「エラー2。ルンバのワイヤーガードを開けて、ブラシを清掃してください」
という警告メッセージとともにルンバが不調になった。
我が家の800シリーズルンバは、購入してからかれこれ10年以上が経過している。付き合いが長い分、これまでもいろいろな不具合に対応してきたわけだけど、今回はなかなか手ごわかった。
このエラーメッセージは、ルンバのローラーブラシの回転が、なんらかの理由で規定回転数に満たない場合に出るものだと思われる。車で言えば、エンストだ。ローラーブラシ部分のトルクより、抵抗が大きいとエラーが発生する。
原因は「ブラシを清掃しろ」というメッセージが示すように、「ブラシになにかが絡まって回転を阻害しているから」という場合もあるだろう。だけど、そういうわかりやすい外的要因がない場合には、順番に問題を切り分けて、原因を探っていく必要がある。
ケース1。内部が汚れている場合。ルンバは長く使っていくと、内部にホコリが蓄積されていく。それによって回転数が低下することがある。対策は分解清掃。実施したが、改善はしなかった。
ケース2。ブラシ自体の不具合。ローラーブラシそのものの品質、または破損によって、回転が阻害されている可能性もゼロではない。対策はローラーブラシの交換。純正新品に交換するも、改善せず。ローラーブラシの新品への交換は、摩耗して短くなったブラシの長さが復元することで、逆に回転抵抗を増やすという側面もあるから、これはあまり成果を期待しない、本当に念のためではあった。
ケース3。バッテリーの電圧不足。ローラーブラシをモーターで回している以上、バッテリーの劣化によって供給電圧が下がれば、モーターの生み出すトルクも低下するはず。対策はバッテリーの交換。代替品の新品に交換するも、改善せず。
ケース4。こうなるともう、モーターそのものの劣化を疑うしかない。対策は、モーターが内蔵されたユニット全体を丸っと交換することだ。これで、無事に症状は改善した。
ふう。
交換したユニットは「クリーニングヘッド」などというものらしい。型番で言うと「B01FXZOFRA」。購入価格は11000円。高かったけど、ルンバを新品に買い替えることを考えれば安いものだ。
それにしても、いやー、ルンバ歴も10年を超えると、ついにこんな部品まで交換することになるか。もはや我が家のルンバは、躯体そのものを除くと、ほとんどの部品が1度は交換されているような状況になってしまったな。テセウスの船だ。
ともあれ、クリーニングヘッドを交換したルンバは、俄然パワフルに動作するようになった。老人が若い体を取り戻したかのような、元気なはしゃぎっぷりを見せている。微笑ましくすらある。
これでまた我が家のルンバも、あと10年戦える・・・かな。