ちゅーわけで、PSUを2、3時間ばかし遊んだ私のファーストインプレッション。
・雑感
ストーリーを前面に押し出した、日本製RPGの方程式に則ったRPG。ストーリーが二の次で、ストーリーを楽しむためには、かなりの忍耐を要する長文読解が不可欠(たとえ和訳されていても、だ)な米国製MMORPGの世界からやってくると、ストーリーの理解のしやすさに驚く。悪く言えば、無理やりストーリーに巻き込まれて、理解しないわけにはいかないという、強引かつ強制的なフロー。比べるなら、米国製は小説、日本製はアニメ映画、といった印象。疲れた頭にも自然と理解が及ぶので、お気楽極楽。
ゲーム部分の内容は、「非常に出来の悪い」アクションゲーム+「標準的な」Diabloタイプのゲーム、といったところかな。
アクションゲームとして出来が悪い(と私には感じられる)のは、PSO時代から全く進化していないように思えて残念。そのほかのさまざまな要素については、プレイ時間が短すぎてわからないけど、たぶん細かなサブ要素(成長、育成、合成、etc)がそこそこにちりばめられた、まぁ普通のできばえなのだろうと想像している。良いとも悪いともいえないので、現段階では「標準的」と評しておこう。
以下、幾つかの内容について、細かな感想を述べる、
・アクション:操作
どうしてもこの部分が気に入らない。なぜカメラ操作とキャラ移動操作が独立しているのだろう。普通にカメラはキャラの進行方向を常に向いていてくれればいいと思うんだけどなぁ。独立させる利点が全くわからない。単に操作項目が増えて、面倒くさいだけに思えてならない。私はいわゆるコンシューマー機というものを持っていなくて、コントローラー主体のゲームをやり慣れていないんだけど、コンシューマーではこういう操作が標準的なのかね? すごく間抜けに見えるんだけどなぁ。
例えば回り込んで斬る、というような場合でも、視点が追尾してくれれば、
1)敵の横へ移動
2)敵のほうを向く
3)斬る
でいいのに、PSUの操作体系だと
1)敵の横へ移動
2)敵のほうを向く
3)敵が見えない
4)カメラを動かし敵を探す
5)そんなことをやっている間に敵が移動
6)敵を追いかけ、再び敵の横へ移動
7)敵のほうを向く
8)敵が見えない
9)カメラを動かし敵を探す
10)やっと発見、斬る
などという迂遠なる行動を強いられるのだ。無駄すぎてかける言葉もない。
もちろん慣れればこの操作もスムーズに行えるようになったり、「見えなくても斬れ」とか思ったりして、いくらか単純化されるんだろうけど、「慣れれば出来る」というのは、操作体系の無駄な煩雑性に対するエクスキューズにはなりえない。「慣れないと出来ない」という問題を、出来るだけ減少することが、インターフェイスの工夫においては最も重要なことだからだ。もっと言ってしまえば、「慣れれば出来る」というインターフェイスの作成は、どんなアホにでもできる。目指すべきは「慣れなくても出来る」であり、PSUにおいてはそれに向けた努力すら、している気配が感じられないのだ。そういった点でPSUの開発には、知能のきらめきや、制作の誇りを見出すことができない。残念だ。
視点の話はほんの1例で、こういう「操作上のつくりの甘さ」を、2時間のプレイで痛感した。ここまで操作感覚が直感と乖離しているゲームは久しくなかったので、ショックを通り越して怒りに近い感覚になりつつある。うーむ。
(なお、上記の点はあくまでも、この操作体系に馴染みがない私の主観的な感想で、ひょっとしたらこの操作体系こそが、日本ゲーム界のスタンダードなのかもしれない。であるとするならば、1日本ゲーム初心者の初心者ゆえの叫びだと思って欲しい)
・アクション:操作以外
戦闘の難易度は低く、かつ低すぎない、そこそこな難易度だとおもう。後半は難易度が上がるんだろうけどね。
ただし、上記の操作性の悪さのおかげで、難易度が著しく上昇しているという個人的な事情のおかげで、「こんなどんくさい敵にも苦戦するぞ」という、イライラを強く感じた。まぁ、慣れるしかないんだろうけど。
戦闘のアニメーションは、武器タイプごとにそれぞれ違うモーションで、輝く残像を残しながら、格好良く武器を振り回してくれるので、非常に爽快感がある。こういう細かい演出は、日本製RPGのお家芸で、斧でも剣でもダガーでも棍棒でも同じモーションで地味に振り回すだけ、という米国製RPGからやってくると、あまりの出来の良さに感動すら覚える。
それだけに操作が思うように出来れば、と思わざるを得ない。
・キャラクター
ネットワークモードのキャラメイクは、案外カスタマイズ可能な項目が細かくて、好感をもった。ただ、髪型にハゲがないのは、一部のマニアにはショックかもしれない。かな? ウケ狙いヘアスタイルは、アフロかモヒカンのようだ。まぁ、私は無難なキャラしか作らないけどね!
育成関連については全く調べていないので不明。大まかには、打撃、射撃、魔法、打撃+魔法、打撃+射撃、射撃+魔法、打撃+射撃+魔法、の7タイプのどれかを目指していくことになるのかな? たぶん。
・グラフィック、演出
グラフィックは、和製RPGらしいリアリティとディフォルメをうまく融合させた、素直なものに仕上がっていて、良いのではないかと思う。
エフェクトも派手で良い。ひたすらキラキラまぶしい演出というのは、コンシューマー畑の人からすると食傷気味なのかもしれないけど、いまだに演出原始時代の米国製ゲームからきた私からすると、最先端に見えてしょうがない。うほー、綺麗綺麗。
・ストーリー
ちょっと、幕間のムービーが長い。けど、まぁいいか。
話の内容は、こんなもんでしょ、という感じのライトノベル風スペオペ・・・と思われる。ストーリーモード、ネットワークモードともに、最初のミッションしかやってないので、まだなんともいえない。
私には少し声優の声が恥ずかしい。
・マルチプレイ
未経験。誰かやろうぜー。