パニアケースを設置した。
これまでに行ってきた、ウィンカーリロケーションや、ヘルメットホルダーリロケーションは、まさにこのためだった。やっと実施できてなによりだ。
BOLTのユーザーたちの積載対策をウェブで散見すると、その多くは革のサドルバッグをぶら下げているように見受けられる。だいたい、革のサドルバッグ、ファブリックのサドルバッグ、トップケース、の順で見受けられるんじゃないだろうか。
かく言う私も多数例と同じく、サドルバッグのような振り分け型の積載を志向してはいた。やっぱりBOLTのようなクルーザータイプのバイクには、トップケースよりもパニアケース/サドルバッグがよく似合う(個人の感想です)。
しかし私には、パニアケース/サドルバッグをつけるにあたって、少しこだわりポイントがあった。
それは設置位置を高めにしたい、ということだった。見た目のイメージで言うと、YAMAHA純正のワイズギアのサドルバッグのような設置位置だ。これが好ましい。
汎用品のサドルバッグサポートに、汎用品のサドルバッグをぶら下げる、という最もよくありがちな組み合わせにすると、どうしてもバッグの位置が下の方にぶらーんとなってしまう。これはこれで、ある種のカッコ良さはあるものの、それは私の求める形ではなかった。
ということで、設置位置にこだわって模索した結果、Viking BagsのBOLT専用パニアケースが、非常にいい感じだった。見た瞬間、そう、これこれ、これが欲しかったのよ、というくらい理想に合致していた。こういう発見はいつだって最高にうれしい。
そして「見た目が好み」「かぶる人がほとんどいなそう」という点が最初にグッときたポイントではあったものの、もう1点、「カギがかけられる」というところも、かなり良い要素だった。
長年カギ付きのトップケースに親しんできた身としては、バイクにそれなりにセキュアなボックスがある環境というのは、やはり失い難いものがあった。ちょっとバイクから離れる時に、物を置いていく安心感が違う。
というわけで、Viking Bagsのパニアケースを購入して、設置したというわけだ。
設置自体の難易度は、まあ簡単だった。最も面倒くさい工程になるはずのウィンカーのリロケーションを事前に終えていた、というのが大きい。
車体のフェンダーのボルトを片側あたり2ヶ所外し、ステーをそこに付属のボルトで共締めし、ステーにバッグをさらにボルト4つで締めるだけ。ネジ外し2回に、ネジ締め6回の簡単な作業だった。
が、そこにはやはりアメリカ品質というか、めんどくさい部分が2つほどあった。
1つはバッグ側に装着するゴムのグロメットが恐ろしく硬くて、装着にバカ力が必要だったということ。血管が破れるんじゃないかという勢いで、無理矢理ねじ込んだものの、そのはめる作業で手のひらはひりひりと痛くなってしまった。
もう1つはステーとバッグとをつなぐ付属のボルトが、ギリギリの長さすぎて遊びがなく、工作精度の低さと相まって、設置が困難だった、ということだ。これはもう頑張るのが面倒くさかったので、付属のギリギリサイズのM6×20㎜ボルトの代わりに、余裕ができるM6×30㎜のボルトをホムセンで買ってきて、作業難易度を下げてちゃっちゃとつけてしまった。
ともあれ、そんなこんなで設置したパニアケースは素晴らしいものだった。利便性はもとより、このビジュアルが、BOLT購入段階で想定していた理想像に限りなく近いのが嬉しい。
なかなか頻繁には乗れないBOLTだけども、これでまたさらに好きになれたし、旅立ちやすくもなった。
よいぞよいぞ。