The Sherlock Holmesは、ロンドンのトラファルガー広場の近くにある有名なパブだ。1階がパブで、2階がレストランになっている。
名前のとおり、シャーロック・ホームズをモチーフにしたパブで、たぶんに観光客目当てという性質が強い・・・と思ったらそうでもなくて、夜になると近くのビジネスマンらしき連中が押しかけ、店の外にまであふれた人々が、エールやラガーを立ち飲みしていたりする。
以前訪英したときに、ここから歩いて2,3分のところに宿をとっていた関係で、何度もここで休憩したり、食事をしたりしたことがあった。私にとっては、ロンドンで一番懐かしい店のひとつであり、その懐かしさを存分に味わうために、今回の旅行でも予定に組み入れてあったのだ。
訪れた店は、以前とまったく変わらない雰囲気。さすがに100年以上も余裕で同じような町並みを保つこの国では、5年や10年そこらでは変わりもしないか。
この夜は1階のパブが満員で、道路に人があふれるほどの盛況だったんだけども、2階のレストランはたいてい空席があるということは、こちとら先刻ご承知だ。満員のパブにめげずに入りこみ、「レストランは空いている?」と聞くと、案の定空いていたので、しめしめとディナーの席にありつくことができた。
ここの観光客目当ての度合いは、1階のパブよりもむしろ2階のレストランに強い。
レストランの一角にホームズの部屋が再現されている箇所があったり、トイレに行くにはトイレの入り口を開けるための虫眼鏡型の鍵が必要だったり(バーテンダーにもらわないといけない)、メニューの名前がホームズゆかりのものだったりする。なかなかの徹底っぷりだ。
ユニークなメニューにいろいろと悩みつつ、今回はその名もずばり「Sherlock Holmes」というハウスエールと、「Dr. Watson’s Favourite(ワトソンの好物)」というカンバーランドソーセージとマッシュドポテトからなる料理(いわゆるソーセージ&マッシュ)を注文した。
ウェストミンスターから歩き通したあとだったから、エールは実にうまかったけど、料理のほうはつまらないものを注文してしまったかな。個人的には、ぐるぐる巻きのカンバーランドソーセージがくることを期待したんだけど、来たのは単なる俵型のもの。これなら毎朝朝食のビュッフェで出ているよ・・・。
ま、でも懐かしさと雰囲気とで、十分楽しめたし、よしとしよう。
写真は↓ (※食べ物編の写真はピンボケばかりです)