MH3のおかげで最近は生産が滞っているうえに、写真がクラッシュしたPCに入っていたので、なかなか更新できなかったよ。今回はMH3のリリース前に作業をした内容のアップだ。
ウェットフォーム開始
前回、革を切り出すための型紙作成までを行ったんだけど、今回は、1)革を切り出す、2)接着剤で貼る、3)縫うための穴を開ける、4)縫う、5)ウェットフォーム、というところまで作業をした。いやー、これは難しいね。
まず切り出し。前回も書いた気がするけど、型紙がぺらぺらで、うまく転写できず、重ね合わせる複数の革の輪郭が、いびつなものになってしまった。この時点ですでに素人臭というか、「小学生の家庭科で作るワッペン」のような情けない仕上がりになることは確定してしまった。でも、これも練習&記念すべき第1作ということで、気にせず続ける。
続いて接着。これは容易い。接着剤を塗布して、木槌でぶっ叩いて圧着。
次に穴あけ。これが失敗した。というのは、革が厚すぎたのだ。縫うべき革は、表、なかご、裏、の3パーツ構成なんだけど、なかごが薄いような気がして、2枚にしてしまったんだよね。つまり、表、なかご、なかご、裏、の4パーツ。しかしこの過剰な構成が失敗だった。縫う前に「菱目打ち」という穴を開ける道具で、縫い穴をあらかじめ穿っておくんだけど、その菱目打ちの針の長さよりも、革の厚みが勝っていたせいで、穴が開けられなかったのだ。
ということで、そのあとの縫う作業は難航した。本来予定していた縫合は、すでにあけられた穴に針と糸を通すだけの作業だったんだけど、上記のような事情で通すべき穴がない。なので仕方なく、普通の裁縫で行うのと同じように、針で直接強引に縫い合わせる羽目になった。でも、革細工用の針って、開けてある穴を通す前提だから、先端が丸くて尖ってないんだよね。なのでこの作業は、針が折れないように慎重にハンマーで糸を刺し、反対側からペンチで引っこ抜くという力技で実施。凄まじく時間を掛けて、しかも醜く仕上がった。
で、最後に行ったのは「ウェットフォーム」という作業。革を水に浸して柔らかくして、作りたい形に固定した状態で乾かすと、その形のまま革が硬くなるという寸法だ。その名の通り、「ウェット(濡らし)」して、「フォーム(形作る)」わけですな。
濡らしてふにゃふにゃになったヘッポコシースに、サランラップでくるんだナイフを差し込み、硬化後にナイフがすっぽ抜けないように形を整える。そしてそのまま自然乾燥だ。
もう切り口とか縫い目とかは、目を覆わんばかりの出来栄えなんだけど、まぁ少なくとも抜き身のままよりはマシだろうから、これはこれで良しとしなければなるまいな。うむうむ。