カテゴリー別アーカイブ: Fly!的オンラインゲーム大賞

日記: 12月12日(2013年)

 さあさあ今年もやってきましたよ、蝿公国的オンラインゲーム大賞の時期です!

 今年はサイトのタイトル自体が、「Fly Dukedom」から「Fly!」に変わってしまったので、蝿!的オンラインゲーム大賞といったほうがいいかな。とにかくそれの、2013年版だ。

 【エントリータイトル】

 今年遊んだタイトルは、大体以下の通り。

  • MechWarrior Online(アクション:PC)
  • League of Legends(MOBA:PC)
  • SimCity(シミュレーション:PC)
  • Dungeons and Dragons Online(MMORPG:PC)
  • Neverwinter(MMORPG:PC)
  • ファイナルファンタジーXIV(MMORPG:PC)
  • モンスターハンター4(ハンティングアクション:Nintendo 3DS)

 【選出】

 うーーーーーーーーーーーん、・・・今年は難しい。けど。

 大賞 League of Legends
 2位 ファイナルファンタジーXIV

 かな。やっぱり。

 【論評】

 大賞はLoLかFF14か非常に悩んだ。でも私という一個人のゲーム体験としては、LoLのほうがFF14よりも新鮮で、エポックメイキングだったという点で、影響が大きかった。

 LoLは今更評価するのもはばかれるゲームではある。運営開始は2009年だというから、もう4年前のゲームだ。でも、私にとってはこのゲームに出会ったのが今年のことで、同時にこのジャンルのゲームに初めて触れるのも今年のことだったから、今年の印象事として記録しておきたい。

 LoLはとにかく熱かった。操作体系が分かりやすく、ルールも単純。でありながら、戦略、戦術、操作技術の優劣、それに成長、キャラクターへの愛情、ロア、背景世界の緻密さ、などがふんだんに盛り込まれていて、いろいろな嗜好をもつユーザーを、まるっと受け入れるだけの懐の深さがあるゲームだった。

 大会運営やその配信といったプロゲームシーンが整備されていて、プレイ以外の面でもゲームを楽しめることや、パッチによるメタ(戦略)の変動をポジティブに乗り切る風潮があることなど、ゲーム外の環境をどう作っていくべきかという部分においても、「オンライン時代の新しいゲームのあり方」のお手本のようになっている。LoLの影響はオンラインゲーム界全体という観点で見ても、甚大なものだ。たとえ4年遅れであっても、評価しないわけにはいかない、と思わせるだけのものがあった。

 一方FF14。もはや終焉を迎えつつあった国産MMORPG界に投じられた最後の光明。いろいろと至らない点はあるものの、WoWクローンMMORPGとして、立派に欧米の本格MMORPGと伍して戦えるだけのスペックを持ったゲームだ。国産でこれが出せる企業があるということは、素直に喜びたい。絶賛したい。

 ただ、あくまでもWoWクローン、RIFTクローンの域を出ていないこと。後発であるにもかかわらず、これら前例と比べて明確に凌駕している部分が、「日本人に馴染みやすいグラフィック」「日本語が通じる」というローカルな部分しかないということ。などの理由から、LoLのインパクトに比べると、評価を少し落とさざるを得なかった。

 個人的なゲームの嗜好や感情から言えば、MMORPGというジャンルにこそ大賞を与えたいんだけど、今年は相手が悪かったと言わざるを得ない。LoLは巨人過ぎた。

 【その他】

 MWO。1月に少し昨年からの惰性で遊んだ程度なので評価外。結局今になっても勢力戦が導入されていないようで残念。

 SimCity。面白かったけど、1週間くらいやったらもういいかな、という感じだった。渋滞ゲー。放射能汚染ゲー。

 DDO。Neverwinterまでのつなぎに雰囲気を味わうべくプレイ。正直Neverwinterより面白かった。ただ3度目なので新鮮味なし。

 Neverwinter。今年のがっかりゲーム大賞。特にいうことはなくダメ。

 MH4。いつものモンハン。ワイワイプレイはそれなりに楽しいけど、マンネリ感はぬぐえず。

日記: 12月6日(2012年)

