購入したのはEufy Robot Vacuum 3-in-1 E20(Anker)だ。
3か月前に修繕して「まだまだ舞える」とか言ったルンバ870をあっさり見放しての新機種購入となる。
我が家のルンバ870君は、前回のタイヤ修繕以降も、毎日順調に掃除してくれてはいた。
だけども、興味本位で昨今のロボット掃除機事情を調べたところ、我が家のルンバ君(11歳)はもはや5周遅れくらいの低性能なのだ、と知ってしまった。時代遅れ感が半端なかった。
そういった事情を調べさえしなければよかったのだろうけど、調べて知ってしまうと、もう駄目だな、潮時だな、と思ってしまった。
ってことで、時代に追いつくべく新規購入したロボット掃除機Eufy E20のレビューを、我が家のルンバ君(ルンバ870)との比較を軸に述べていきたい。
【価格】
まずね、ルンバシリーズは高い。これ。性能に対する値段が高い。コスパが悪い。
もちろん信頼と実績のブランド代ではあるんだけども、今は競合メーカー、特に中華メーカーも実力を上げてきていて、同等以上の性能で、かつ、低価格な競合モデルが、市場にはごまんとある。「ロボット掃除機はルンバじゃなきゃ」の時代は、とうの昔に終わった。
少なくとも、11年前のルンバ870から乗り換えた場合に、価格/性能面で不満に思うことになるような機種は、市場に存在していない。買えば必ず満足できることが確信できた。
そういう業界事情は、私をしてルンバを脱却させる大きな原動力になった。
今回購入したEufy E20は、Amazonプライムデーのセールで購入価格49000円くらい。11年前のルンバが7万円近かったことを思うと、かなりお買い得だったと思っている。
【吸引力】
ルンバは吸引力を公称していないんだけど、我が家のルンバ870に関して言うと、ウェブで調べた範囲では1300Paという数値が拾える。これに対して今回購入したEufyE20は、8000Paだ。常にフルパワーでは運用しないにしても、吸引力では比較にならない。
なお、1300Paでも別に不満はなかったということは付記しておく。
【マッピング】
ルンバ870は「ランダムに乱反射しまくればそのうち部屋全域を掃除できるだろう」という動きをする。かわいいがアホの動きだ。
一方でEufy E20は今日のミドル帯以上のロボット掃除機と同じく、センサーで部屋の形状を読み取り、部屋の外周をなぞるように掃除してから、真ん中をジグザグに掃除していく「塗り絵方式」で動く。格段に頭がいいし、効率もいい。
【衝突被害】
ルンバ870は上述したような動きのため、勢いよく家じゅうの壁や家具に激突する。そのため我が家の壁や家具には、ルンバ870のつけた傷跡がくっきりとついてしまっている。
一方でセンサー式のEufy E20は、壁や家具の直前5-10mmくらいで動きを止め、ギリギリをなでるように進む。たまに衝突することがあってもソフトタッチなことがほとんどで、ルンバ870に比べるとほとんど無害と言っていい。
【走破性】
この点だけは、Eufy E20はルンバ870に少しだけ劣っているかもしれない。
ルンバ870はどこにでも突撃していく動きをするため、動けなくなるまで突き進む。それが功を奏して、車幅ギリギリの隙間を攻めて進んでいったり、坂道も車輪が浮くまで登っていこうとする。野生のパワーを感じる。
しかしEufy E20は賢いぶんだけ諦めが早く「そこはもう少しチャレンジしろよ」というところを進まないことがある。優等生がゆえの欠点だ。
ルンバ870のド根性を基準に作られた我が家の「ロボット掃除機フリー環境」は、Eufy E20というもやしっ子に合わせて、もう少し「ぬるま湯仕様」に変更しなけらばならなそうだ。
【ごみ処理】
Eufy E20は最近流行りの、ステーションにごみをためる方式。ステーションに充電に帰る度に、掃除機内のごみをステーションに吸引させて、掃除機内を空にする。これは掃除機内のゴミによる空気抵抗を減らし、吸引力を保つという意味合いと、ごみを格納できるスペースを大きくすることによって、人間がごみを処分する頻度を減らすという意味合いがある。
まだ運用して間もないので、これらの恩恵はあまり受けていないけど、ごみ処理の頻度が下がることは、QOLを上げるだろう。ただステーション側に消耗品のゴミパックをセットしなければならないのは、逆にちょっと面倒くさい可能性がもある。主に物資補充の観点で。
【メーカーの信頼性】
Eufy E20は中華メーカーであるAnker製。中華ではあるけど、Ankerはバッテリー事業を中心としたメーカーとしての知名度が高く、それなりに信頼性があると判断してチョイスした。ロボット掃除機事業に参入して10年以上経過している(たぶん)ことも、信頼できそうだった。
【3-in-1】
Eufy E20の最大の特徴は、コードレススティック掃除機、に変身できるという機能。かっけええええええ。
【Wifiとアプリ】
Eufy E20はWifiで設定、操作を行うことが前提になっている。今日の中年世代や、それより若い人々には問題はないだろうけど、お年寄りには少し難しい機器かもしれない。
アプリを見ていると、毎日の掃除の航跡を、マッピングされた我が家の間取り図の中にリアルタイムで描いてくれて、PC前で仕事をしつつ「お、今台所を掃除しているな」というようなことが見えたりするのは面白い。でも、アプリではスケジュール設定くらいしかしないので、正直なくてもいいといえばいい。
【総評】
11年の歳月が生んだ技術力の進歩に、今は大いに満足している。
運用開始後まだ数日なので、欠点らしい欠点は走破性くらいしか発見できていない。走破性に関しては、乗り越えられないスロープの角度を緩くする計画を立てて、運用側で解決を試みている。
あとはルンバの経験からすると、大事なのは消耗品の交換部品の供給体制かな。ブラシやローラーやタイヤのような部分の消耗がいつかは起こるだろうから、このあたりの交換部品の供給が滞らないかどうかが気になるところだけど、それはまだちょっと先の話だろう。