2年前のゲームにいまさらのファーストインプレッション。The Crew 2との比較多め。
【挙動】
わからない。
・・・のだけど、一応ありきたりな世間の表現を使えば、「リアル系のForzaシリーズの挙動を活かしつつ、ややアーケード寄りにした」というモデルらしい。ガチのレーシングゲームほどではないけど、ほどほどに本格的といったところなのだろうか。
私が唯一比較できるThe Crew 2に比べると、Forza Horizon 4の挙動のほうが、ずっと自然に感じる。運転そのものがより一層それっぽくて楽しい。なお、これは後述のハンコン対応度の差も大きい。
【風景】
メチャ綺麗。このゲームの最大の美点は間違いなく、この点だ。
美しい英国の田舎道をドライブできる、というのが売りのゲームだと思うし、それを最高峰のクオリティで見事に実現してる。運転していると、どこもかしこも名シーンで、何枚でもスクリーンショットを撮りたくなる。動画を撮りたくなる。そしてそれを共有したくなる。とにかく映えまくり。
運転を始めて30秒で、「このゲームがどんな内容であろうとも、この景色の中をドライブできるというだけで、このゲームを買ったことを後悔することはない」と確信した。
【再現度】
このゲームは、北はエジンバラ周辺のスコットランドから、イングランド北部を経て、南はコッツウォルズまでの英国を、ディフォルメして1つのマップに収めている。のだと思う(見た感じ)。
このうちコッツウォルズやエジンバラに行ったことがある経験からすると、このゲームは実際の風景の再現度が非常に高い。もちろんディフォルメされていて、現実世界とは各地の位置関係も距離感も規模もなにもかも違うんだけど、「それっぽい景色」の再現度がとても高いのだ。現地で実際にドライブもしたけど、確かにこんな感じだった、と思える場面が本当に多い。
そして、そういった「実際の経験とのマッチ」が、さらに楽しさを倍加してくれる。
The Crew 2も「全米をディフォルメして再現」というのが売りだったんだけど、いかんせん自分が行ったことがないだけに、その再現度の良し悪しは評価できなかったのが残念だ。
【広さ】
これはThe Crew 2に比べると、だいぶ狭いと思う。やってはいないけど、世界一周をしたら1時間もかからないんじゃないかな。The Crew 2の場合、これもやってはいないけど、世界一周をしたら数時間はかかりそうなイメージだった。
この辺は風景の精細さとのトレードオフになっているのだろう。この風景の美しさを、The Crew 2ほどの広大な領域に敷くのは、さすがに無理だったものと思われる。
綺麗で狭いForza Horizon 4に、普通で広いThe Crew 2だ。
【車両の入手性】
ゲームを始めてから割と早いタイミングで、所有する車両がドカッと増える。開始時ガチャのようなもので、一気に10台くらい増える。たぶんにランダム要素があるものの、このことが序盤からプレイに多様性をもたらしていて好印象だ。
さらに比較的安価に多くの車両が販売されてもいるので、ランダムで得られる車両に気に入った車両がなくても、ある程度は好きな車両を選択して乗り換えることもできる。
「好きな車でドライブしたい」という要求に応じやすい。いいことだ。
【ゲーム性】
これはまだすべてを見てはいないけど、The Crew 2に似ている。
カテゴリー(オンロード、オフロード、ストリート、みたいなやつ)ごとのレースをこなすこと、路上のスキルチャレンジ(最高速度、ジャンプ、ドリフトみたいなやつ)をこなすこと、それに車両収集や写真撮影などなどを積み重ねていくのが主要なゲームプレイになる。
風景を楽しむドライブと、スキルが問われるレースとを、交互に楽しむことで、ゲーム体験が緊張しすぎも弛緩しすぎもしない、というのがいいところだ。
【ハンコン対応度】
非常に高い。
ハンコンをつないだ状態で初回起動をしたら、勝手に調整してくれたようで、それ以来、完全に未調整のまま遊べている。エンジョイ勢的には自動調整で十分だった。
これで現実のドライブと同じようなハンドルの切り方をすると、現実のドライブと同じように自然に道を曲がれる。おお。ハンコンに求めていた操作感はこれだよ、これ。こういうことがゲーム体験のクオリティを大きく向上させてくれる。
ハンコン初心者としては、ハンコンの真価をついに味わえた気がして、感激だ。
なにも対応しておらず、自分でキーアサインを設定させられたThe Crew 2とは大違い。そういうとこだぞUBI。
難点を言えば、キーの名称を把握しづらかった、ということかな。
私のハンコンのG29はPS4ネイティブなため、ハンコンにプリントされているキーの名称はPS4のものになっている。〇とか△とかL2とかR3とか。だけど、ゲーム内で「何々キーを押せ」という指示が出る場合の名称は、Windowsの汎用キー番号に基づいたものになっている。0キーとか1キーとか2キーとかだ。
なので、その対応状態、つまり「0キーは×」「6キーはR2」等々を把握するのに時間がかかった。
【デカール】
と言えばいいのかな。自分で車体にデカールを張りまくって、オリジナルの外観を作れる機能。達人になると痛車を再現するようなやつ。これはいい機能だね。
私ができることは、せいぜいオールペンしてレーシングストライプを張る程度のことなんだけど、その程度のことでも、オリジナルの外観カスタムをするのは楽しい。現実世界でやったら数十万円コースにもなりうるカスタムを、一瞬でこなせる。バーチャルの本領発揮だ。
【オンライン要素】
今のところただただ煩わしい。
たまにレースを挑まれるんだけど、勝てるわけがないのでやる気がしない。そして道で下手くそな走りをしているのを見られるのが非常に嫌だ。私の前から消えてなくなれ。
Drivatorという、プレイヤーの挙動の癖を再現するPCクローンのNPC、というのは面白いと思うけど、Drivatorなのか中身のあるプレイヤーなのかが見分けがつかないのが困る。Drivatorだと思って、目の前でダサいことをしたら、実はPCでクラクション煽りをしてきたりする。うぜえ。
友人でもいて、一緒にドライブとか、下手くそ同士でレースとかをするなら楽しいんだろうけど、現状ではポジティブな要素がない。
【総評】
ドライブゲームとして、The Crew 2よりも印象がいい。さすがナンバリングを4まで積み重ねたシリーズだけあって、細部に疎漏がない。ハンコン効果もあって、ドライブ時のゲーム世界への没入感は最高。
「コロナ騒動で外出自粛中にバーチャル外出する」というそもそもの動機を満たすツールとしては100点満点だ。
オンライン要素だけ、私は持てあましている。