カテゴリー別アーカイブ: Fly!的オンラインゲーム大賞

日記: 12月26日(2014年)

 はいはいはいはい、2014年Fly!的オンラインゲーム大賞の時間ですよ!

 今年のノミネート作品は以下の通り。

  • League of Legends
  • ウルトラストリートファイター4
  • ファイナルファンタジー14
  • The Elder Scroll Online
  • モンスターハンター4G
  • Elite: Dangerous

 この中から選んだ、2014年の大賞は・・・。

 ファイナルファンタジー14

 にしました! ぱちぱちぱちぱちぱち。

 以下寸評とか。

 ■ FF14

 大賞に据えたFF14。

 しかしFF14は去年のリリースだし、去年も副賞的な位置においていたから、今年の「顔」たる資格があるのかということは、ちょっと悩んだ。でも去年から今年にかけて、一番時間をかけて遊んだゲームはなんだかんだいってもFF14っぽいし、和製オンラインゲーム界唯一の光明、という点も評価したいので、最後のチャンス、という感じで大賞の座を与える事にした。

 ただし、ゲームの中身は「優等生だけど面白みがない」というタイプ。FFで言えば6、DQで言えば5くらいの立ち位置。「出来はいいけどいい加減そのフォーマットは飽きたよ」というやつ。集大成だけど、既視感に溢れている。ヒネクレモノはこの時点で和製RPGを卒業してダンジョンマスターのような新種に走る。私はそのクチだった。

 ■ LoL

 何度か休止と再開を繰り返しつつ、チマチマ遊べる世界的名作。日本の競技シーンを観戦するという形でも楽しませてもらった。ゲーム自体は面白いんだけど、敢えて欠点を挙げれば、自分自身が対戦していて過熱してしまう点だな。自分の嫌な部分を自分で見るハメになる。

 MMORPGの大縄跳びを他人が失敗しても、ちっとも気にならないのに、競技性の高いゲームだと大いに気にかかるのはどういうことなのだろう。MMORPG界では善人でいられるけど、対戦ゲームでは難しいな。本拠地がMMORPGでよかった。

 ■ ウル4

 シリーズも7年目だかの息の長い格ゲー。今年リリースの今作は、コーディーにキャラ換えして挑んだという点で新鮮に楽しめた。ただ、PC版自体の対戦環境が劣化(GfWLからSteamになり使いにくくなった。ラグが増えた)したことで、旧作よりも全体満足度は低かった。

 比較的騒音問題のない、新居に引っ越した後のリリースだったので、深夜でも思いっきりレバー操作、ボタン操作が行えたのは気分が良かった。

 ■ TESO

 今年一番の期待作だったMMORPG。総評すれば、佳作、だったかなというところ。

 ユニークなクラス/スキルシステムだったけど、それがいまいちフィットしなかった。ビルドに多様性が与えられてはいたものの、それが面白さに繋がるというよりは、数少ない正解を見つけるための土台にしかなっていなくて、ひとたび正解が発見されると、それ以外のビルドは排除されるようなつくりだった。多様性があるようでないシステム。だから最序盤の「正解が発見されるまでのプロセス期間」の興奮度は高かったものの、それが長く持続はしなかった。

 クエストや世界の雰囲気、RvRの舞台づくりなどは、昨今のMMORPG界では屈指だっただけに、惜しいの一言。

 ■ MH4G

 マンネリもここに極まれり、のモンハン。MH4と変わったところは特にない。敵の種類が増えただけ。昼休みに職場の「狩り部」の連中と、1日1キークエスト、という感じで進めていくという、珍しいスタイルで遊んだ。それでなんとかゴグマジオスを倒すところまで遊んで卒業。古文書(?)はノータッチ。

 4シリーズで追加になった「ジャンプ&乗り」というのは、プレイに緩急がついて面白いシステムで、高く評価している。少なくとも、同じ立体挙動である3シリーズの水中戦などよりは、よほど爽快で、モンハンの持つ独特のプレイ感にマッチしているんじゃないかな。

