作成者別アーカイブ: Nez/蝿

日記: 5月23日(2017年)

 当サイトが、開設20周年を迎えた。

 開設10年の特集を組んだときから、さらに10年が経ったとはにわかには信じがたいけど、実際経過しているのだから恐ろしい。時が経つのは本当に早い。

 最盛期に比べると訪問者もグッと減り、最も多かった頃(※Norrath Walkerを除く)で1000ほどあったユニークアクセス数も、今では30くらいになっている。読まれる量が減る、という意味では、公開する意味というか、更新工数というコストに対するリターンは、かなり目減りしているといえる。しかしその一方で、長く続いているという事実そのものが、さらに長く続けていこうという活力になっていたりもするので、モチベーションは相変わらずというところだ。

 悪くいえば惰性。良くいえばライフワーク。でも本当のところは「意地」かもしれない。

 いずれにしても、こうして長く続けられた要因の最も大きなひとつに、少数といえども読んでくれている人が一定数いる、という点があることは間違いない。この文章を今読んでいるあなたがたあってこそだ。本当にありがとう。今後ともよろしく。

 サイトを開いた1997年は、インターネット黎明期だった。検索エンジンといえばYahooが主流で、Yahooでの検索対象となるためには、Yahooに「載せて」と申請をし、それをYahoo側が手作業で登録するという、今思えばかなりアナログな、手づくり感あふれるインターネット界がそこにはあった。私も1997年5月23日に開設するとほぼ同時に、Yahooのゲームカテゴリに登録申請したものだ。

 それから2年。当初「Nezの部屋」という名称だった当サイトは、「Fly Dukedom」という名称に変更され、幾度となくレイアウトを変更しながら、やがて現在と同じ「青」を基調とした形になっていった。

 サイトを「青」にしたという事実は、その後のリアル、バーチャルを問わない「色を選ぶ」というシーンで、往々にして「青を選ぶ」という決まりごとを、自分に定めることにもなった。ゲームのキャラクターしかり。バイクしかり。車しかり。ケータイしかり。サイトデザインが自分の人生の選択方式にまで影響を与えることになるとは、自分でも思わなかった、面白い現象だった。

 EverQuestの特集サイト「Norrath Walker」の盛況で、にわかにアクセス数が増えたのもこの時期だった。Norrath Walkerに関していうと、1日で1万アクセスくらいあったろうと思う。1997年のサイト開設以来、アクセス数が欲しい、アクセス数が欲しい、と願い続けていた私にとって、2年目の1999年に突如訪れた、念願のアクセス数バブルだった。

 Norrath Walkerの設計は「アクセス数が増えるかどうか」というストレートな欲求で更新内容を考えていた。EQをプレイしてすぐに、プレイヤーが欲しい情報は、アイテムと狩場の情報、それもできるだけ迅速な情報だと悟った。だから即座にそれに特化したコーナーを設け、そしてできるだけ頻度を上げて更新をした。また先行するDiabloやUOの有名サイトで、掲示板の議論が活発なのがうらやましかったりもしたから、コミュニティスペースも作った。ニーズを考えて、コンテンツを用意する。EQというモンスタータイトルと、そのわりに国内情報や競合が少ないことともプラスに働いて、その成果は数字になって帰ってきた。苦労が実を結んだ。

 しかしその一方で、アクセス数が欲しいというのは、本当の願いではなかったということも、そこでわかった。正確にいえば、手に入れたから興味がなくなったのかもしれないが、いずれにしてもこれを期に、アクセス数への執着がパタリとなくなった。それどころか、サイトを更新しても、それをあまり拡散しないようにした。今知っている人と、偶然「よくぞ見つけたな」という人だけを対象に、細々やっていくほうが性にあっている、自由に書ける、とわかった。それ以外の人に「見て!見て!ぼくを見て!」というのをやめた。ご機嫌伺いのようなことをやめた。受け狙いを考えないようにした。

 結局のところ、私には有名人であり続ける胆力も気力もなかったのだろう。一般人に戻ろうと思った。

 1990年代末から2000年代初は、ナローバンド最後の時代だった。ウェブコンテンツとしては、ネタ満載のテキストサイトが流行り、技巧を凝らしたフラッシュが流行った。私は流行を無視して、淡々と平文でネタにもならない日常と、その時々のゲームを小規模に紹介していた。反響は激減したけど、落ち着いたサイト更新環境を取り戻した。

 余談ながらこの期間の末期に、少しだけ過去の「有名人」の効果が蘇った。別人格でオンラインゲームの公式キャラクターのような振る舞いをした。これはこれで実に楽しい、輝かしい一時だった。ただ守秘義務もあったので、このサイトでは一切触れはしなかった。だからこの項とはあまり関係がない。

