準備編の最後に、今回の旅行で使用する(使用する予定)のiPhoneアプリを紹介しよう。
今回はiPhone(およびスマートフォン全般)を入手以降始めての海外旅行となるので、大いに活用してみようと、いろいろなソフトを試した。結果的には、あまり実を結ばなくて、2、3のアプリだけが今のところ有用っぽいというに留まったんだけども、現地で無線LANさえあれば情報収集が出来るというだけでも安心感はありそうだ。
TripDeck
旅程を組み立てるツール。見た目がクールで、ここに旅程を入力していくだけでも、旅行記分が高まってくる。
私は旅行などは事前に予定を立てるのが楽しいと感じる性質で、だから元来は「入力することによる自己満足」のつもりで利用していた。だけど実際に使ってみると、そういった自己満足だけではなくて、旅程がいつでも見られる端末に入っている、ということがとても便利なことなのだとわかった。
予約段階では覚えていたような情報、例えば電車の接続だとか、発車時刻だとか、飛行機の時刻だとか、そういったことをすぐに確認できる。旅行が決まったあとの飲み会などでも、「どんな旅程なのー?」「こんなー」と自慢げに見せたりというような小技が効く。いろいろと使い勝手が良いアプリだ。
また実際の旅行中でも、これさえあれば紙で印字した旅程表などというようなかさばるものは、いざというときのためにカバンの奥底に眠ってさえいればよく、身軽になるに違いない。
ってことで、今回の旅行で一番触ったアプリは、少なくとも準備段階ではこのアプリだった。予定作りが好きな人にはもってこいだと思う。行き当たりばったり派にはきっと無用の長物だろうけど。
SBB Mobile Business
スイス国鉄(Schweizerische Bundesbahnen:SBB)の公式時刻表アプリ。
旅行者にとっては恐ろしく便利なアプリで、鉄道の運行について知りたいことはなんでもわかる。これを閲覧できる環境では、鉄道に迷うことはなかろうと思われる。
問題は、オンライン環境が必要なので、出先の例えばツェルマット駅で閲覧できるかというと、それは厳しかろうという点かな。
でもそれを差し引いても、事前の準備期間での調査、または現地ホテルロビーでの調査などでは絶大なる威力を発揮するに違いない。また、事前に調べた時刻表のスクリーンショットを取っておけば、オフライン環境でもそれなりに役にはたつはずだ。
VoiceTra
これはとんでもないよ。ついに時代はここまで来た。
VoiceTraは音声入力型の機械翻訳アプリ。独立行政法人の情報通信研究機構が開発したアプリで、試験運用として期間限定で公開されているものだ。
今までも文字入力の機械翻訳はそこそこ使ってきていたから、機械翻訳アプリに技術的な驚きももうないかと思っていたんだけど、音声入力でそれが出来るってのは、予想以上に衝撃的だった。
アプリの使い方は簡単で、アプリを起動して、翻訳前言語と翻訳後言語を21ヶ国語から選択する。そして、その状態で翻訳前言語でiPhoneに向かって何かを言うと、それが翻訳後言語になって音声と文字とで返ってくるのだ。
まさにホンヤクコンニャク。すごすぎる。音声ってのもすごいし、21ヶ国語ってのもすごい。
もちろん実際に使ってみると、機械が正確に聞き取ってもらえなかったり、超訳が出ることもあるんだけど、それでも思っていた以上に精度は高かった。少なくとも皆さんおなじみのエキサイト翻訳よりは、まともな訳がかえってくることのほうが多い。使えるか使えないかで言えば、間違いなく使える。返す返すもすごい。
欠点は、これ、音声を日本の翻訳サーバーに送って、そこで翻訳処理をして返しているという構造なので、旅先で真実これが必要になるようなシチュエーションでは、残念ながら使えないだろうということなんだよね。海外ローミングをすれば使えるけど、そこまではしたくないし。
でも、これを日本の機関が生み出していること、技術の未来に希望があることなどを含めて、イチオシしておきたいアプリなのは間違いない。
天気
・料金: 無料
・内容: 天気情報アプリ
iPhoneのデフォルトアプリ。あんまり良いものでもないけど、旅先を登録しておけば、簡単に旅先の天候や気候がわかるし、海外にも対応しているので使っている。
本当はAccuWeatherがいいんだけど、ある日突然動かなくなってしまったんだよな…。
その他
その他、移動時の暇つぶしに漫画を入れたり、ゲーム(Slice it!、TowerMadness)をいれたりしている。もちろんウェブ閲覧にも使うし、もしやiPhoneは旅行用の端末として買ったのでは、と思うくらい大活躍している。
旅行者はiPhoneとは言わないけど、スマートフォンがあるといいぞ!