのだ。届いたあとも、掲示板などでは「手に入らない!」という書き込みが続いていたから、やっぱり運がよかったんだろう。

 同時にNTTのサービス「テレホーダイ」にも加入した。このサービスが、財布を守り、生活リズムを破壊したわけだけども、10時になるとわらわらと集まってくるという文化は、今になってみればそれはそれで何か面白いものがあったように思われる。まぁ、もうあの環境には戻りたくはないけれども。

 そして製品版で猿プレイ。体験版での友人とも再会を果たし、オンラインRPGの洗礼PKerに遭遇したりもしながら(最近のMMORPGプレイヤーの中には、PKer経験のない人も多いのかな?)、やがていわゆる「Hell/Hell」をクリアするに至った。

 しかし、そこでプツンと糸が切れてしまった。最高難度ステージをクリアしてしまい、目標を失ったのだ。急速にDiablo熱が冷めてしまった私は、次なるオンラインゲームを求めてさまようことになるのだけど、それはまた次の話で話そうかと思う。

 さて、結局Diabloにはまっていたのは、長かったようで僅か1ヶ月。ストーリー型、面クリア型のオンラインゲームは長持ちしない、というのは今も昔も変わらない私のパターンだといえそうだ。目的があると、その目的達成に向けた行動だけが面白くて、「達成後のレベル上げ」とかをする気は起きないのだ。Wizardryなどはその典型で、Lv13でワードナを倒したら飽きたものである。

 ゲームとしてのDiabloを振り返ると、オンラインゲームというよりは、オンラインもできるゲーム、といったほうが適当だったような気がする。ゲーム内容を見るに、あくまでもメインはシングルで、マルチはおまけ、という位置づけに思えた。

 ただ、あの時代にBattle Netというオンラインプレイ用のロビーを、しかも無料で設けたことは、特筆に価する壮挙と言っていい。しかも、そのユーザビリティーは現在の水準で見ても、シンプルかつ必要十分な機能を備えた、非常に高品質なもので、それどころかTCP/IP接続ゲーム全盛時代を通じて、Battle Netを越えるロビーサービスは、ついに登場しなかったように思われる。

 この壮挙による影響は大きく、前時代からのLANゲームで使用されていたシェアウェアのKaliなどは、「ロビーサービスを無料で提供」というDiabloの例の前に、メジャー化への道を断たれざるを得なかったし(用途的にKaliは元々メジャー化を志向してはいなかったかもしれないけど)、後のオンライン対応ゲームでも、ロビーサービスの有無や質が、その評価を大きく左右することになった。オンラインゲームの黎明期に、あとに続くゲームの手本となるような前例を作り上げ、ゲームを評価する際に、そのゲームの一部としてのロビーシステムの質を問う風潮をつくったことは、オンラインゲーム界そのものによい影響を与えた、素晴らしい事跡だといっていい。

 そんなわけで私としては今ではDiabloについては、純粋なゲームとしてよりも、「オンラインゲームかくあるべし」というフォーマットを作り上げた功績をこそ、高く評価しているのであった(もちろん「Diablo系」というジャンルを作ったことも大変評価してはいるけど)。

日記: 5月24日 (2007年)

 このサイトを開設して、ついに10年が経過した。

 ・・・地味な10周年宣言だ。

 盛り上がれ!
 盛り上がれ!
 ワーワー!
 パチパチパチ!

 ・・・うむ、文字装飾なしの限界を感じざるを得ない。ま、いっか。

 初公開日は、左のメニュー欄の最下行にもあるとおり、1997年5月23日。それから10年間、頻度のブレはあれど、よくもまあ飽きもせず、誰も興味がないであろう戯言を記し続けたものだと、我ながら半ば呆れ、半ば感心する次第である。

 10年ひと昔とはいうものの、さすがにそんな言葉では片付けられないくらいには、いろいろあった10年間で、このサイトも数々の変遷、模様替え、コンテンツの追加と削除を繰り返してきた。現行バージョンと、前バージョンは、未だに閲覧可能だし、それ以前のバージョンについても、前バージョンの中で軽くまとめてはあるので、その変遷っぷりはわかるかと思う。自分で見てみても、実に懐かしい。

 そこで10周年記念特集ということで、今までプレイしたゲームのなかで、大きな影響を受けたものを挙げ、振り返りつつ紹介していきたい。

 予定コンテンツは以下のとおり。

 ・Diablo
 ・X-wing vs TIE Fighter
 ・Meridian 59
 ・Ultima Online
 ・Age of Kings
 ・Combat Flight Simulator
 ・Ever Quest
 ・Dark Age of Camelot
 ・Online Striker
 ・Neverwinter Nights

 タイトルによってはあんまり語ることはないんだけど、節目だから頑張ろう。うむうむ。

日記: 5月23日 (2007年)

 LotROのオープンβが終わったようだ。

 このあとのスケジュールは、パッケージ購入者向けの先行正式サービスが25日から始まり、ダウンロード購入者も追ってプレイ可能になる(6/1からだったかな?)ということらしい。この辺の流れは、DDOのときと同じだ。