 ■ Elite: Dangerous

 リアル宇宙生活ゲーム。誤解を覚悟のうえで内容を表現すれば、宇宙版Skyrim。箱庭系といっていいと思う。コンセプトは面白いし、スルメ的な細く長い味わいもあるけど、しかしそのゲーム内容はあまりにも地味。とはいえ、今のところ唯一に近いユニークな価値を提供してくれる、私にとってはかなり貴重なゲーム。熱心に遊びたいわけではないけど、PCにインストールされていて、いつでもその世界に飛び込める状態になっていると、なんだか安心感がある。こういう方向性のゲームの存在が許されているというだけでも、洋ゲーは懐が深い。

 オンラインゲームのはずなんだけども、他人との接触の機会が少なすぎて、オンラインゲーム感がない。「経済などのデータや自キャラのセーブはオンラインと同期しているけど他人がいない」というSoloモードもあるので、より一層他人との接触がなくなってしまう。PKerを警戒して採掘や交易中などは、ついついそのモードにしてしまうんだよね。初心者狩りのようなものは、別の方法で対策をして、Soloはいっそ排除したほうが良かったかもしれない。

 ■ 選考外:EverQuest Next Landmark

 αだかβを少しプレイ。テスト中なので評価対象外。最序盤にプレイしたので、できることも少なく、かつ、個人的な嗜好にゲーム性がマッチしてはいなかったので、ほとんど遊ばなかった。ただEQシリーズへのお布施の気持ちを満たせた事と、きたるEQNのグラフィック感などを先行して味わえたというのは、それなりに価値を感じられた。かな。

 ■ 選考外:Lord of Vermilion Arena

 和製TPS/MOBAのアルファテストに参加した。テスト中なので評価対象外。MOBAとしては視覚情報の明確性が足りなすぎるとか、そもそもグラフィックが荒いとか、そういう点で全体的に品質が低いと感じられた。ただ和製MOBAを作ろう、という時に、わざわざ難しそうなTPSタイプを指向したという、野心的な判断は高く評価している。日本でMOBA市場を開拓しようというのもいい動きだ。テストを経て、製品化するまでの間に欠点が改善される事を期待したい。

日記: 12月12日(2013年)

 さあさあ今年もやってきましたよ、蝿公国的オンラインゲーム大賞の時期です!

 今年はサイトのタイトル自体が、「Fly Dukedom」から「Fly!」に変わってしまったので、蝿!的オンラインゲーム大賞といったほうがいいかな。とにかくそれの、2013年版だ。

 【エントリータイトル】

 今年遊んだタイトルは、大体以下の通り。

  • MechWarrior Online(アクション:PC)
  • League of Legends(MOBA:PC)
  • SimCity(シミュレーション:PC)
  • Dungeons and Dragons Online(MMORPG:PC)
  • Neverwinter(MMORPG:PC)
  • ファイナルファンタジーXIV(MMORPG:PC)
  • モンスターハンター4(ハンティングアクション:Nintendo 3DS)

 【選出】

 うーーーーーーーーーーーん、・・・今年は難しい。けど。

 大賞 League of Legends
 2位 ファイナルファンタジーXIV

 かな。やっぱり。

 【論評】

 大賞はLoLかFF14か非常に悩んだ。でも私という一個人のゲーム体験としては、LoLのほうがFF14よりも新鮮で、エポックメイキングだったという点で、影響が大きかった。

 LoLは今更評価するのもはばかれるゲームではある。運営開始は2009年だというから、もう4年前のゲームだ。でも、私にとってはこのゲームに出会ったのが今年のことで、同時にこのジャンルのゲームに初めて触れるのも今年のことだったから、今年の印象事として記録しておきたい。

 LoLはとにかく熱かった。操作体系が分かりやすく、ルールも単純。でありながら、戦略、戦術、操作技術の優劣、それに成長、キャラクターへの愛情、ロア、背景世界の緻密さ、などがふんだんに盛り込まれていて、いろいろな嗜好をもつユーザーを、まるっと受け入れるだけの懐の深さがあるゲームだった。

 大会運営やその配信といったプロゲームシーンが整備されていて、プレイ以外の面でもゲームを楽しめることや、パッチによるメタ(戦略)の変動をポジティブに乗り切る風潮があることなど、ゲーム外の環境をどう作っていくべきかという部分においても、「オンライン時代の新しいゲームのあり方」のお手本のようになっている。LoLの影響はオンラインゲーム界全体という観点で見ても、甚大なものだ。たとえ4年遅れであっても、評価しないわけにはいかない、と思わせるだけのものがあった。

