ストラトフォード・アポン・エイボンをあとにして向かった先は、ウォリックという小さな街だ。Warwickと書いて、ウォリックと読むらしい。LoLの狼男と同じスペルで、どうみてもワーウィックとしか読めないんだけど、ウォリック。
ここはウォリック城という城で有名なところらしく、私もその城を観ることで「少年の冒険心」のようなものを満たそうともくろみ、やってきた。
果たしてそこは、男の子の心を大いに沸かせてくれる場所だった。
・・・というか、かなり子供向けの場所だった。ドラクエに夢中な小学生を連れてきたら、狂喜乱舞しそうな世界。みやげ物屋では、子供向けの甲冑コスプレセットやら、木製の剣やら(これは日本の木製の刀のお土産に比べると細工レベルが低い)、アーチェリーセットやら、いろいろな「RPG冒険者グッズ」が売られている。城内にはその冒険者グッズを装備した子供たちが闊歩していた。ああ、私も小学生の頃にここにきて、買い物をしまくりたかったよ。
また城内では、毎日さまざまなイベントも催されているようだった。「鷹狩り」「遠投投石器試射」「馬上槍トーナメント」などなど。私が訪れた時間には「甲冑戦士の演舞劇」のようなものをやっていた。まぁ、子供だましの殺陣ではあったけど、ユーモアを交えた演劇で、英語がわかればなごむものなのかもしれない。個人的には、遠投投石器を観てみたかったんだけど、残念ながら時間が合わなかった。
また、こういったソフトウェア的なものだけではなくて、城のハードウェア、つまり建物や文物そのものの見物も、大いに楽しめた。
軍事用の建築物としての全容だけでも、「ああこれがゲームでよくみる城砦の本物か」って思えて興味深かったし、城内に飾られた無数の武器防具にも心が躍った。
観光の白眉は、ガイズタワーという城内最高峰のタワーへの登頂だ。頂上までは、長い螺旋階段を上ることになって大変だったけど、そこからの眺めは苦労に見合う、すばらしいものだった。日本の天守閣からの眺めとは違って、街並みが数百年単位で大して変わらない国だけに、当時の見張り兵の見ていた景色と同じなのかもしれない、と思える部分が多いことも、より気分を盛り上がらせてくれた。
いやー、やっぱりさ、ゲーム好き、RPG好きとしては、こういう場所はどうしても盛り上がるんだよね。特にストラトフォードの直後だっただけに、「興味」ってのは観光において大事な要素だな、と感じたよ。うむうむ。