バイクメーカー各社がバイクの2010年モデルを、続々発表する季節がやってきた。東京モーターショーも終わり、毎年この季節は新型のニュースが楽しい。ところが今年は・・・というか、ここ数年は実に低調だ。
よくあるのは、環境性能の強化ニュースや、環境基準についていけないがゆえのカタログ落ちというような、パッとしない話ばかりで、わくわくするような新型の発表は少ない。例えばYAMAHAについては、2009年はV-Maxが復帰したし、2010年にはSRが復活するというニュースがあるけど、どちらも新鮮味のない話だ。それにこういった方向性の発表は、伝統にこだわりのある知人曰く、「魂を抜かれて戻ってきた」という形になるわけで、ウケもあまりよろしくはないようだ。
そんな低調なニューモデル発表の中で、個人的に惹かれるのはTriumphの新型Thunderbirdかな。いわゆるクルーザータイプのバイクで、バイクがよくわからん人にわかりやすく言えば、「ハーレーみたいな形」のバイクだ。但し、クルーザータイプでありがちなVツインエンジンではなく、パラツインエンジンなので、本質は完全に別物なんだけどね。
今まで基本的に、「乗馬姿勢」で乗るバイクにしか乗ったことがないので、どかっと座るようなクルーザータイプに乗ってみたい、というのが惹かれる要素だ。しかしクルーザータイプに乗ってみたいとは言えども、ヒネクレモノの私としては、ジャンルど真ん中のハーレーは俗っぽくてイヤなのだ。かといって国内メーカーのクルーザーに乗ると、「プアマンズハーレーですか」とかバカにされるんじゃないかという被害妄想を、私は勝手に抱きながら乗ることになりそうなので、こっちはこっちで抵抗がある。その点、Triumphのクルーザーなどという変り種は、「わざわざ選びました」感が山盛りでそういった心配もなく、しかもカッチョよく、さらに恐ろしくレアであろうことは想像に難くないので、とても惹かれるのだ。
まぁ、まだまだ我がFZ6は走れるし、不満もないし、外車を買うだけの安心感のある駐車環境もないし、ってことで、次の車検もFZ6で行く予定だけどね。だから当面は、カタログを眺めて満足するだけに留めておこう。
さて、そんなわけで、我がFZ6なんだけども・・・どうやら2010年度はカタログ落ちの気配だ。FZ6はもともとレーサーレプリカであるR6を、一般的な用途に向くようにマイルドに味付けしなおした、というようなコンセプトのバイク。ところが、2009年に、R6やFZ6の兄弟として誕生したXJ6は、FZ6をさらにマイルドにしたというようなバイクで、こいつの存在がFZ6の存在意義を大きく揺らがせてしまったのだ。走り屋はR6を選び、ツーリング派はXJ6を選ぶ。おおぅ、これではFZ6の需要がないではないか。
これが本当の理由なのかはわからないけど、とにかくFZ6の2010モデルの話は、いまだに聞こえてこない。うーん、自分が乗っているバイクがカタログ落ちしてしまうというのは、実に・・・嬉しいな。
レア度が増すぜ!