この週末にかけて、Ustream配信ネタという意味を含みつつ遊んでみたゲーム、その2。
EVE Online。
もう運営開始から7年ほどが経つ老舗MMORPG。SF世界を舞台に、戦闘、商売、生産などさまざまなことをして生活できるゲームらしい。発売当時から、なんとなくやってみたいけど敷居が高そうで手が出なかったゲームだ。
このゲームは、そのスケールがあまりにも大きすぎて、1日しかプレイしていない私にはまださっぱりわからないんだけど、どちらかというとこのゲームは、日本人のイメージではRPGというよりは、シミュレーションゲームの範疇に近いと思ったほうが、未プレイの人には理解しやすいんじゃないかな?
プレイヤーキャラクターは実質「1隻の宇宙船」だ。これを操って商売をしたり戦闘をしたり採掘をしたりする。ただその操作方法は、コンソールを利用したアビオニクス操作(コマンド選択)で行うので、RPGにおけるキャラクター操作や、フライトシムにおける機体操作のような、「直接機体を動かす操作体系」とは乖離していると思っていい。「こう動かせ」と、カーク船長よろしく命令するという、「間接的な操作体系」になる。
そういう操作の面だけではなく、そのほかの大半の操作もコマンド選択によって行うことになる。まずそういうゲームデザインがRPGっぽいというよりも、シミュレーションゲームを感じさせる。
さらにそのほかの点、たとえば機体調整、商売、キャラクターの育成なども、黙々と戦闘を行い、レベルを上げるという直線的な成長ではなく、自分の計画にあわせて、次々に手を打っていくという当意即妙な姿勢が必要らしく、そういう点もシミュレーションゲームのそれに近しい。
多くのシミュレーションゲームとは違い、プレイヤーキャラクターが1人(1隻)だけなので、そういう点が言ってしまえば唯一のRPGっぽい点だ。であるがゆえにまた、RPGの本分であるロールプレイをすることも、一応可能になっている。実際海外プレイヤーの中にはそういうロールプレイをしている人もいるらしい。
でも、そういうロールプレイの土壌がない日本人にとっては、やはりこのゲームは、シミュレーションゲームのMMO版、というほうが、「EVE Online」というゲームを説明するには適しているだろうな。ジャンル名は、宇宙船マネジメントゲーム、だ。
さて、そんなEVE Onlineなんだけど、面白いのかどうかは、実はまだ見えていない。これもシミュレーションゲームにありがちなことだけど、できる項目が多すぎて、まだ「なにをすればどうなる」といったことの全貌すらみえていないのだ。なので、私は現時点では核心的な評価はしないでおこうと思う。
ただいえることは、この取っ付きの悪さは間違いなくこのゲームの弱点だ。ひょっとしたらこのゲームの全貌が見えて、広大なゲーム世界を自由に動くことができるようになれば、とてつもなく面白いのかもしれない。だけど、そこに大多数のプレイヤーが至れないようでは、そもそもの設計に問題があるといわざるを得ない(プレイヤー数の大なるを是とするならば)。そうなるまでに止めていく人、そもそも遊んでみようという心すら遊ぶ前に折られている人の人数は、おそらくこのゲームに熟練できた人の人数を大きく上回るはずだ。
これは、どんなゲームでも言えることではある。しかし私の経験上得られた知見に基づけば、コアなシミュレーションゲームでは、特にその傾向が強い。また逆にRPGはその傾向が比較的低く、それがMMORPGの魅力の一つでもある。
そして私は今はどちらかというと、RPGのような「簡単な導入のゲーム」を好むようになってきている。昔はコアであればあるほど、逆にそこに情熱を感じたものだけど、最近はめっきりそういうのが面倒くさくなっているんだよね。なにしろゆとり世代なものですから、うへうへ。
ってことでEVE Online。一方で、「世界観かっけー!奥深ェー!」とポジティブに思いつつも、また一方では「先人には追いつきにくそうだし・・・、コミュニティに入りにくし、覚えること多いし・・・」とネガティブに思うという、相反するファーストインプレッションを同時に抱いている私なのでした。