特に困るのは乾燥肌由来の湿疹だ。毎年この時期になると、必ず太腿や脛、上腕や肩甲骨のあたりにボツボツが発生して痒くなり、掻けば出血し、あわてて保湿クリームを塗るが、それで治るとまた塗るのをさぼり、ボツボツが再発し、以下ループ、というようなことが恒例行事になっていた。
こうした場合、だいたいは風呂上りの全身裸のタイミングで、問題の部位に保湿クリームを塗ることになるんだけど、これが非常に面倒くさい。塗ること自体も面倒くさいし、塗った後でどのくらい乾いたら服を着ようか、などと裸のままちょっと待機するのも面倒くさい。冬だから寒いし。ニベアのCMのように優雅には塗れない。
ってことで今回試したのが、上掲の写真の商品だ。
風呂上がりに、保湿するクリーム。そう、やることは今までと同じだ。
ただ、塗るタイミングが少し違う。
今までは風呂場から上がり、バスタオルで全身を拭いた後で塗っていた。当然だろう。
でも、この商品は風呂の中で、体がまだ濡れている状態で塗る、というコンセプトのものなのだ。
この少しの違いが、大幅に面倒を少なくしてくれた。
まず塗る場所。風呂場の中。それも上がる寸前の、だいぶ温まっている風呂場の中。脱衣所よりもはるかに温かい。塗る作業に寒さが伴わない。
次に塗りやすさ。クリームが体に残った水滴に溶けて伸ばされるので、簡単に塗り広げられる。今までの保湿クリームが油絵具とするならば、この商品は水彩絵具だ。そのくらい粘度に差がある。
そして最後に、拭く、という違いがある。この商品の使い方としては、風呂の中で濡れた体に塗った後、バスタオルで全身を拭く、というフローが設定されている。このため、塗った後の待機時間や、待機しなかった場合の服にクリームが付くような気持ち悪さがない。
この辺の使い勝手の良さが、大変気に入った。
おかげで乾燥肌ケアの一番の大敵である「面倒くさいから塗るのをさぼる」ということがすっかりなくなった。これが大きかった。
商品ターゲットはうるおいに満ちた子供達なのかもしれず、だからその分、保湿力は保湿クリームなどに比べると弱くはあるようだ。でも、初冬からこの商品を予防的に使い続けた今シーズン、私の例年の乾燥肌によるトラブルは、今のところ完全に防がれている。全身がほとんど痒くない。
ってなわけで「お風呂で使う うるおいミルク」。お子様やその親御さんなんかよりも、乾燥肌で困っているが保湿クリームを塗るのは面倒くさいので毎年ボリボリ掻きまくりながら放置しています、というずぼらなおっさん達にこそ、オススメします。