 ちょっと早いけど、2012年蝿公国的オンラインゲーム大賞の季節がやってまいりました。何の権威もないけど、年末年始の恒例なのでいくぞ。

 【エントリータイトル】

 ・Star Wars: The Old Republic(MMORPG:PC)
 ・アーマードコアV(アクション:Xbox360)
 ・スーパーストリートファイターIV AE(対戦格闘:PC)
 ・Diablo 3(オンラインRPG:PC)
 ・ファンタシースターオンライン2(オンラインRPG:PC)
 ・The Secret World(MMORPG:PC)
 ・Guild Wars 2(MMORPG:PC)
 ・MechWarrior Online(アクション:PC)

 選外のオフラインものとして

 ・The Elder Scroll V: Skyrim(RPG:PC)

 【選出】

 敢えて序列をつけるなら、
 
 ・1st: SWTOR
 ・2nd: MWO
 ・3rd: GW2

 かなー。難しいとこだけども。

 【受賞作について】

 まずSWTORについて。

 振り返ってみて、今年一番ゲームにはまれていたのは、SWTORをプレイしていた時だったような気がする。今年のMMORPGを並べると、SWTORと比較するのはやはりGW2ということになるわけで、そうしてみるとオープンワールドPvPの出来でいうとGW2のほうがかなり上だし、その他もGW2のほうが便利なものも多く、軽快、そしてなによりも日本人のプレイヤー数も桁が違う。だから世間的にはGW2なのだろうけども、でも私自身がどっちを愛しているかというと、SWTORっていう気がするんだよなぁ。

 ゲーム的には、ごくごく普通のクエスト主導型MMORPG+インスタンス型スポーツPvPというもので、ムービー演出が強烈な点を除けば、特筆すべきことは少なかった。ただあまり評価されていないけど、このゲームのキャラクターの挙動はとてもよかった。そのおかげで単なるスポーツPvPも、思いのほか楽しめた。特にリープやプル、ノックバックのようなキャラクターの移動処理は、今までのどのMMORPGよりも秀逸で、ゲームへの没入感を高めてくれたと思う。

 またなによりもコミュニティに溶け込めている感がよかった。ロビー的な役割を担う宇宙船内で、それなりに「認められた」ギルドとして活躍することができた。ギルドのPremadeでWarzoneにはいれば、敵になれば「勘弁してくれよ」、味方になれば「やるやないけ」というような反応がかえってきた。外国人の面々にも顔見知り的な人も多くできて、宇宙船内に1つの共同体ができたような気分を味わうことができた。こういうメインコミュニティへの浸透が自然にできたのは、EQ以来かもしれない。

 残念なのは、この居心地のいい環境が、公式オセアニックサーバーの登場で瓦解してしまったことだ。アメリカ本土のサーバーに、非公式アジア太平洋サーバーを標榜して集結していた、この共同体のメンバーは、これによって複数のサーバーに分散してしまった。これがなければ、SWTORはもう少し長く濃く楽しめた気がしてならない。

 次、MWO。

 これはもう思い入れ補正です。1位にしたかったくらいだけど、あまりにも客観性を欠くだろうと思って、ぐっとこらえた。今はまだオープンβ中で未完成だしね。「メックシリーズで充実したオンラインゲーム環境を!」というのは、それこそ前世紀から望んでいたものだから、リリースされただけでも感激。

 で、ロボットシミュレーションゲームとして、出来もかなりいいと思うんだよね。他のゲームにはない操作感/方程式だから、新規参入障壁はかなり高いと思うけど、もう少しプレイヤーが増えて欲しいな、とも思う。あまりゲーム内容に深みはないけど、気楽にロボットで装甲の削りあいができて楽しいよ。

 コミュニケーション部分が致命的に足りないのが現在の弱点。早く是正したほうがいいと思うけど、こういう部分をないがしろにするのは、最近の欧米MMORPGの傾向なんだよな。現地人同士なら、フォーラムやSNSで済んでしまっているのかもしれない。

 次、GW2。

 並べたものの中では、「一番世間の評価が高い」ゲームだ。圧倒的に高い。でも個人的には、ゲーム自体の評価はそこそこ、ってところかな。好き嫌いでいえば、TSWのほうが好きまである。