 2000年代半ば以降は、ブログの時代になった。ブログ化したことは、更新の仕方やスタンスなどに、少なからぬ影響を与えた。最初の転換期だ。ここまでが「原初ウェブ時代」。ここからは「ブログ時代」となる。自分的にも、世の中的にもだ。古き良き「お父さんの部屋」のような素人くさい個人サイトは、これ以降、一気に消滅していくことになる。メモ帳とFTPとで素人がサイトを作ることはなくなった。

 10周年をむかえ、その特集記事なども書いた。10周年記事を読み返すと、今となっては懐かしい人々がコメントを残しているのを見て取れる。まぁ、訪問者は今の倍以上いた時期だ。

 この頃使用していたのは、Movable Type(MT)だった。データベースの使えないレンタルサーバー環境で利用できる選択肢はMTだけだったからだ。MT時代の思い出は、やはりスパムとの戦いの歴史だろう。対策してはそれを乗り越えてくるスパムたち。10MBしか容量がないISP標準のレンタルスペースを使用していたのに、スパムを数日放置していたら、数百MBにまで容量が膨らみ、ISPからお叱りのメールを受けたりもしてしまった。

 そこでさくらのレンタルサーバーに移行することになった。これが第2の転換期だ。

 それまではなんだかんだいって、「ISPと契約したら無料でスペースがついてきた」から、それを活かさないともったいないという発想で、ウェブサイトを運営しようというノリがあった。いわば受動的な動機だった。

 しかしレンタルサーバーでウェブサイト運営となると話は変わってくる。ウェブサイトを運営するためにこそ、サーバーを契約するのだ。主従がついに逆転した。能動的な動機に変化した。

 とはいえ、やることが変わったわけではない。この先は今日に至るまで、変わらず低調な、細く長い運営を続けることになった。変わったことといえば、使っているブログシステムが、MTからWordPressに変わったということ、それにサイト名を「Fly!」に変更したことの2つくらいだ。

 これが、20年の大まかな歴史になる。まだ、思い出せる。思い出せるうちに記録しておこう。そしてまた、30年の時にでも、思い出しなおすかもしれない。そうしたらまた書くだろう。

 そんなこんなで20年。どこまで続くか楽しみだ。

 あらためて、よろしくお願いします。

DIV: エージェント30歳定年説

 え?まだやってるの?

 ・・・でおなじみの、Divisionのコ~ナ~。

 はい、ゴールデンウィーク前に出来心で作ったサブキャラが、めでたくレベル30に到達しました。パチパチパチ。

 しかし作ってみてわかったけど、というか、作る前からわかっていたけど、このゲームはサブキャラの意味がないな・・・。うん、本当にない。

 いつでも自由にビルドを組み替えられるシステムのゲームだから、すべてのビルドをメインキャラ1体だけで楽しめる。だからサブキャラによって拡張される楽しみがない。一応複数のビルド分の荷物を手分けして持てる、という利点が考えられなくもないけど、倉庫キャラを作るという目的なら、なにもレベル30まで上げなくても、ボックスを使えるようにするだけで問題なしだ。

 強いていえば、デイリーやウィークリーを2回できるというのが、明確な利点だろうか。でもこれももはや1キャラ分すらろくにこなさない熱意のゲームでは、まったくもって意味を成さない利点だな。そこまで熱心にギア集めもタスク消化もしていない。

 まぁ、そもそも「育ったサブキャラ」という結果を得るために育てたわけじゃなくて、「育てる」という過程を楽しむために育てていたので、結果が役立たずでも別にいいんだけどね。結果の役立たずっぷりが、あまりにも予想通りだった、というだけのことだ。

 ってことで、レベル30になるまではとても楽しませてもらったサブキャラ君だけど、レベル30となったとたんに、棺おけに片足を、いやほとんど両足を突っ込んでいる状態なのでした。

日記: 5月8日(2017年)

