日記: 8月30日(2017年)

 私は子供の頃、今となっては想像もつかないほど、食の細い子供だった。

 特に白飯が嫌いで、おかずを少し食べたら、もうそれでいっぱいいっぱい、というような性質だった。

 そんな私になんとか白飯を食べさせるべく、親が食卓に用意したものは、そう、「ふりかけ」だった。

 ふりかけさえあれば、当時の私もどうにかこうにか白飯を咀嚼することができたのだ。ふりかけは当時の私にとって、食事時のかけがえのない戦友であったといっていい。

 この当時食べていたふりかけについて、なぜかふと思い出したので、忘れないように記録しておきつつ、今日のネタにしたい。

 名前はすっかり忘れていたが、どうやら当時好んでいたふりかけは、ニチフリの「おたのしみふりかけ」という商品だったようだ。今でも同名の商品が、ニチフリのラインナップにあるものの、構成は当時と異なっている。なので事実上、もう存在していない過去の商品だ。

 当時の「おたのしみふりかけ」は、確か4種類のミニパックがアソートされた商品で、黄色、青、赤、緑の4色ではっきりと色分けされた、戦隊ヒーローのようなパッケージだった。ウェブで検索しても、セットがそろった画像が見当たらないのが惜しまれる。内容構成は、黄色が「のりたまご」、青が「おかか」、赤が「あじよせ」、そして緑が「のりっ子」だったはずだ。あぁ、思い出すだけで懐かしい。

 このうち、私のお気に入りは断然「のりっ子」だった。海苔、塩、ゴマ。これだけのシンプルなふりかけ。これが食の細かった蝿少年を、いつも助けてくれていた。4色の中で最も「塩味」に特化していた点が、私好みだった(甘さがない)。

 あれからン十年。

 もうどんな味だったかも忘れつつあるけど、うーん、久しぶりに「のりっ子」を食べたくなってしまったなぁ。でも、もう店頭からは姿を消して久しい。残念だ。

 などと思っていたら、なんといまだに、「のりっ子」は「給食用」として供給されているというではないか。調べてみると、確かにニチフリの公式サイトに載っている。給食でそもそもパンじゃなくてごはんというのが隔世の感があるが、そうか、お前、まだ生きていたのか。

 これ、通販で入手できるのかな。・・・買っちゃうか、ふふふ。

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