毎年恒例! 2009年蝿公国的オンラインゲーム大賞!
さて2009年を振り返ってみると、1月のXbox360の購入、3月のWii購入と、コンシューマー機の導入という大きな転換期がある年だった。そんなこともあり、ノミネート作品数が4作しかなかった2008年に比べて、2009年は9作がノミネートと、ずいぶんとにぎやかになった。よいことですな。
で、一応「オンラインで3日程度以上遊んだもの」というのをボーダーラインにすると、ノミネート作品は以下あたりであろうかと思う。
【ノミネートタイトル】
・FIFA09および10
・アーマードコア・フォー・アンサー
・ストリートファイター4
・バーチャロン・オラトリオ・タングラム
・イースオンライン
・The Tower of AION
・モンスターハンター3
・鉄拳6
・エバークエスト2日本語版
なお、遊んだけどもきわめて短期間であったり、趣旨が微妙に違ったり、オフラインだったりして、ノミネート外となったタイトルとして、「サンシャイン牧場」「アルカディア・オンライン」「スペルボーン」「Left 4 Dead 2」「鉄鬼」「Oblivion」などがある。
【選出】
さて、この中で大賞等の秀でたものを選出すると・・・
大賞: モンスターハンター3
優秀賞: ストリートファイター4
佳作: エバークエスト2日本語版
ってとこかなぁ。パチパチパチ。
【総評】
今年もここ数年と同じく、「文句なくこれがよかった」というような出色のタイトルはなかった。なので、本来は佳作どまりのタイトルの中から、無理やり優劣をつけて大賞を選出するような、率直に言って残念な年になった。
やはりMMORPG好きの私としては、MMORPGやそれに類する規模をもった長期滞在型ゲームの大作を望んでいるんだけど、そこまでのスケールの大きさを持ったタイトルには、今年は出会うことがなかった。
【大賞について】
大賞のモンスターハンター3(MH3)は、前年や前々年の蝿公国的オンラインゲーム大賞にノミネートされたMHFやMHP2Gの続編。これら前作には同大賞を与えなかった私が、今回ついにMH3に大賞を与えたのは、MH3がMHFやMHP2Gに勝っているから・・・ではなかったりする。
今回の受賞は、MHFやMHP2Gに比肩するオンラインゲームのあった前年や前々年とは違い、2009年はそのレベルのものに出会えなかっただけという単純な帰結に過ぎないのだ。そういう意味で今回のMH3の受賞は、私にとっての2009年度の不作ぶりを表す、格好の事例と言えるかもしれない。
MH3単体の評価は難しいところだ。いろいろと挑戦的なタイトルであり、そういう姿勢は好きだ。でも、それでもあえてそういう気分を排して、内実だけをトータル的に見ると、個人的にはMHFとどっこいどっこいかそれ以下だと思っている。
前作と比べて良くなった点は、1)武器の挙動が増えて面白くなった、2)視点操作の改善が見られる、というところだろうか。しかし、1)に関してはそのぶん武器の種類そのものが減っていて、プラスマイナスゼロ以下。2)に関してはこれでやっと標準レベルという程度で、まだまだ足りない部分も多い。つまり長所といっていいのかは、微妙な部分ばかりというお寒い状況だ。
逆に悪くなった点は多く、1)モンスターの種類が少ない、2)武器種が少ない、3)海戦の面白さがいまいちわからない、4)コンテンツの拡張性がない、5)見た目が妙にぼやけていて見にくい、などなど、率直に言って「改悪では?」という点が多かった。
海の面白さに関しては主観的なことだけど、私には重要だ。はっきりと「海マップはつまらない」と思っていた。
そしてそれ以外の点は、要するにWiiというハードを選択したことに問題があるのかもしれない。いずれにしても、全体的に久作と比べてスケールダウンしたという感は否めなかった。
【優秀賞について】
続いてストリートファイター4(SF4)。これはゲームのジャンルがジャンルだけに、そんなに長続きしないと思っていたんだけども、想像をはるかに超える長期間にわたって、熱中とは言わないまでも、ほどほどの熱気を私に持続させてくれた。
ゲーム内容はまさしく「現代によみがえる1990年代後半のスト2」で、そのころの興奮をお手軽にお茶の間で再現した、当時の懐かしさ込みで高評価したい。ゲーム攻略の要点や、勝つために求められるスキルやセンスが、古き良き(?)スト2のそれに近く、近年のコンボゲームについていけなくなった一般人にも、多少は優しい仕組みだったのも好印象だ。