 【特集】初期『EverQuest』はいかに過酷だったのか―理不尽と中毒性そなえた伝説MMORPG

 という記事をTwitterのTLで知り、そして読んだ。

 内容はコメント欄も含め懐かしいものであり、アプローチの仕方がちょっとネガティブというか、自虐的なのが残念ではあったけど、概ね好意的に読めるものだった。

 が。

 Twitterでも言ったけど、「過酷」はいいけど、「理不尽」ってのは違うよなぁ、と思うのだ。

 ってことで今回は私の思う「過酷」と「理不尽」について述べたい。

 ゲームが「過酷」は、「ルールが厳しい」「難易度が高い」ということだと思っている。

 一方でゲームが「理不尽」は、「ルールが不可解」「ルール外の困難がある」ということだと思っている。

 例を挙げよう。

 1ドットの段差で死ぬスペランカーは、私は「過酷」だとは思うが「理不尽」だとは思わない。そういうルールなだけだ。初回プレイ時だけは理不尽かもしれないが。

 クリボーごときに1ミリ触れただけでマリオが死ぬ。これも「過酷(ですらないが)」であっても、「理不尽」ではないと思う。そういうルールだ。

 しかし壁に追い詰められるとカメラワークがぐちゃぐちゃになって前後不覚のままディアブロスに轢かれて死ぬモンスターハンター。これは「理不尽」だと思う。

 ACTのような外部タイマーツールでも使わない限り、複数の即死級AoEを事実上回避できないEQ2。これも「理不尽」だと思う。

 私のジャッジはそういう感じだ。

 これでいうとEQについては「過酷」はありあまるほどあったものの、「理不尽」はそんなにはなかった(※この話は初期パッケージに限る。その先はよく知らない)。

 強いていえば、ゾーンした瞬間に出た先にトレインされたモンスターがいて即死する、というようなことが起これば、これは「理不尽」だったろうと思う。本人の最大限の努力をもってしても回避しようがないからだ。ラグで10秒固まった後、時間が動き出すと同時に突然死んでいたら、それも「理不尽」かもしれない(原因はサーバーではなく回線、つまりEQのせいではないかもしれないが)。でもそういうことは個人的なプレイの範囲では、それほど、というか、ほとんどなかった。

 たまにフリーポートでバインドしたダークエルフが、デス・バインド・ループにハマっていたりすると、ちょっと理不尽かなとも思ったけど、こういうケースであっても私の中ではせいぜい理不尽と過酷の中間くらいのイメージだ。ダークエルフのごとき悪鬼羅刹が、善行も積まずにフリーポートに来るのが悪いのだ、とも思ってしまう。

 そういう観点でいうと、ゲームデザインとして真っ向正面から理不尽に感じたのは、PoFやPoHに入った瞬間に巡回が反応して、トレインが起きるようなところかな。ああいうのはよくないね。ゾーニングというゲームのお約束として不可避な無防備状態の前後はセーフにしておくべきだったと思う。

 ともあれ、EQは概ねフェアなイメージのゲームだったので、「理不尽」という誹りを受けるには値しないと、EQを愛する身としては感じてしまうのでした。

 (※もちろん元記事では「理不尽」を「難易度がとても高いこと」という表現として使っている可能性はある。元記事の筆者がEQを愛していることもわかる。が、ここでは「理不尽」という評をそのまま「理に適っていない」「アンフェア」という意味だとして進めた)

日記: 5月7日(2017年)

 最近ブログにて「日記」をあまり更新していない。更新はゲーム日記ばかりだ。

 普通の「日記」を更新しにくい一因は、やっぱりTwitterのせいだろうな、と思う。

 そもそもウェブ日記のようなコンテンツは、よほど言及したいことがあるときを除けば、無理やり小さなネタを探し出して、それを広げることで成立させているようなところがある。土台不自然なものなのだ。

 なぜそのようなことをしてまで、人はウェブ日記を書くのかといえば、1つには「ぼくをみて!ぼくのはなしをきいて!」という自己顕示欲を満たすためであり、1つにはその時々を記録しておくことで、あとで振り返る楽しみを得るためだろう。普通の日記(個人が個人的に紙の冊子に書くようなもの)というものは、一般的に後者のためにあると思うんだけど、ウェブ日記というものは(特に長続きしないようなものは)むしろ前者のためといってもいい。

 そして私の場合はその両方を重視している。最初は前者が主だったが、日記が長く続くにしたがって後者の比重も大きくなっていった。

 しかしこの前者、自己顕示欲的な表現の目的については、今やTwitterがほとんど代替してしまっている。たまに(たまか?)Twitterで益体もないないことをつぶやけば、孤独感は薄れ、自己顕示欲も満たされる。私が満たしたい自己顕示欲はその程度だ。

 で、それで動機の半分がなくなることで、ブログでの表現頻度が減っているのだ。

 しかし、Twitterは上述したうちの後者の「記録性」という部分が薄い。過去ログを参照できないわけではないけど、整理されておらず、一覧性が低いので、読み物としてあとで振り返るには向かない。私見の表出の場としては、そもそも内容が薄いということもある。

 なので、たまにはこちらでも述べねばなぁ。・・・と「一応思ってはいる」私なのでした。

DIV: だらだら

 現役ゲーム第一線を退きつつあるDivision。

 しかし連休中は時間が有り余っていたので、前回のエントリーで言及した「序盤のストーリーを見るためのサブキャラ」で、だらだらとレベリングなんぞにいそしんでいた。

 郵便局につき。
 各棟を開放し。
 エンカウントを処理し。
 新しいエリアを発見し。
 ミッションをこなす。

 そんなこんなでサブキャラはレベル23になった。レベル30になると、メインの取った装備を使って一気にGS256になってしまうだろうから、成長を楽しめるのもあと7レベル分だけ。

 メインの資金で装備が強力になっているとはいえ、レベリングが案外短いな、という感じだ。1周目はもっと長く感じたのになぁ。

 なお、メインキャラは本格的にやることがないので、暇つぶしのニューヨーク散歩&毎週の店売り更新チェックマシンと化しています。1.6.1でロードアウト機能を確認して、晴れて大往生かなぁ。