日記: 7月22日(2024年)

 亀の子スポンジを買ってみた。

 亀の子スポンジは、みなさんご存じ「亀の子たわし」ブランドのスポンジだ。

 私はこの20年ほどずーっと、食器洗い用のスポンジと言えば、100円そこらで3、4個ほどがパッキングされているような最安値のものを、スーパーや100均で買って使い続けてきた。一面が固めの素材のシートになっているようなタイプのやつだ。

 それでこれまで何の不満もなかったし、食器洗い用のスポンジなんてもんは、安いものを短期間で使いつぶしていくものだ、と思っていた。

 が、先日。いいスポンジはそれはそれで使用感が違うだの、耐久性が違うだのという話を、周りから聞かされた。それで今までは考えたこともなかった、「高品質な食器洗いスポンジの世界」というものを知り、軽く興味を抱いたので、試しに買ってみた、という次第だ。

 ブランドのチョイスにあたっては、特にこだわりや推薦があったわけではない。高品質なスポンジを買ってみよう、と思って模索し始めたときに、昔から見知っている亀の子たわしというブランドは、なんとなく信頼と実績のブランドに感じられた、というだけのチョイスだ。直感だ。

 で使ってみたんだけど、うん、なるほど。

 品質の高さは、案外すぐに感じられるものだった。

 まず弾力が違う。程よくかたい。固いので、握ってホールドしやすく、洗いやすい。

 またなかなかヘタらない。まだ使用期間が1週間ほどなんだけど、安いスポンジだったらもうヘタっているような時間だ。それが今のところ、購入時の固い弾力を8割ほどは保っている。

 密度が薄いのも特徴か。安いスポンジはかなり高密度な繊維構造なんだけど、亀の子スポンジはけっこうスカスカしたスポンジになっている。にもかかわらず固いので、繊維そのものの質が違うのだろう。高野豆腐とへちまくらい違う(本当か?)。

 密度が薄いことは感覚的に、内部の衛生さが保ちやすいのでは、という安心感につながる。密度の濃い安いスポンジは、どれだけ絞っても内部に汚れた油を含んでいるような気がするが、亀の子スポンジにはそういう懸念が少ない。

 トータル的にみて、高いだけのことはあるな、と短い使用歴でもわかるくらいには違いがあった。

 問題はやはり、その価格差の度合いか。安いスポンジは100均で4つ入りを購入したとすると1個25円。それに対して亀の子スポンジは1個で定価374円。そこには約15倍もの価格差がある。別に25円のスポンジでも、過去20年間特に困ってはいなかったことを思うと、15倍の投資の意味とは? と疑念に思えなくもない。

 ・・・のだけど。

 これねー。一回高品質なものを使うとねー。知ってしまうとねー。いいんだよねー。

 単純に今は、亀の子スポンジを使うこと自体が楽しい。いや、食器洗いなんて楽しくはないんだけど、そんなつまらない日課のなかにも、新しいツールを使う喜びによって、少々の満足感を潜ませることができている。

 そういう付加価値込みで考えると、常用するかどうかはともかく、たまにこういうアクセントを日常に持ち込むのは、15倍の価格差以上のメリットがあるかもしれない。

 ってことで、Fly!は亀の子スポンジを、たまにはオススメします。

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