 コンセプトがはっきりしているのがとてもよくて、最初に打ち立てたであろうコンセプトが全くぶれてなく、そこに向かって特化して作られているのが気持ちいい。オープンワールドPvPを行う、という観点からすると、ここ数年来で有数の出来のよさだと思う。至上最高かもしれない。

 なのに個人的な評価がそこそこなのは、単純にそのコンセプトが好みにぴったり合致はしていないからだろう。世間ではもちろんそこが評価されていると知りつつも、「スペック差のないPvP」「スペック向上に寄与しないPvP」「容易なリスペック」「容易なAlt育成」というのはちょっと頑張りにくかったりする。MMORPGをやっている時のマインドは、どうしても数値上げや個性主張が第一になってしまって、それが欠けていることは最後までどこか物足りなさになってしまった。

 そんなわけなので、本来だったら多分1ヶ月ちょっとで飽きてしまっていたと思う。その寿命が延びているのは、ひとえにいいギルドに入れてもらえたからだ。MMORPGにおける成長のない対戦というのは、すぐに単調になってしまって、速やかに飽きてしまう私なんだけども、ギルドのおかげで単調さがかなり遠ざかった。永遠に飽きない、ってのは無理だけど、思いきって飛び込んでよかったよかった。

 【寸評】

 受賞作以外について。

 ACV。期待はずれだった。操作に慣れる前に飽きがきてしまった。fAのほうが飽きるまでが長かったかな。

 SSF4AE2012。2012リリースからしばらく楽しめた。足掛け3年の安定の対戦ツール。「対等な対戦」をしたいならMMORPGじゃなくてこっちでいいや、っていう。「観るゲーム」としてはいまだにベスト。

 Diablo 3。期待通りだった。もともとさほど期待してなくて、やっぱり思ったくらいの出来栄え。1ヶ月ゲーム。

 PSO2。キャラとかセリフがきつい。ステージもなんか薄い。コア部分の方向性は嫌いじゃないんだけど。

 TSW。2012年「惜しい!」賞。コンセプトも世界観もいい。そこで力尽きて、エンドコンテンツ設計がないのが致命的だった。本当に惜しい。

 Skyrim。オンラインゲームじゃないけど。今年やっとメインシナリオをクリアしたので記念に記録。

 【総評】

 今年は近年まれにみる豊作だった。MMORPGだけでも、SWTOR、TSW、GW2。それに超大作としてのDiablo 3や、和製MORPGの本命PSO2、個人的キラータイトルのMWOなど、新作のニュースに事欠かない1年。

 やめたり、頻度が落ちたゲームも、例年だったらもう1ヶ月は引き伸ばして遊んでいた可能性が高い。次のゲームがリリースされたり、時期がかぶっているゲームがあったりしたせいで、プレイ頻度を落とさざるを得なかったゲーム、プレイをやめたゲーム、プレイしなかったゲームがいくつもある(プレイしたかったけどしなかった/しないで終わりそうなゲームの代表は、Borderland 2とかPlanetside 2かな)。オンラインゲーマーとしてはうれしい限りだ。

 2013年はどんなゲームがくるのだろう。年初まではMWOが細々と継続しそうというのは規定路線として、その先だな。時期は不明だけど、TESO、新FF14、Neverwinter、というようなタイトルが頭に浮かぶ。2013年も豊作であることを願おう。

日記: 12月22日(2011年)

 2011年もあとわずか。ってことで、2011年蝿公国的オンラインゲーム大賞を始めよう。

 去年の文言をそのまま流用してスタート。

 【エントリー】

 今年のエントリーは以下の9作8タイトル。

 ・モンスターハンターポータブル3rd(アクション:PSP)
 ・バーチャロン・フォース(アクション:Xbox360)
 ・RIFT(MMORPG:PC)
 ・スーパーストリートファイターIV AE(対戦格闘:Xbox360)
 ・スーパーストリートファイターIV AE(対戦格闘:PC)
 ・Age of Empires Online(MMORTS:PC)
 ・TERA(MMORPG:PC)
 ・Battle Field 3(FPS:PC)
 ・StarWars: The Old Republic(MMORPG:PC)

