エジンバラ空港内にあるパブ、The Turnhouse Bar。向かいにあったコーニッシュ・パスティの店と悩んだんだけども、樽生エールの魅力に負けてこちらのパブへ。
ここはイギリスのパブチェーンであるWeatherspoonの系列店だった。安く、かつ安定した飲食を提供するとのことで、Weatherspoonは一部の通の人々を除けば、そんなに悪い話も聞かないチェーンだ。そんな話をおぼろげに聞いていた私は、「日本で言うHUBのようなものかな?」とこの系列店には少し興味があり、機会があれば行ってみたいと思っていた。だから、こんなところで不意に遭遇できたのはよかった。時間の限られた旅行では、「わざわざ行く」ってほどのところでもないからね。
パブ特有の注文方式について、店の入り口に6ヶ国語くらいで説明書きがあったのはほほえましかった。そりゃ、たしかにわからん人も多いよな。その表記の中には日本語のものもあって、私も思わずニンマリしてしまった。この辺のサービスのありようはファミレス的というか、チェーン系列店ならではのやり口で、間口が広いけれども、雰囲気的には古きよきパブを愛する目からすれば悪いのかもしれない、ってやつだな。
ここでは、Greene KingのABBOT ALEというエールと、フィッシュ&チップスを注文した。カウンターのおばさんが、優しい雰囲気の下町のおばちゃんといった風情で、私のつたない英語と、もたもたとコインを探して勘定をする慣れない様子を相手に、とてもにこやかに、かつ我慢強く応対してくれた。ありがとう。
エールもうまかったんだけども、それよりもフィッシュ&チップスが思ったよりもうまかったのに驚いた。いや、私のようなジャンク好きとしては、フィッシュ&チップスはどこで食ってもそこそこうまいんだけど、ここのは水準よりもだいぶうまかった。
フィッシュ&チップスのうまいかまずいかの境界線は、1つは「魚に下味がついているか」、いま1つは「衣がサクサクか」という、日本人の感覚としては「そのくらいは超えてくれよ」という、低次元な2つのラインしかない。でもやはり料理の腕には定評のあるこの国の場合、この2つすらも超えないものも多いのが現実だ。しかし、ここのものはその下馬評を覆して、この2つをしっかりクリアしていた。うむ、うまうま。
正直Weather Spoonの料理には期待していなくて、樽生エールが飲めるというだけのつもりで利用したんだけども、思いのほかうまいフィッシュ&チップスが出たのはうれしい誤算だった。
写真は↓ (※食べ物編の写真はピンボケばかりです)