 一方FF14。もはや終焉を迎えつつあった国産MMORPG界に投じられた最後の光明。いろいろと至らない点はあるものの、WoWクローンMMORPGとして、立派に欧米の本格MMORPGと伍して戦えるだけのスペックを持ったゲームだ。国産でこれが出せる企業があるということは、素直に喜びたい。絶賛したい。

 ただ、あくまでもWoWクローン、RIFTクローンの域を出ていないこと。後発であるにもかかわらず、これら前例と比べて明確に凌駕している部分が、「日本人に馴染みやすいグラフィック」「日本語が通じる」というローカルな部分しかないということ。などの理由から、LoLのインパクトに比べると、評価を少し落とさざるを得なかった。

 個人的なゲームの嗜好や感情から言えば、MMORPGというジャンルにこそ大賞を与えたいんだけど、今年は相手が悪かったと言わざるを得ない。LoLは巨人過ぎた。

 【その他】

 MWO。1月に少し昨年からの惰性で遊んだ程度なので評価外。結局今になっても勢力戦が導入されていないようで残念。

 SimCity。面白かったけど、1週間くらいやったらもういいかな、という感じだった。渋滞ゲー。放射能汚染ゲー。

 DDO。Neverwinterまでのつなぎに雰囲気を味わうべくプレイ。正直Neverwinterより面白かった。ただ3度目なので新鮮味なし。

 Neverwinter。今年のがっかりゲーム大賞。特にいうことはなくダメ。

 MH4。いつものモンハン。ワイワイプレイはそれなりに楽しいけど、マンネリ感はぬぐえず。

日記: 12月6日(2012年)

 ちょっと早いけど、2012年蝿公国的オンラインゲーム大賞の季節がやってまいりました。何の権威もないけど、年末年始の恒例なのでいくぞ。

 【エントリータイトル】

 ・Star Wars: The Old Republic(MMORPG:PC)
 ・アーマードコアV(アクション:Xbox360)
 ・スーパーストリートファイターIV AE(対戦格闘:PC)
 ・Diablo 3(オンラインRPG:PC)
 ・ファンタシースターオンライン2(オンラインRPG:PC)
 ・The Secret World(MMORPG:PC)
 ・Guild Wars 2(MMORPG:PC)
 ・MechWarrior Online(アクション:PC)

 選外のオフラインものとして

 ・The Elder Scroll V: Skyrim(RPG:PC)

 【選出】

 敢えて序列をつけるなら、
 
 ・1st: SWTOR
 ・2nd: MWO
 ・3rd: GW2

 かなー。難しいとこだけども。

 【受賞作について】

 まずSWTORについて。

 振り返ってみて、今年一番ゲームにはまれていたのは、SWTORをプレイしていた時だったような気がする。今年のMMORPGを並べると、SWTORと比較するのはやはりGW2ということになるわけで、そうしてみるとオープンワールドPvPの出来でいうとGW2のほうがかなり上だし、その他もGW2のほうが便利なものも多く、軽快、そしてなによりも日本人のプレイヤー数も桁が違う。だから世間的にはGW2なのだろうけども、でも私自身がどっちを愛しているかというと、SWTORっていう気がするんだよなぁ。

 ゲーム的には、ごくごく普通のクエスト主導型MMORPG+インスタンス型スポーツPvPというもので、ムービー演出が強烈な点を除けば、特筆すべきことは少なかった。ただあまり評価されていないけど、このゲームのキャラクターの挙動はとてもよかった。そのおかげで単なるスポーツPvPも、思いのほか楽しめた。特にリープやプル、ノックバックのようなキャラクターの移動処理は、今までのどのMMORPGよりも秀逸で、ゲームへの没入感を高めてくれたと思う。