 また、オンラインゲームとは言いがたいけど、それなりにプレイをして、このサイトでも話題にしたものは以下のタイトル。

 ・Dragon Age(RPG:PC)
 ・Two World2(RPG:PC)
 ・Dungeon Defenders(Tower Defence:PC)
 ・The Elder Scroll V: Skyrim(RPG:PC)

 【選出】

 以上のエントリータイトルから、ベストな順に選択すると・・・

 1st: RIFT
 2nd: スーパーストリートファイターIV AE(PC)

 と、まぁ受賞に足るのはこの2タイトルかな。2011年は。
 

 【総評】

 まず最初に選外について。一応これはオンラインゲームが大賞なので、オンラインゲームではないものは除いた。Two World2に関しては、オンラインモードも遊んだし、楽しかったんだけど、さすがにオンラインゲームとくくるのには抵抗があった。

 今年は、去年に比べるとMMORPGの勢いがいい年だった。当たり外れはあったものの、MMORPGの新作、話題作が多く、MMORPG好きの私としてはうれしい限りだ。ノミネートしていない例では、ウィザードリーオンラインなんかも、一応ビッグタイトルとして注目されていたね。

 【寸評】

 まずはRIFT。なんだかんだで今年はRIFTの年だった。

 完全新作の欧米産本格MMORPG自体が久しぶり。RIFTほどの出来のものはさらにさらに久しぶりだ。知ったのが割りと発売直前だったこともあって、「突如超新星現る!」っていう感じだったのも、強烈な印象として残っている。

 RIFTのいいところは、「他の作品のいいところや、顧客の意見を、最大限に取り込む」という姿勢に尽きると思う。とても勉強熱心で、学んだことをしっかり消化、改善してゲームに取り込んでいた。リリース時点でRIFTほどかゆいところに手が届いていたMMORPGはなかったのでは、というくらいだ。

 これで私がプレイする今後のMMORPGは、発売時点でRIFTを越えていることが要求されるだろう。少なくとも、2011年末の時点で、2012年の大賞有力候補であるリリース直後のSWTORは、RIFTのリリース直後にまるで及んでいない。

 次点はスパ4AE。これはPC版という新しい世界を開いたことが大きかった。PC版ならではの気軽なコミュニケーション、大会、程々な実力帯の人口層、などなど、私のスパ4ライフに合致した環境がそろっていた。スト4、スパ4と基本的には孤独に遊んでいただけだったこのゲームが、かなり違う側面、コミュニケーションツールとしての側面を帯びたことで、一気に新鮮さがよみがえった。

 PC版そのものの評価もしないといけない。上記はほとんどスパ4のソフトウェアとは関係のない話になってしまった。

 PC版のスパ4は、なによりも軽いことが大きなアドバンテージだ。私のようなPCを常時つけている人種にとっては、アイコンをクリックするだけで対戦ができるというのは、かなり気楽だ。ゲームそのものも軽く、画面遷移の速さから、ゲームそのものの遅延まで、すべてがXbox360版よりも一回りクオリティが高い。もちろんこれは、個々のPC環境にもよるもので、私のPCが一般家庭のものよりはだいぶスペックが高い、ということも影響はしている。とはいえ、このサイトを見ているような、PCをゲーム機として利用している人なら、大体似たような感想を抱けるはずだ。それだけに、唯一プレイ人口が少ないことだけが残念だった。

