日記: 5月7日 (2004年)

 誰しも「苦手なもの」というものがあると思う。それは本当にもう、どうしようもなく苦手であったり、なんとなくダメ、という程度だったりして、深刻さには軽重があるわけだけど、苦手なものがない人はあまりいないと思う。

 さて、かくいう私にも苦手なものはたくさんある。その中でも、日常頻繁に遭遇し、たびたび打ちのめされるのが「文字を書く」という行為だ。

 私は平均的日本人と比較すれば割と、「文章」というものを頻繁に書く方だと思う。だけど、それはパソコン(またはワープロ)あってのこと。鉛筆やペンを持って文字を書くというのは、もうほとんど恐怖に等しい行為だったりするのだ。

 まず、パソコンで打った方が遙かに早いということ。パソコンに触れる以前の、若かりし汚れなき蝿少年は、ボタンをぽちぽち押すよりペンで書いた方が早いだろ、なーんて勘違いをしていたわけだけど、慣れてしまうとやっぱり、パソコンによる文字入力は、ペンによるそれと比較すると、段違いに早い。しかも校正やボリュームの調整も容易だ。いうことなし。ペンで書くなど狂気の沙汰だと思っても道理というものだ。

 さらに、これがかなりの割合を占める理由なんだけど、私は字がへたくそなのだ。今風のへた文字ではなく、単なるクソガキ風のへたくそ。小学校の頃「かきかた」の授業を、いい加減に受けた報いかも知れないが、とにかく字が汚いのだ。雑に書いているわけでも、書き順が間違っているわけでもないんだけど、へぼい。それが自分の字なんだと開き直れればいいんだけど、どうにもシャイボーイな私としては、このへたくそな字を人前にさらすのが恥ずかしいのだ。

 ってなわけで、できるだけ文章はパソコンで打ち、プリントアウトすることを持って達成するようにしている。だけど、そのせいでさらにペンで文字を書く機会は減り、たまに書くとひどい文字になったりする。もうここまで来ると、へた文字のデフレスパイラルだ。

 今日もどうしても肉筆で書かなければならない書類が、しかも相当量あって、夏休み明けの小学生のようなぎこちない手つきで、やっとこさ書き上げた。うーん、こりゃやばいのかなぁ。でも、今後はワープロ普及率も上がるだろうし・・・。

 危機感半分、楽観半分の今日この頃なのでありました。

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