日記: 7月20日(2024年)

 灼熱の真夏日の朝に、朝食ツーリングを敢行した。

 今回の目的地は、神奈川県厚木市の国道412沿いにある「玉子サンド研究所」。

 正式名称は、“株式会社ヤマモトヤ山本幸子「恋人は玉子サンドと言っておく!」” なのかもしれないが、ウェブ検索などでは、だいたい「玉子サンド研究所」に近しい単語で引っかかる。ここでもそう呼称していく。

 玉子サンド研究所は、砂利敷きの土地に設置された黄色い冷蔵庫群、というような奇妙なスポットだ。黄色い冷蔵庫の中には、玉子サンドをはじめとする、いろいろな種類のサンドイッチが入っており、その冷蔵庫の前には、やはり黄色の集金箱が置いてある。ここを訪れる客は、箱に指定の金を投入し、冷蔵庫から商品を持っていくという、無人販売所の様相を呈している。

 そんな玉子サンド研究所に、休日の朝からバイクでおもむき、サンドイッチをその場で食べて、帰ってきた、というのが今回のストーリーだ。

 その日は梅雨明け前という、夏一歩手前の時期ではあったものの、東京の予想最高気温は35度を超えようかというような真夏日。そんな日は、バイクでツーリングどころでは、もちろんないのだけど、それでも久しぶりにバイクに乗りたい気持ちが高ぶっていた。

 そこで、早朝のまだギリギリ涼しい時間帯のうちに家を出て、朝6時からやっている玉子サンド研究所で朝食を食べ、真夏の炎天下になる前に帰宅しよう、という計画にした次第だ。

 計画通りに早朝に家を出て、玉子サンド研究所についたのは、午前7時20分ごろだっただろうか。

 この時点で、すでに日差しは鋭く刺すようになってきていて、もう十分に耐えがたいほど暑かった。早く食って、早く帰らないと、これはやばい。はぁはぁ。

 そしてそこには予習してきたとおりに、異様なほど黄色い冷蔵庫が、7つばかり立ち並んでいた。それぞれの冷蔵庫には「玉子サンドの」「ひんやり涼子ちゃん」「海へ帰ろう!」といった個性的な表札がつけられていた。言いたいことはわからないでもないが、なんというか・・・、センスが・・・、その・・・、オバ・・・いやなんでもない。

 そんな冷蔵庫の中から、目玉商品の「玉子サンドが3つ」のパッケージを探すも、残念ながら品切れのようだった。6時入荷分は、7時半には品切れ、と。朝も早よから、なんという人気か。

 仕方なく妥協して、「玉子サンドとハムカツサンド」のパッケージをチョイスして、集金箱に300円を投入。さらに併設に自動販売機でドリンクを買って、なんとか「半分だけは日陰」くらいのスペースを確保して、そこでサンドイッチを頂いてきた。

 感想はというと。

 いやー、ドリンクうまい!

 うん、いや、暑かったんでね! まずはドリンクがうまかった。本当にうまかった。

 そしてサンドイッチなんだけど、うん、まぁ、おいしいかな。おいしい。

 具だくさんで300円なので、コスパは良い。「300円」というくくりの中で言えば、なかなかない高クオリティの玉子サンドだと思う。具の玉子部分が濃厚クリーミーという感じでおいしかった。

 でも玉子サンドという料理そのものの限界かな。抱ける感動には、おのずと低めの上限があった。飛び上がるほどうまいとかそういう感じでもなく、「普通においしい食べ物」というようなところに、感動は留まってしまった。

 そもそも食パンに対する評価が個人的に高くないので、もしかするとそこが問題だったのかもしれない。これが例えば、私の好きなバゲットのような、ハード系の生地のドックパンで作られていたら、評価がだいぶ上がったかもしれないな。完全に個人の好みの話ではあるけど。

 ともあれ、費用は300円で済むし、ちょうどいい距離にある目的地だし、帰りは宮ケ瀬沿いを流したり、いい季節ならここを起点に道志や富士山方面に行ったりもできるし、朝食ツーリングの目的地としてはいい場所だったな。

 まだ食べていないサンドイッチも多いから、今度は別のサンドイッチを食べに行くのもよさそうだ。

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