 【選外について】

 モンスターハンターポータブル3rd。これはまあ、去年のゲームだ。今年の受賞はない。

 バーチャロン・フォース。オラタンのときと同じく、馴染む前に挫折した。

 Age of Empires Online。ベータのみ参加。オンライン対戦する前に挫折。WebアプリやSNSアプリの育成ゲーム風だった。

 TERA。ベータのみ参加。量産型。

 Battle Field 3。FPS界は修羅の国だった。猛者ばかりだし、血なまぐさいし。夢がないなぁ。

 StarWars: The Old Republic。前述したけど、これは来年評価しよう。

 Dragon Age。バルダーズゲートの生まれ変わり。悪くはなかった。

 Two World 2。3Dディアブロ。これはおもしろかった。

 Dungeon Defenders。TD系と見せかけたレベル上げゲーム。もう少しTD系だと良かった。

 The Elder Scroll V: Skyrim。まだあまりプレイしてないけど、初日でDA、TW2を凌駕した感触だった。さすがの貫禄。

 【2012に向けて】

 本命のSWTOR。他にもThe Secret World(やるかわからない)、アーマードコアV、Mechwarrior Online、スパ4AE2012、Diablo 3と期待できそうなものがいろいろありそうだ。数年前の、「この先なにをしたらいいんだろう」というような、オンラインゲーム界の終息感が最近はなくなってきていてなによりだ。

 気が早いけども、2012年もよろしくお願いします。

日記: 12月28日(2010年)

 2010年もあとわずか。ってことで、2010年蝿公国的オンラインゲーム大賞を始めよう。

 この展開も我ながら長いな。

 【エントリー】

 今年のエントリーは以下の5タイトル。

 ・ボーダーランズ(TPS:Xbox360)
 ・スーパーストリートファイターIV(対戦格闘:Xbox360)
 ・モンスターハンターフロンティアオンライン(アクション:Xbox360)
 ・ファイナルファンタジー14(MMORPG:PC)
 ・モンスターハンターポータブル3rd(アクション:PSP)

 また、プレイはしたものの、そのプレイ時間が短すぎて選外になったのは以下のタイトル。

 ・EVE Online(MMORPG:PC)
 ・ドラゴンネスト(MMORPG:PC)
 ・SDガンダムカプセルファイターオンライン(TPS:PC)
 ・Meridian59(MMORPG:PC)
 ・Bloodline Champions(アクション:PC)

 【選出】

 以上のエントリータイトルから、ベストな順に選択すると・・・

 1st: スーパーストリートファイターIV
 2nd: ボーダーランズ
 3rd: モンスターハンターポータブル3rd
 4th: ファイナルファンタジー14
 5th: モンスターハンターフロンティアオンライン

 ってところかなぁ。とはいえ上記5つは、少なくとも1ヶ月以上遊んだタイトルなので、1ヶ月間夢中になれるくらいには、十分面白かったと言っていいと思う。

 【総評】

 MMORPGが少なく、PCが少ない年だった。一方でXbox360が大活躍で、また、ジャンルもアクション性のあるものが多い、という傾向があった。

 これはライフスタイル的に単発なモノのほうが気楽になったという点もあるけど、どちらかというとソーシャルな環境が充実したことによる影響が大きいように思える。私がMMORPGに求めていた部分の1つには、おそらくソーシャルな部分、つまり他者とのコミュニケーションが大きなウェイトを占めていたんだけど、それを補うものが多く出てきたことで、MMORPGというジャンル、PCというハードに限定されることがなくなってきたのではないかと思う。

 例えばXbox360のような、近年のハード。従来の家庭用ゲーム機にはなかった(乏しかった)通信機能やソーシャルな機能が、いまや当然のように搭載されている。

 例えばTwitterのようなメディア。従来にもブログのようなメディアや、mixiのようなSNSはあったけども、やはり書き込む人にはハードルが高く、いまひとつ「つながってる」感がなかった。でもTwitter(それにスマートフォンの組み合わせがあるとなおさら)のような新興のメディアは、そのあたりを強く補いつつある。

 しかし、私はやっぱり、超大物MMORPGの登場を願ってやまないのだよね。これまでもそうだったし、これからも何十年とそうなるのかもしれないけど、EQで受けた衝撃を再体験する日を待ち望んでいるのだ。

 来年はまだそうなりそうなニュースがないけど、時期のわからないEQ Nextや、Fallout Onlineあたりに期待しておこうと思う。

 【寸評】

 スパ4は今年一番長く遊んだゲームということで筆頭に上げた。遊んで、負けて、ウリィィィっとなって、止める、というような散発的な遊び方をしているので、あんまり総プレイ時間でいえば長くもないかもしれないけど、春から冬まで1年近く遊び続けていて、なお飽きていないというのは特筆に価する。本質的には、去年第2位だったスト4の拡張版に過ぎないので、先進性という点が弱く、筆頭にあげるべきかは悩んだけど、結局息の長さを重視して筆頭とした。