逆にこういった懐古的な美点ではなく、現代ならではの美点はといえば、やはりオンライン対戦機能にその真骨頂があろうかと思う。単純ながらもよく機能したポイント制のランクマッチシステムによって、家にいながらにして近しい実力の対戦相手と遊びまくることができた。私にとっての「お茶の間ゲーセン化」の嚆矢となったというのは、自分のゲーム史における重要なポイントなのだ。
このあたりのマッチングには、マッチングがなかなか成立しなかったり、ラグによって対戦が台無しにされたりというような問題があり、当時は憤慨したものだ。しかし、似たようなシステムを搭載したXbox360の別のゲームに比べ、実力差のないマッチングが行われる確率が抜群に高かった、という点は改めて強調して評価しておきたい。正直まだまだシステム的には稚拙だとは思うけど、今リリースされている同ハードの中に限って言えば、総合的には出来のよいシステムだとはいえる。
【佳作について】
おなじみEQ2。もう特に言うことはないのだ。単にプレイした時間はそれなりに長かった。そして今のところホームゲームのようになっている。そんな関係で、一応名誉賞として佳作なる地位を与えておいた。
2009年はさほどEQ2に熱中はしなかったけど、2010年リリース予定の拡張パックがでれば、また一定の熱意を持って、一定の期間遊ぶことになるだろう。
【選外のものどもについて】
まず、シングルプレイのおまけとしてのマルチプレイというレベルでしか遊ばなかった(遊べなかった)系統は、FIFA09と10、ACfA、鉄拳6といったところだ。これらはどれもそれなりに面白かったけど、仲間が少ないとか、シングルのほうが面白かったとか、対戦環境に不備があったとか、同時期にもっと面白いゲームがあったとか、そんなさまざまな要因で、さしてマルチプレイをしなかった。
オラタンはゲームとして面白く、しかもマルチプレイしかしていないんだけど、ゲームそのものになじみきれなかった。もともとのプレイヤー層が、私のような素人と、シリーズのマニア、という対極的な2層に別れていて、その間に横たわる重大な溝を見た瞬間に、気力が一気に萎えた。SF4のように、マッチングシステムのほうで、こういった違う世界の住人を住み分けさせてくれればよかったのだけど、少なくとも私がプレイしている間には、違う世界の住人が入り乱れての対戦を強いられていた。これはつらい。部活と同好会は同居すべきではない。両者のために。
イースオンラインとThe Tower of AIONは、量産型MMORPGの系譜だ。この2作の間に横たわるクオリティの差はすさまじく、前者と一緒にされては後者ははなはだ遺憾であろうけども、私からすればどちらも同類項で水準以下だ。前者は論外として、後者も各パーツやシステムの印象はいいけど厚みがなくてペラペラに感じた。前者は無知蒙昧な学生、後者は就職対策書を読み込んだ学生、というような印象だ。
【まとめ】
ってなわけで、2009年は言ってしまえば不作だった。
ここ数年は不作の年であっても、それを支えてくれたEQ2という存在があった。だけど2009年は、EQ2も最新の拡張であるTSOが今ひとつだったおかげで、磐石な滑り止めとはならなかった。しかしEQ2の出来一つで、こうもオンラインゲーム生活そのものが揺らぐのはどうかとおもうので、やはり別タイトルにも頑張ってほしいものだ。
その反面、実は2009年はオフラインで遊ぶ楽しさを10年以上ぶりに思い出すことになる年でもあった。日記でも更新していたOblivionをはじめ、いろいろなオフラインゲームを楽しむことで、オンラインゲームの不作で開いた穴を、一定量埋めることができた。オンラインで遊んだとはいえSF4なども、楽しみの本質的にはオフラインゲームに近かったかもしれない。オンラインゲーマーを自負する私としては不本意ではあるけども、まぁそんな年があってもいいかなとは思っている。
とはいえ、やはり2010年こそはオンラインゲームをもっと楽しみたい。EQ2の拡張、FF14、The Secret World、MW5あたりに期待をしていこう。
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