ケンジントン宮殿は、ケンジントン・ガーデンズ内にある宮殿で、故ダイアナ皇太子妃をはじめ、現在でも皇族が実際に住んでいる場所でもある。
その内部のごく一部分が公開されていて、そこを見物してきた。
ここも、もうこの旅行ではすっかりおなじみとなった、音声ガイドつきの見学スタイル。各部屋を回りながら、音声ガイドの解説を聞いて(時には聞き流して)見聞を深めた。
旅行も終盤となったこの頃には、私の中に中世~近代英国風のテイストへの新鮮味が、すっかりなくなってきていて、実はケンジントン宮殿を見学した印象も、「エジンバラのホリールードハウス宮殿と同じような(同じに見えるのはおそらく私の無学ゆえだろう)印象だな」という程度しかひねり出せなかった。
ただその内部からは、ロンドンの空模様と同様に、どこか寒々しい印象を強く受けた。
部屋や天井の広さ、豪華さに対して、調度品が少ないこと、照明が乏しいことなどが、現代日本の明るくも窮屈な住宅状況に慣れた目からすると、物悲しく映るのかもしれない。また、故ダイアナ皇太子妃ゆかりの地としては、最大のものの1つであるだけに、彼女を題材にした展示も数多くあったんだけど、物悲しい雰囲気の理由の一旦は、彼女の悲劇が生んでいるのかもしれない。
一つ特徴的だったことは、展示のテーマの多くが顕著に女性的な内容、ということがあった。例えば社交ダンスのステップの仕方、ドレスの針子の様子、衣装、食器、などなどが豊富で、武器、兵器、勲章、王冠、錫杖などが頻出していたこの旅行では、特異に感じられた。
写真は↓