 ボダランは、今年唯一の新鮮さを感じさせてくれるゲームだった。プレイ開始から1ヶ月間の感想だけに縛って言えば、間違いなく第1位を獲得するべきゲームだ。ただ、コンテンツ消費型のゲームなので、息がやや短いのがネックだった。Diablo的なアイテム収集要素がキモのはずなのに、そこそこ満足できる武器が「街の中を走る」という行動で集まってしまうのも残念ポイント。これがなくて、最終ステージ周回が求められていれば、もう少し寿命が延びただろうに。あと、これはPC版でやりたかったかな、とも思う。パッドでエイミングは最後までストレスだった。

 MHP3は安心のMHPクオリティで、期待通りの出来だった。コンテンツが少なめなことと、難易度がやや低いことを除けば、私としては従来のMHシリーズで一番よくできていると感じた。ただ、やっぱりMHシリーズは、ここ数年でプレイしすぎだよな、ってのが評点を下げるポイントだ。ゲームそのものはとてもいいんだけど、自分の中での鮮度は果てしなく低い。なので、その辺を勘案して、このくらいの位置だ。

 FF14はいろいろと物議をかもした問題作だ。ゲームの完成度(完成度とかゲーム性というあやふやな評価はあまり好きではないけど)というか、ソフトウェアとしての練られ方が甘すぎて、製品として問題外な部分はある。でも、日本製の大型MMORPGで、しかもEQ・WoW系列とも、アジア量産型クリックゲームとも類似していないという、オリジナリティーを発揮したことは大きく評価したい。それだけに、この失敗の反省が「実績のある無難な類似品を作る」と小さくまとまる方向にならないように願いたい。ちなみにFF14を熱心に遊んだ期間は2ヶ月。これはボダラン、MHP3、MHFよりも長い時間だ。

 MHFはあまりいうことがないかな。何年も前にプレイしたPC版の焼き直しで、新要素も少ないところまでしか遊ばず、MHというタイトルそのものにも新鮮味がないという、ただただ「そのとき他に遊ぶゲームがなかった」という理由で遊んでいたタイトルだ。そこそこ面白かったけど、別に評価することはない。

 その他、選外のものにも触れよう。

 EVEはMMORPGというよりも、ブラウザゲームの育成モノに近い感触。ドラゴンネストは、いかにもなアジア産MMORPGで、量産クリックゲームではなかったけど、せいぜいその亜種。SDガンダムは、実はそんなに悪くなかったんだけど、良くもなかったという微妙なブツで、7,8年早く出ていたら大うけしたと思う。Meridian 59は、ただ久々に触ってみたかっただけで、超懐かしかった。BCはβメールが来たのでやってみたけど、全然面白くなかった。

 さらに選外の選外になるけど、ついに今年はEQ2をノミネートしなかった。2007、2008、2009と3年連続でノミネートされていたのに、ついにだ。2011年の再起はあるのかも楽しみだ。

 【来年に向けて】

 来年は何が来るのだろうか。Diablo 3、EQN、Fallout Online、Funcomのキモイやつ、EQ2の新拡張、スパ4がAE準拠になるといいなぁ、FF14が化けるといいなぁ、MHP3Gがくるのかなぁ、Mech Warrior 5はどうなったのかなぁ、って感じかな?

 それでは皆さん、2011年もよいオンラインゲームライフを!

日記: 1月2日(2010年)

 毎年恒例! 2009年蝿公国的オンラインゲーム大賞!