 さて、私は都合5日間で10時間くらいLotROをプレイしたわけだけども、正式サービスに参加するかは・・・うーん、悩むところだ。

 10時間の乏しい経験から感じたことは、LotROは正直言って何の変哲もないゲームで、凡庸なグラフィックと凡庸なシステムと凡庸なサービスからなる、実に凡庸なMMORPGだ、ということだ。ファミコン時代でいうところの、「ヘラクレスの栄光」とか「貝獣物語」のような、そんなイメージ。決して悪くはないけどありふれている部類。既存のモノの衣替え品。そういう点では、同社のDDOのほうがはるかに評価すべき点は多い。

 また私はいわゆる「指輪信者」でもない。原作(訳本)を読んだことはなく、指輪物語については映画三部作と、「指輪物語について書かれた文章」からの孫引きした知識しかない。孫引きした知識を読み漁るだけでも、綿密に織り上げられた指輪物語の世界観は十分に面白く、大いに魅力を感じているけど、その傾倒度合いは「本物の指輪信者」には比べるべくもない。

 だから正式サービス後もLotROを続ける積極的理由がないのだ。

 だったら悩むなよ、と思うかもしれないけど、消極的理由はあるんだよなぁ。(1)ちょうどVGが煮詰まっていて、これといった主力ゲームがないこと、(2)信者ではないとはいえ指輪の世界はそれなりに楽しいこと(サムの爺さんとかいい感じだ)、(3)凡庸ではあるが、駄作ということもないということ、(4)すでにDDOのときに作ったさくらアカウントがあって、導入が容易なこと、(5)オープンβのキャラがいること、(6)VGよりもソロ性が高く、かつグルーピングもしやすいのが、VGでのカタルシスを満たしてくれること、等々。

 ま、いずれにしても次にプレイできるのは週末だから、それまでのんびり考えるかなぁ。

日記: 5月18日 (2007年)

 続・LotRO。ろとろ。

 今回はチュートリアルだけじゃなくて、普通にしっかりプレイをした。前回は「PSUぽい」っていったけど、今回の感想はアレだ、ネバーウィンターナイツ。

 インスタンスでメインクエスト。演出多し。MO
 →次の章へ
 →移動先のグローバルゾーンでサブクエスト多数。演出なし。MMO
 →先に進みたくなったら、またインスタンスでメインクエスト
 →次の章へ
  ・
  ・
  ・

 というのが基本構造のような雰囲気。章の区切りには、ちょこっととはいえナレーション入りのムービーまで流れちゃって、これまたNWNを思い出す。

 上のような基本構造なので、主なターゲット層というかオススメな層は、「1個1個クエストを潰していくプレイ」が好きな人ということになりそうだ。メインクエスト+サブクエスト多数、というゲームをやるときに、メインクエストしかやらないような、せっかちさんには向かないかもしれない。逆に、取りこぼしたクエストがあるかどうか不安で、意地でも全クエストをコンプリートすることに喜びを感じる人は、チマチマとした楽しみを得られそう。かな?

 ただ今のところあらゆるクエストをソロでこなせてるんで、プレイ感覚が完全にNWNのシングルプレイと同じというのがどうなのか。レベルが上がれば変わるのかなー? 全然MMORPGをやってるって感じがしないぞー。

日記: 5月17日 (2007年)

 オープンβ中のロード・オブ・ザ・リングス オンライン アングマールの影(以下LotRO)に手を出してみた。

 カタカナ語による和訳(?)の場合、慣習的に複数形の「s」はカタカナにしないことが多いんだけど、このタイトルは「リングス」なんだな。謎のこだわりだけど、個人的にはこの慣習が意味不明だとおもっていたので、好感触だ。まぁ、どうでもいいことか。

 事前情報ゼロの状態でホビット/ハンターで開始。非常に骨太な容姿しか作れなくて、ホビットは「がっしり」ではなく「ぽっちゃり」であって欲しい私としては、少し悲しい。

 ゲームを始めると、これがもう笑ってしまうくらいVGの対局に位置する仕様。はじめるなりインスタンスでシナリオがスタートし、オフラインRPGのように物語に沿ってゲームが進んでいく。シナリオに沿って進んでいくと、いろいろなイベントが発生して、NPCの会話や演出を楽しむことが出来る。感覚としては最近やったゲームの中では、PSUのシングルプレイモードに近い。チュートリアルシナリオだけをやったんだけど、それだけでLotRの世界観を垣間見ることができた。

 戦闘システムはオーソドックスなオートアタック&ポチポチスキル使用型。操作感覚やインターフェイスがDDOに近いから、DDO的なアクションアリアリかなと思ったけど、全然そんなことはなかった。EQ以来の伝統方式と思ってよさそうだ。

 ファーストインプレッションとしては、「システムその他に見るべきものはあまりないけど、シナリオを追うだけでそこそこ楽しめるのかも」という感じかな。シナリオが盛り上がるかどうか。それを楽しむ素養があるかどうか。その辺によって評価が分かれるタイトルだと思った。

 友達と毎晩(数日おきに)少しずつシナリオを進めていく、というのが正しい楽しみ方のゲームじゃないかな、これは。