鉄鬼というTPSをやってみた。
リンク先のサイトからもわかるように、ロボットをモチーフにしたTPSで、微量なカスタマイズ性があるゲーム・・・のようだ。
自分でプレイしておきながら、「ようだ」という伝聞型になってしまうのは、残念ながらろくにプレイできなかったからに他ならない。どうにもクライアントが不安定で、私の環境だと1戦するだけでブラックアウトしてしまう。その為、1,2回プレイを試行しただけで、都度都度再起動するのが億劫になり、早々に投げてしまったのだ。だからこのゲームの真価に触れるまでには、到底行かなかった。
で、まぁ、その限られたプレイの感覚だけで無責任に感想を述べるとこれは、まぁ無料ならいいかな、という具合のTPSだ。
この手のロボゲーで私が重視したい要素であるカスタマイズの幅は、正直なところ残念なレベル。せいぜいが「通常のFPSでの武器選択の幅」と、ニアリーイコールの範疇。なので、カスタマイズという部分は、全く売りにはなっていないと思われる。
各自の個性はカスタマイズよりもむしろ、選ぶ機種で付くようなデザインなのではないかな? まぁ、この辺はよくよく練り上げる前に投げたんで、わからないんだけどもね。ファンタジーRPG風に言えば、スキル制ではなく、クラス制のようなイメージだった。
一方でTPSとしての出来は、思ったよりも軽快で、悪くないように思えた。UIの意味もわからず、ただひたすらマシンガンを乱射しただけだったけど、動きにストレスを感じるようなことは少なく、素直に操作することができた。操作感は、アーケードのボーダーブレイクをスピーディーにした感じ、というのが一番近いんじゃなかろうか。
個人的に残念だったのはフィールドの狭さで、16 vs 16という規模の戦いをするにはいかにも狭い。そして用意された武器も、そのフィールドを前提にしたものばかりだった。だからせっかくハイテク世界が背景なのに、原始的なレンジでの削りあいという図式になってしまっていた。
この辺はもう完全に、このゲームが普通の人間を操作するFPSの方程式から抜け出せていない部分だ。通常のFPSの見た目を、単純にロボットに変えただけ、というような底の浅い印象を強く受け、興ざめしてしまう。
出来はよさそうなロボゲーが、私にとっていまひとつになる仕組みは、こういう制作方式が影響していると思っている。やはりロボットにはロボットのエンジン、考え方が必要なのだ。アーマードコアしかり、メックしかり、面白いロボゲーにはそれがある。
より事態を単純に述べればロボゲーは、人間FPSとフライトシムの中間(アーマードコア型)とか、人間FPSと戦車シムの中間(メック型)のような位置にいなければダメだと思うのだ。そうすることで、そのゲームの世界観としての「ロボットの存在価値」に説得力がでる。そういう世界観の厚みが、見えないところで興奮に影響する。人間FPSのガワを変えただけでは、やはり期待する興奮は得られないのだ。
ってことで、鉄鬼は残念ながらお蔵入りすることとなったのでした。さんざん言ったもののそんなに悪くもないので、もう少し動作が安定したら、チマチマ出来そうなんだけどねぇ・・・。