昇仙峡にはこれまで、行ったことはあるけど観光したことはない、という微妙な経験値を持っていた。
バイクツーリングで立ち寄ったことがあるものの、その時はあいにくの雨天に見舞われ、ろくに観光することもなく、すぐに退散してしまったからだ。
それ以来、「いつの日か再訪したい」とは思っていたものの、思っているだけで訪れないまま、気が付けば10年以上が経過してしまっていた。それがこの度のドライブで、ついに念願かなったという次第だ。バイクツーリングとはいかなかったけどね。
なお、昇仙峡は紅葉の名所だ。この時期の観光には、渋滞や駐車場難民というような危険が、多く潜んでいる。
だからこそ、そういった危険を回避しやすいであろう、平日の有給ドライブで挑んだ次第だ。
しかしてその目論見は、半分図に当たって、半分当たらなかった。
まず渋滞や駐車場難民のリスクは、平日だっただけあって相当少なく、道中の通行も駐車も、ほぼ滞留させられることなく行うことができた。快適そのものだった。こちらは目論見通り。
しかし誤算だったのは、少し訪問の時期が遅すぎた、ということだった。
11月中旬のこの時期で、標高高めの昇仙峡エリアでは、すでに紅葉の時期は終わりつつあった。期待したような、そして宣材写真で見られるような、綺麗な紅葉の景色は、あまり見ることができなかった。これは目論見から外れてしまった。
どちらかというと紅葉については、到着するまでの道中、昇仙峡よりも平均気温の高い地域で、綺麗なものを散見できたかな。まったく目にすることができなかった、というわけではなかったというのが、せめてもの慰めだ。
とはいえ、秋の景色というべきものは楽しめたし、昇仙峡観光という10年以上ごしの宿題も終わらせることができたしで、有意義に有給休暇を消化できたんじゃないかと思うよ。
以下、写真に沿って観光案内をして終わりたい。
写真左上。昇仙峡ロープウェイで登った先にある、展望ポイントからの景色。突き出た岩の上に立って展望できるのが、なんというかちょっとした映画のワンシーンっぽくて気持ちが良かった。修行僧の気分。なお、ロープウェイは20分待ちくらいで、なおかつ、キャビンは満員電車の様相。コロナ対策なんてもちろん皆無。実に不快だった。
写真右上。仙娥滝(せんがたき)。昇仙峡の見どころのひとつ。駐車した地点から遊歩道を5分ほど下った地点にあった滝。まずまずの明媚な風景。これに最盛期の紅葉が加わっていればなおよかったのだろうが、ないものねだりをしても仕方がないか。
写真左下。遊歩道の起点のお土産屋街に残されていた、数少ない色づいたもみじ。昇仙峡エリアで赤いもみじを見ることができたのは、ほとんどここだけだった。
写真右下。「食べる水晶玉」なる和菓子と抹茶のセット。きな粉と黒蜜をかけていただいた。水晶玉本体だけでも結構甘いものだったので、黒蜜でさらにドン、とだいぶ甘かった。抹茶と合う。それなりに美味しい。一時期バズった水信玄餅のパク・・・オマージュだろうか。そちらとの味の違いは食べたことがないので不明。