NeverwinterのBeta Weekend Threeに参加してきたのでその報告などを。
概要としては、クエストを受注して、MO規模のインスタンスに入り、クエストをこなす、ということの繰り返しが軸となるゲームだった。街などのMMO部分は、MO部分のロビーサーバーとしての機能を果たすに留まるようで、広大なMMO規模のフィールドなどでの冒険はなさそうだった。基本的にDDOとほとんど同じですな。全体的に、「味付けの違うDDO」と思えば、割とあってると思う。
操作のアクション性が高い、ということが長所の1つであるというふれこみだったけども、感触としては、「普通のMMORPG以上、DDO以下」のアクション性という程度かな。ラグのせいか調整不足のせいかは分からないんだけども、理不尽な判定が多くて、純粋にアクションを楽しむには、処理が大雑把過ぎるように思えた。避けたつもりが避けてなかったり、チャージやノックバックが変な挙動になったりと、割とストレスまみれ。
そのなかでもDDOや他の多くのMMORPGと一番違うところは、動きながら攻撃できない、ということだ。斬る、防ぐ、といった動作の1つ1つが立ち止まらなければ行えず、それぞれに硬直時間があって、軽快さがかなり損なわれていた。硬直のような制限がある、ということは必ずしもゲーム性を悪くするとは限らないし、そこに駆け引きが生まれて、逆にプラスに働くこともあると思うけど、このゲームに関しては、動きにウェイトを感じることがマイナスに働く場面のほうが多いように感じられた。
またキャラクターの成長まわりの部分、武器などの装備品の部分は、アクションゲームとして割り切ったシンプルな形になっていて、あまり幅を持てないようになっていた。成長に関してはまだしもFeatなどで差別化ができるものの、装備のほうはもうそれで個性を打ち出すのは絶望的なほど一本調子だった。装備選択の余地がないのだ。
例えばGuardian Fighterは、一生長剣と盾とプレート鎧を装備するクラス、というように決め打ちされてしまっている。少なくとも今回のBetaで見た限りでは、斧盾戦士とか二刀流タンクとかは、存在が許されてすらいないようだった。うーむ、残念。
そんなわけで、コンテンツ消費型MORPGがベースで、キャラ育成の楽しみも浅そうとなると、十中八九、用意されたシナリオを一通り食いつくしておしまい、という短いスパンのゲームになるのだろう。初見プレイはそこそこ楽しそうだけど寿命は短かろう、という予想が容易にできる。正直今回のベータは結構楽しめて、ネガティブな印象はないんだけど、しかし先は見えてしまっている感じだ。
そんなこのゲームが、もし、もうワンチャンあるとすれば、Foundaryというシステムがあるという点かな。
Foundaryはプレイヤーがクエストやダンジョンを作成して公開できる、という機能で、ベータでもいくつかのプレイヤー製ダンジョンが公開されていた。この辺の感覚は、Neverwinter NightsのDMモードに近いものがあるかもしれない。
NWNのような、DMとして他人の冒険に介入する、という機能まではないものの、シナリオを用意して、インスタンスをデザインしたり、インスタンスにNPCを配置したり、NPCの会話に分岐を作ったり、モンスターをトリガーポップさせたり、というようなことは、かなり広範にできるようだった。
プレイヤー製クエスト/インスタンス/ダンジョンという、ある意味「無限のコンテンツ供給システム」が上手く回れば、普通のコンテンツ消費型ゲームよりは、数倍長い寿命を保てる可能性はある。そうそう上手くは回らないだろうけども、そんな夢をみる余地はありそうだ。
そんなわけでNeverwinter。トータル的な感想としては、65点くらいのイメージかな。D&Dっぽさ、TRPG由来のゲームっぽさが、期待していたよりも数段少なかったのが残念だけど、Foundaryのような挑戦的な要素は評価したい。正直、完成度の低いDDO、という感がぬぐえないけどね。
リリースまでにその差を埋め、凌駕してくれるといいのだけど。
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以下は、キャラメイクの様子。こんなデザインか、ってな参考にどうぞ。