 さて2009年を振り返ってみると、1月のXbox360の購入、3月のWii購入と、コンシューマー機の導入という大きな転換期がある年だった。そんなこともあり、ノミネート作品数が4作しかなかった2008年に比べて、2009年は9作がノミネートと、ずいぶんとにぎやかになった。よいことですな。

 で、一応「オンラインで3日程度以上遊んだもの」というのをボーダーラインにすると、ノミネート作品は以下あたりであろうかと思う。

 【ノミネートタイトル】

 ・FIFA09および10
 ・アーマードコア・フォー・アンサー
 ・ストリートファイター4
 ・バーチャロン・オラトリオ・タングラム
 ・イースオンライン
 ・The Tower of AION
 ・モンスターハンター3
 ・鉄拳6
 ・エバークエスト2日本語版

 なお、遊んだけどもきわめて短期間であったり、趣旨が微妙に違ったり、オフラインだったりして、ノミネート外となったタイトルとして、「サンシャイン牧場」「アルカディア・オンライン」「スペルボーン」「Left 4 Dead 2」「鉄鬼」「Oblivion」などがある。

 【選出】

 さて、この中で大賞等の秀でたものを選出すると・・・

 大賞: モンスターハンター3
 優秀賞: ストリートファイター4
 佳作: エバークエスト2日本語版

 ってとこかなぁ。パチパチパチ。

 【総評】

 今年もここ数年と同じく、「文句なくこれがよかった」というような出色のタイトルはなかった。なので、本来は佳作どまりのタイトルの中から、無理やり優劣をつけて大賞を選出するような、率直に言って残念な年になった。

 やはりMMORPG好きの私としては、MMORPGやそれに類する規模をもった長期滞在型ゲームの大作を望んでいるんだけど、そこまでのスケールの大きさを持ったタイトルには、今年は出会うことがなかった。

 【大賞について】

 大賞のモンスターハンター3(MH3)は、前年や前々年の蝿公国的オンラインゲーム大賞にノミネートされたMHFやMHP2Gの続編。これら前作には同大賞を与えなかった私が、今回ついにMH3に大賞を与えたのは、MH3がMHFやMHP2Gに勝っているから・・・ではなかったりする。

 今回の受賞は、MHFやMHP2Gに比肩するオンラインゲームのあった前年や前々年とは違い、2009年はそのレベルのものに出会えなかっただけという単純な帰結に過ぎないのだ。そういう意味で今回のMH3の受賞は、私にとっての2009年度の不作ぶりを表す、格好の事例と言えるかもしれない。

 MH3単体の評価は難しいところだ。いろいろと挑戦的なタイトルであり、そういう姿勢は好きだ。でも、それでもあえてそういう気分を排して、内実だけをトータル的に見ると、個人的にはMHFとどっこいどっこいかそれ以下だと思っている。

 前作と比べて良くなった点は、1)武器の挙動が増えて面白くなった、2)視点操作の改善が見られる、というところだろうか。しかし、1)に関してはそのぶん武器の種類そのものが減っていて、プラスマイナスゼロ以下。2)に関してはこれでやっと標準レベルという程度で、まだまだ足りない部分も多い。つまり長所といっていいのかは、微妙な部分ばかりというお寒い状況だ。

 逆に悪くなった点は多く、1)モンスターの種類が少ない、2)武器種が少ない、3)海戦の面白さがいまいちわからない、4)コンテンツの拡張性がない、5)見た目が妙にぼやけていて見にくい、などなど、率直に言って「改悪では?」という点が多かった。

 海の面白さに関しては主観的なことだけど、私には重要だ。はっきりと「海マップはつまらない」と思っていた。

 そしてそれ以外の点は、要するにWiiというハードを選択したことに問題があるのかもしれない。いずれにしても、全体的に久作と比べてスケールダウンしたという感は否めなかった。

 【優秀賞について】

 続いてストリートファイター4(SF4)。これはゲームのジャンルがジャンルだけに、そんなに長続きしないと思っていたんだけども、想像をはるかに超える長期間にわたって、熱中とは言わないまでも、ほどほどの熱気を私に持続させてくれた。

 ゲーム内容はまさしく「現代によみがえる1990年代後半のスト2」で、そのころの興奮をお手軽にお茶の間で再現した、当時の懐かしさ込みで高評価したい。ゲーム攻略の要点や、勝つために求められるスキルやセンスが、古き良き(?)スト2のそれに近く、近年のコンボゲームについていけなくなった一般人にも、多少は優しい仕組みだったのも好印象だ。

