日記: 2月12日(2012年)

 そもそも値段につられたのが失敗だった。

 家から徒歩5分ほどのところに、新しく中華料理店ができるとのことで、近隣の我が家にも、その報を告げるチラシが届けられた。これが事の始まり。そこには、開店一週間は全品半額という魅力的なサービスが記されており、ついつい半額の魅力に誘われて、私もふらっと赴いてしまったのだ。

 店内は、まぁ綺麗と言っていいレベルの内装。中国人経営らしく、たどたどしい日本語での接客でオーダーを取りにきたあたりに、当初から若干の不安があったものの、今日びそんな店は珍しくもないので、気にせず「五目チャーハン」を注文して、待った。

 そして待つこと40分。一向に料理がこない。チャーハンって最速で出るメニューのひとつだと思うのだが。むむ。

 45分経過。店員を問いただす。「もうすぐです」。

 50分経過。私よりも20分以上後から来た後ろのテーブルへ、チャーハンが届けられた。「五目チャーハンです」。

 カッチーン。私は切れた。

 「これこれ待ちたまえ。なぜそういう配膳順になるのかね」さすがの私もついに苦情を述べたわけだが、これが思わぬ導火線となってしまった。

 私がおそらくその時点での最長待ち時間の客ではあったわけだけど、他にもかなり待たされている客が大勢いた。だから彼らにしても、文句を言いたい気持ちはすでに十分あっただろうが、私という「もっと待っている人」がいる手前、「あの人(=私)を差し置いて待ち時間に文句を言うのも・・・」、という気持ちが歯止めになっていたに違いない。しかし、その私が文句を述べたことで、堰を切ったかのように、あちこちのテーブルで不満が噴出してしまった。「うちもまだなんだけど」「うちもまだなんだけど」。客たちは一斉に十字砲火を浴びせかけはじめた。

 店はもう大混乱だ。こっちも、こっちも、と店員は呼ばれては苦情を拝聴してはいるが、早口の日本語で浴びせかけられる苦情内容を、十分に理解したのかは怪しいところ。それで、この修羅場でただただ頭を下げるばかり。要領を得た対応ができず、混乱を治められない。

 で、結局私はそのままの勢いでオーダーをキャンセルし、店を出てしまった。いまさらどんなに美味いものを出されても、落ち着いて味わえるとは思えなかったからだ。正直、待った時間分の時給金が欲しいくらいだったけど、そこはもうあきらめよう。

 そんなこんなで開店初日に、少なくとも10人以上の近隣住民に反感を与えた中華料理屋T。きっと、長くは持つまいなぁ。

日記: 2月12日(2012年)」への4件のフィードバック

  1. Soul

    半額という免罪符にも限度があったようだ

    仕事がら外を回ってるのがほとんどだから
    昼はあちこちで食べてみてるけど
    中華料理店って微妙な所が多いんだよね
    地元だと1店チャーハンのおいしい店しかないわ

    返信
  2. teltel

    うちの近所(かなり田舎)でも、中国人経営の中華料理屋が5,6年前から立て続けに3店できた。
    これがなかなか評判が良くて、どの店も安くて早くて美味い。
    バックに経営コンサルタント的な人物がいるのかなぁと思ってしまうほど商売上手。
    一時流行った日本人経営の脱サララーメン屋的なお店は次々潰れてるわ。
    さながら世界経済の縮図を見ているようであったりする。

    返信
  3. Nez/蝿

    Soulさん:

    私は完全に逆のイメージがあって、
    中華ってはずれにくいと思っていたんだけどね。
    ここも味は悪くないのかもしれないけども、
    結局それはわからずじまいだった。

    teltelさん:

    こっちでも中国系とインド系の飯屋が
    最近雨後のタケノコのように出来てる。
    どこも同じような空気を感じるから、
    多分それぞれにはそれぞれのつながりがあって、
    斡旋とかマニュアルはあるんだと思う。

    ただ、それでも良し悪しはあるということだねぇ。

    Awayukiさん:

    本当にその通り。
    そこをナメてるとこうなるといういい例。

    返信

Soul へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。