ロンドン最後の夜は、なつかしのアジアを先取りすべく、チャイナタウンにあるレストラン「龍島粥麺小彩館」にいった。
龍島粥麺小彩館は(たぶん)別に有名店でもなんでもない、どちらかというと小さな店構えの店。でも、客の入りがよく、店内の店員の動きもすばやく、店の入り口に掲示されたメニューの価格もお手ごろだったので、まぁ問題なく美味い店であろう、とチョイスした。
果たせるかな、その目利きはおそらく正解で、気さくな感じのさばさばした店員の応対は、なぜか安心感のあるもので、出てきた料理も安心の味だった。
頼んだものは、チンタオビール、チャーハン、焼きそば、ワンタンメン、エビチリ、というひねりのないラインナップ。
どれも美味かった。実に安心感のある、それでいて深みのある味で、やっぱり中華料理ってのは世界を制するだけのものがあるよな、と唸らされた。毎日のイギリス料理も美味かったけど、そのどれと比べても安上がりなこの中華が、下手をするとどれよりも美味かったかもしれない。
そんな中、あえて変だったものを挙げれば・・・というか、メニューを見誤っただけなのかもしれないけど、エビチリは我々の言うところのエビチリではなかった、ってのが珍奇ではあった。
写真を見てもらえば、中央下段の海老料理が、少なくともエビチリとは違うということはわかると思う。これは実際は、海老の天ぷらのピリカラソース和え、というべきものだった。しかし、これが相当においしいもので、日本の中華料理屋ではなかなか出会いないだろうという珍しさもあいまって、この店で一番記憶に残るメニューとなったのでした。
恐るべし、中華。
写真は↓ (※食べ物編の写真はピンボケばかりです)