カテゴリー別アーカイブ: 日記: 2015年11月

日記: 11月20日(2015年)

 派遣法の改正でいろいろ困ったことになっている職場も多いと聞く。かく言う私の職場も大いに困っているが、まぁそういう各論はどうでもいい。ここではこの法改正をきっかけにした妄想を語る。

 私レベルの理解では、今回の改正は要するに、「3年以上同じ人を雇ったら正社員にしなさい」という改正だ。拙い理解なのは承知の上だけど、まぁこんなもんだろう。

 なぜこんな改正がされたのかというと、それによって派遣社員の正社員化を促し、生活を安定させ、社会的地位を向上させたいのだろう。でも、この改正でそれが成し遂げられるかというと、はなはだ疑問だ。

 そもそも派遣社員を雇うような会社は、派遣社員が「いつでも減らせる戦力」だから雇っていると推測される。逆に言えば、正社員は「減らしたくても減らしにくい」から派遣社員を雇うのだ。世の中の景気が悪く、先の見えない今のご時勢において、固定費としての正社員はリスクであり、流動費の派遣社員は保険なのだ。少々効率が悪くても、人材確保が保険側に偏るのは仕方がない。

 だから、どれだけ派遣社員が有能だろうが、正社員と同等の仕事をしていようが、「派遣社員枠=いつでも減らせる枠」を、そうそう減らせるとは思えない。保健は必要なのだ。

 そうなると結局のところ、この法改正で得られる成果は、「派遣社員が3年以下のサイクルで職場の変更を余儀なくされる」ということでしかなく、狙いとは正反対に、派遣社員の安定性は、さらに低下するのではないか、とさえ思えるよ。

 派遣社員の地位を向上させたかったら、いっそ正社員の首を切りやすく法改正して、相対的に地位を上げる手をとったらどうなんだろうね。そうしたら正社員も派遣社員も同列の競争ができて、雇う企業からしたら違いがなくなるから、中間マージンをとられない正規雇用が増えそうなもんだけども(それはそれで別の問題が大量に発生するだろうが)。

日記: 11月19日(2015年)

 入院中のミニの次なる改造案を夢想している。

 ズバリ、まずつけたいと思っているのは、ハイマウントストップランプだ。どういうものかというと、車体の上のほうについているブレーキランプの総称だと思ってもらえばいいと思う。参考写真を参照されたし。

 最近のハッチバックには、ほとんど標準装備のハイマウントストップランプだけども、ローバーミニにはついていない。ただでさえ車体が小さいのに、ブレーキランプがその小さい車体の後方左右下部にしかついていないのでは、視認性が悪そうだ。

 もう、追突されるのはこりごりなので、少しでも不安を軽減したい、ってことで思いついたのが、ハイマウントストップランプというわけ。

 しかし、まだ私には電装の知識がほとんどない。でもこの程度(?)のことはできるようになりたい。ってことで、配線について勉強しようと思っているところだ。年末休みにでも実施できるといいな。うむうむ。

日記: 11月18日(2015年)

 電子書籍元年。

 などと騒がれたのはいつだっただろうか。おそらく2010年頃だったと思われる。

 それから数年が経過し、世の中を見回してみれば、依然として電子書籍が主流とは言いがたい状況にある。世界的にどうなのかは知らないけども、少なくとも日本における電子書籍といえば、フリーの携帯小説の類か、漫画のスキャン品(多くが違法DLモノ)がせいぜいだろう。

 では私はどうか、というと、これがまた、俄然電子書籍派だ。

 読みたい本はまずAmazon Kindleで探す。なかったら諦めるか、仕方なく紙の本を買うかを考えるけども、前者にしてしまうことが多い。世の中に読みたい本など無限にあるのだ。その中からわざわざ、Kindleで電子書籍化されていない本を選ぶ必要などない。

 そんなこんなでもうここ数年、紙の本をほとんど買っていない。小説に関しては絶無。漫画に関しても、もともとほとんど買わないので、1年に1回のリアル購入時に紙の本を買うくらいでしかない。同じく1年1回ペースで買っているヴィンランドサガですら、前号から電子書籍で買うようになってしまった。

 電子書籍のいいところは、まぁ、ほとんど全てなんだけど、とにかく楽だということに尽きる。買うのも楽、読むのも楽。なにもかも楽だ。

 寝っ転がったまま本を購入し、寝っ転がったまま本を読み、寝っ転がったまま本棚から次の本を取り出せる。蔵書が何冊あろうと、本棚をまるごと常時携帯でき、好きなときにアクセスできる。

 なぜ、こんなにもすばらしいモノが、こんなにも普及しないのか。庶民の無知蒙昧さは想像を絶する、と言わざるを得まいな、かかか。

日記: 11月17日(2015年)

 「この人痴漢です!」

 ・・・と言うシチュエーションに、人生で初めて遭遇してしまった。

 いやいやいやいや。もちろん「この人」は私じゃないですよ!

