日記: 9月23日 (2005年)

 ベッドを買うことにした。

 今の住居に転居してからというもの、フローリングに布団直置き、という埃が大敵の環境で長いこと生活してきた。しかしながら、もういい加減、新しくシーツやベッドカバーを換えたそばから、神速で布団に埃が付着し、迅速な掃除と洗濯を余儀なくされる生活はごめんだ! 冬に備える意味でも、少しでも暖かいであろう高高度を確保しておくのは重要に違いない! そう、つねに高度を確保し、位置エネルギーを運動エネルギーに変え優位を得るのは、空の男の定石なのである!

 …ってなわけで、半年くらい悩んだ挙句に、ベッドを購入することにした。もふもふと仕事の合間を見て、ネット通販をポチっとな。買うかどうかにはずいぶん悩んだくせに、肝心のどのベッドを選ぶかということについては、いつもどおり深く考えずにフィーリングのみで速攻で注文してしまった。ま、いいだろう。さらば布団生活。こんにちはベッドライフ。

 とはいいながらも、完璧なベッド生活にシフトするのは、まだ先延ばしにすることにした。実家ではベッドに寝ているので、ベッド生活自体にはなんの違和感もないんだけど、いままで寝ていた布団がもったいないので、しばらくはベッドの上に布団を置いて寝るという、あまり推奨されない設置方法を試みることにしたのだ。

 なぜ、ベッドの上に布団を載せるのが推奨されないかというと、ベッドの上に布団を載せると、マットレスを乗せた場合と比べて、上に横たわる人間(つまり私)の重量を分散させにくく、一点に集中した重量によって、ベッドの底板を損ないやすいのだそうだ。確かに寝てる最中に「ベキベキッ!」と底板が「く」の字に割れるというのは、構造上、想像に難くない。

 でも結局「小錦じゃあるまいし、そうそう割れまい」とたかをくくることにした。ま、不具合が出そうだったら、また改めてマットレスを買えばいいだろう。今の私には、起こるかわからない破損事故よりも、フローリングから襲い掛かってくる埃と冷気のほうが、はるかに脅威なのだ(この2者に因果関係が全くないのは言わない約束だ)。

 そんなわけで、今からベッドが配送されてくる日が楽しみな私なのでした。

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