 逆にこういった懐古的な美点ではなく、現代ならではの美点はといえば、やはりオンライン対戦機能にその真骨頂があろうかと思う。単純ながらもよく機能したポイント制のランクマッチシステムによって、家にいながらにして近しい実力の対戦相手と遊びまくることができた。私にとっての「お茶の間ゲーセン化」の嚆矢となったというのは、自分のゲーム史における重要なポイントなのだ。

 このあたりのマッチングには、マッチングがなかなか成立しなかったり、ラグによって対戦が台無しにされたりというような問題があり、当時は憤慨したものだ。しかし、似たようなシステムを搭載したXbox360の別のゲームに比べ、実力差のないマッチングが行われる確率が抜群に高かった、という点は改めて強調して評価しておきたい。正直まだまだシステム的には稚拙だとは思うけど、今リリースされている同ハードの中に限って言えば、総合的には出来のよいシステムだとはいえる。

 【佳作について】

 おなじみEQ2。もう特に言うことはないのだ。単にプレイした時間はそれなりに長かった。そして今のところホームゲームのようになっている。そんな関係で、一応名誉賞として佳作なる地位を与えておいた。

 2009年はさほどEQ2に熱中はしなかったけど、2010年リリース予定の拡張パックがでれば、また一定の熱意を持って、一定の期間遊ぶことになるだろう。

 【選外のものどもについて】

 まず、シングルプレイのおまけとしてのマルチプレイというレベルでしか遊ばなかった(遊べなかった)系統は、FIFA09と10、ACfA、鉄拳6といったところだ。これらはどれもそれなりに面白かったけど、仲間が少ないとか、シングルのほうが面白かったとか、対戦環境に不備があったとか、同時期にもっと面白いゲームがあったとか、そんなさまざまな要因で、さしてマルチプレイをしなかった。

 オラタンはゲームとして面白く、しかもマルチプレイしかしていないんだけど、ゲームそのものになじみきれなかった。もともとのプレイヤー層が、私のような素人と、シリーズのマニア、という対極的な2層に別れていて、その間に横たわる重大な溝を見た瞬間に、気力が一気に萎えた。SF4のように、マッチングシステムのほうで、こういった違う世界の住人を住み分けさせてくれればよかったのだけど、少なくとも私がプレイしている間には、違う世界の住人が入り乱れての対戦を強いられていた。これはつらい。部活と同好会は同居すべきではない。両者のために。

 イースオンラインとThe Tower of AIONは、量産型MMORPGの系譜だ。この2作の間に横たわるクオリティの差はすさまじく、前者と一緒にされては後者ははなはだ遺憾であろうけども、私からすればどちらも同類項で水準以下だ。前者は論外として、後者も各パーツやシステムの印象はいいけど厚みがなくてペラペラに感じた。前者は無知蒙昧な学生、後者は就職対策書を読み込んだ学生、というような印象だ。

 【まとめ】

 ってなわけで、2009年は言ってしまえば不作だった。

 ここ数年は不作の年であっても、それを支えてくれたEQ2という存在があった。だけど2009年は、EQ2も最新の拡張であるTSOが今ひとつだったおかげで、磐石な滑り止めとはならなかった。しかしEQ2の出来一つで、こうもオンラインゲーム生活そのものが揺らぐのはどうかとおもうので、やはり別タイトルにも頑張ってほしいものだ。

 その反面、実は2009年はオフラインで遊ぶ楽しさを10年以上ぶりに思い出すことになる年でもあった。日記でも更新していたOblivionをはじめ、いろいろなオフラインゲームを楽しむことで、オンラインゲームの不作で開いた穴を、一定量埋めることができた。オンラインで遊んだとはいえSF4なども、楽しみの本質的にはオフラインゲームに近かったかもしれない。オンラインゲーマーを自負する私としては不本意ではあるけども、まぁそんな年があってもいいかなとは思っている。

 とはいえ、やはり2010年こそはオンラインゲームをもっと楽しみたい。EQ2の拡張、FF14、The Secret World、MW5あたりに期待をしていこう。

 1つくらいはヒットしてくれよ! 頼むぜー!