 発言したのは女子高校生。「この人」と言われたのは、電車内でこの女子高校生の背後に立っていたおじさんだ。

 そのときの私の立ち位置は、そのおじさんのさらに他人を2人挟んでの斜め後ろ。どんなに手を伸ばしても、件の女子高生には届かない。とりあえず自分は安全圏にいたので、純粋に第三者だったのが幸いだった。

 その直後に到着した駅で、おじさんと女子高校生は下車した。その駅は私の降車駅でもあったので、一緒に下車したものの、朝から野次馬をする時間などあるはずもなく、そのまま改札口に向かって移動してしまったので、その後の顛末はわからない。

 とりあえず最後に通りすがりに一瞥した様子では、おじさんは「やれやれ、困ったなぁ」というような顔で、無罪を主張しているようではあった。

 こういう光景、今のご時勢だと複雑な心境になってしまう。これが20年前だったら、私も問答無用でおじさんを犯人だとみなしてしまっていただろう。でも昨今では、どうしても痴漢冤罪問題が頭をよぎってしまう。どちらかというと、おじさんのほうに感情移入してしまう。

 果たして本当にあのおじさんはクロだったのだろうか。

 事件当時の状況からすると、はっきりいって当事者以外には、痴漢行為を立証できそうにない環境だった。

 その電車は遅延で大混雑していた。自分の顔面が、前に立つ人の後頭部に触れて髪の毛でむずがゆい、というレベルの密度で人間が押しこまれていた。なんとか自分と前の人との間にカバンと肘とを入れ込み、呼吸をする空間を確保するのが精一杯。それ以上は身動きひとつ取れなかった。

 そんな状況だから、前後左右の人の手の動きなんて、他人にはわかるはずもない。

 こういう場合に、被害者側が「やられた」といったら、それがそのまま裁判で通ってしまった、というような話をよく聞く。推定無罪は通らない。考えれば考えるほど、満員電車に潜む、人生を終わらせかねないリスクに思い至り、恐しさが増してる。

 もちろん今回の件に関しては、シロかクロかはわからない。だから別にどちらに肩入れをするつもりもないけど、目の前でこんな事件に遭遇することで、今更ながら「私もいつ冤罪被害者になるかわからないんだなぁ」という実感を覚えたのでしたとさ。

日記: 11月16日(2015年)

 鍋が好きだ。

 といっても鍋料理のことではなくて、調理器具の鍋のことである。

 ホームセンターや大型スーパーの調理器具のコーナーでは、なぜか心が踊る。ついつい足を止めて、使いやすそうな鍋がないかと見回してしまう。カラフルなホーローの鍋や、渋く輝く銅のフライパンなどには視線が引き込まれる。

 見ているだけでは飽き足らず、実際にいろいろと買ってきた。ハイテク系ではテフロンだのダイヤモンドコートだの。名工(?)中華なべに、スキレットに、圧力鍋。新しい調理器具を買うと、料理自体も楽しくなり、一時的に自炊が苦でなくなるという副次効果もある。

 そんな私が愛用している、一人暮らし攻守最強鍋はズバリ・・・

 16cmのテフロン加工のミルクパンだ。

 スーパーの片隅で売られている、安っぽいやつでいい。せいぜい800円くらいのやつだ。そのくらいのもののほうが、気兼ねなく荒っぽく使える。

 これ1つで多くのシチュエーションで事足りてしまう。炒めるにも煮るにも使える。万能さでは中華なべには劣るが、手軽感では遥かに勝る。鍋底が深いぶん、炒め物をしても油はねが少ないのでレンジが汚れにくい。袋入りのインスタントラーメンを茹でることもできるサイズ。煮炊きするにも、底面積が狭いので、1人ぶんの分量でもしっかりとひたひたにできる。

 サイズが小さいので、なんとなればアウトドアにも大いに向いてしまう。下手にアルミやチタンのコッヘル一式をもっていくくらいなら、この鍋1つをもって行ったほうが便利だ。アウトドアでこそ、テフロン加工系のハイテク処理は威力を発揮する。こびりつかないので、調理後の始末が簡単。ペーパーでぬぐうだけで、かなりの汚れが取れてしまう。

 実際にはこの安物ミルクパンれだけを使っているわけではなくて、料理によっていろいろと使い分けてはいるわけだけど、こいつは多くの鍋類のなかでも、スタメンの座を数年来キープし続けている。そこそこ値が張る調理器具も多い我が家のキッチンの中で、特になんの期待もせずにスーパーで購われてきた数百円の安物ミルクパンが、しかし胸を張って第一線で活躍しているというのは、実に微笑ましい。

 何の変哲もない、どこででも手に入る安物ミルクパン。それが自慢の鍋だ。