Ultima Online発売前の期間から今現在まで、20年近くの間「次の大物MMORPGのリリースを心待ちにして生活する」ということが、私の人生の一部だった。
UOを待ち、EQを待ち、AOを待ち、DAoCを待ち、SWGを待ち、EQ2を待ち・・・という系譜は、FF14を待ち、ESOを待つ、というところまで、多少の遅滞はあっても綿々と続いてきた。
しかし、それがいよいよ途切れようとしている。
大規模なMMORPGをリリースするということが、ビジネス的に割に合わなくなったのだろう。特に象徴的だったのはEQNの崩壊だけども、大企業が社運をかけてMMORPGを開発しているような気配は、もはやない。
今現在いくつかの「次の大物MMORPGのたまご」は存在しているものの、そのどれもがキックスターターのような、ユーザーの出資に頼った小規模な企業によるものばかりだ。いくつかその例を挙げて並べて見てみよう。
【Albion Online】現在最終ベータ。UO的なやつだと思う。システム/ビジュアル的に興味薄だったので、あまり調べてはいないけど、すでにプレイした人の評判はいまひとつ。UOモデルのPvPはコミュニティ未発達のあの時代にこそ輝いたのかもしれない。
【Camelot Unchained】DAoCの精神的後継。やりたいこともきっと一緒。開発者が一斉逃亡して存亡の危機に面したものの、今のところギリギリ踏みとどまっているご様子。EQN同様にいつ死んでもおかしくはない。
【Crowfall】MMORPGの夜明けでおなじみ「Shadowbane」の関係者によるタイトル。EQN的ボクセル世界&PvP&シーズン制がウリのようだけど、SBって時点で死兆星がキラリキラリ。
【Star Citizen】アルファ商法会のパイオニア。すさまじい大風呂敷を広げたところ、すさまじい資金を集めたことで一躍有名になったタイトル。もうあれから4、5年が経つのだが、いつリリースされるのやら。
・・・といったところがキックスターター的MMORPGの代表例だろう。
これらに共通することは、どれも掲げている理想は実に楽しそう、ということだ。また、理想に説得力を持たせるために、実績のある開発者が名前を連ねている、というのもありがちな手法になっている。
ここまでの要素が並んでいれば、ほんの5年前までであれば、これらがいずれ自分の手元に届き、遊べる日が来ることを信じて疑わなかったことだろう。100%の期待感でいたはずだ。
しかし、昨今のキックスターター商法の顛末を見るにつけ、そう現実は甘くない、という不安感が勝るようになってしまった。リリースを100%信用することはできなくなってしまったのだ。
とにかく開発ペースが遅い。資金を回収してから開発しているから、開発に危機感が薄く、どうしてもモチベーションが低いのだろう。開発が遅々として進まないのは、この商法の定例行事のようになっている。遅いだけならまだいいが、EQNのように中止となる例も少なくない。
中止にならなくとも、だらだらと開発をしているうちに資金が底をつきかけてから、なんとかラストスパートで完成させたようなゲームになってしまうと、クオリティにも不安が残る。広げた風呂敷をの中から恣意的な取捨選択が行われて、万人受けしないタイトルになってしまうことも多々ある。EQN Landmarkもそんな感じだったし、Albion Onlineもそういう気配がなくもない。
(こういう事故物件は、MMORPGというよりも特にサバイバル系のゲームで昨今頻出しているような気がする。アルファ~早期ベータ段階で話題になり、徐々にしぼんでいって、リリースする頃には見限られているケース。自分ではプレイしていないので、外から見た印象だけど)
とにかく、今はMMORPG開発受難の時のようだ。このままジャンルが廃るのか、それともこれらキックスターターものの中から白眉となるものが現れるのか、はたまた彗星のごとくノーマークのビッグタイトルが誕生するのか。
いろいろな可能性を想像しつつ、私においては末永く「次を待つ」ことのできる時代が続くように祈っていよう。
それなりの大物になりそうなのは今は中国くらいしかないかもな。
これも時代の流れかも。
個人的にMoonlight BladeというMMOを中国もここまで開発できるようになったかと注目はしていたけど、海外展開が全然来ないし潜入している人しか遊べていないのでよくわからないまま。
とりあえずStar Citizen早く来てくれ~
Moonlight Blade動画を1つだけ見てみた。
・・・まぁ、ないかな。良くあるアジアクオリティの域だと思う。
テクスチャとエフェクトでごまかしてるけど私好みではなさげ!
ドラゴンズドグマオンラインの仲間とみた。
Star Citizenはこねくり回しすぎて資金が尽きるのでは、という危惧が。
ただEQリリース前も当事にしては仕様盛りすぎで
「このスペックでリリースしても動かせるPCが少ないだろ」
とか言われてたけど開発に時間をかけているうちに
時代がEQに追いついたからなぁ。
そういう稀有な例再び、という可能性もなくはなくもなくなくない。