 またなによりもコミュニティに溶け込めている感がよかった。ロビー的な役割を担う宇宙船内で、それなりに「認められた」ギルドとして活躍することができた。ギルドのPremadeでWarzoneにはいれば、敵になれば「勘弁してくれよ」、味方になれば「やるやないけ」というような反応がかえってきた。外国人の面々にも顔見知り的な人も多くできて、宇宙船内に1つの共同体ができたような気分を味わうことができた。こういうメインコミュニティへの浸透が自然にできたのは、EQ以来かもしれない。

 残念なのは、この居心地のいい環境が、公式オセアニックサーバーの登場で瓦解してしまったことだ。アメリカ本土のサーバーに、非公式アジア太平洋サーバーを標榜して集結していた、この共同体のメンバーは、これによって複数のサーバーに分散してしまった。これがなければ、SWTORはもう少し長く濃く楽しめた気がしてならない。

 次、MWO。

 これはもう思い入れ補正です。1位にしたかったくらいだけど、あまりにも客観性を欠くだろうと思って、ぐっとこらえた。今はまだオープンβ中で未完成だしね。「メックシリーズで充実したオンラインゲーム環境を!」というのは、それこそ前世紀から望んでいたものだから、リリースされただけでも感激。

 で、ロボットシミュレーションゲームとして、出来もかなりいいと思うんだよね。他のゲームにはない操作感/方程式だから、新規参入障壁はかなり高いと思うけど、もう少しプレイヤーが増えて欲しいな、とも思う。あまりゲーム内容に深みはないけど、気楽にロボットで装甲の削りあいができて楽しいよ。

 コミュニケーション部分が致命的に足りないのが現在の弱点。早く是正したほうがいいと思うけど、こういう部分をないがしろにするのは、最近の欧米MMORPGの傾向なんだよな。現地人同士なら、フォーラムやSNSで済んでしまっているのかもしれない。

 次、GW2。

 並べたものの中では、「一番世間の評価が高い」ゲームだ。圧倒的に高い。でも個人的には、ゲーム自体の評価はそこそこ、ってところかな。好き嫌いでいえば、TSWのほうが好きまである。

 コンセプトがはっきりしているのがとてもよくて、最初に打ち立てたであろうコンセプトが全くぶれてなく、そこに向かって特化して作られているのが気持ちいい。オープンワールドPvPを行う、という観点からすると、ここ数年来で有数の出来のよさだと思う。至上最高かもしれない。

 なのに個人的な評価がそこそこなのは、単純にそのコンセプトが好みにぴったり合致はしていないからだろう。世間ではもちろんそこが評価されていると知りつつも、「スペック差のないPvP」「スペック向上に寄与しないPvP」「容易なリスペック」「容易なAlt育成」というのはちょっと頑張りにくかったりする。MMORPGをやっている時のマインドは、どうしても数値上げや個性主張が第一になってしまって、それが欠けていることは最後までどこか物足りなさになってしまった。

 そんなわけなので、本来だったら多分1ヶ月ちょっとで飽きてしまっていたと思う。その寿命が延びているのは、ひとえにいいギルドに入れてもらえたからだ。MMORPGにおける成長のない対戦というのは、すぐに単調になってしまって、速やかに飽きてしまう私なんだけども、ギルドのおかげで単調さがかなり遠ざかった。永遠に飽きない、ってのは無理だけど、思いきって飛び込んでよかったよかった。

 【寸評】

 受賞作以外について。

 ACV。期待はずれだった。操作に慣れる前に飽きがきてしまった。fAのほうが飽きるまでが長かったかな。

 SSF4AE2012。2012リリースからしばらく楽しめた。足掛け3年の安定の対戦ツール。「対等な対戦」をしたいならMMORPGじゃなくてこっちでいいや、っていう。「観るゲーム」としてはいまだにベスト。

 Diablo 3。期待通りだった。もともとさほど期待してなくて、やっぱり思ったくらいの出来栄え。1ヶ月ゲーム。

 PSO2。キャラとかセリフがきつい。ステージもなんか薄い。コア部分の方向性は嫌いじゃないんだけど。

 TSW。2012年「惜しい!」賞。コンセプトも世界観もいい。そこで力尽きて、エンドコンテンツ設計がないのが致命的だった。本当に惜しい。

 Skyrim。オンラインゲームじゃないけど。今年やっとメインシナリオをクリアしたので記念に記録。

 【総評】

 今年は近年まれにみる豊作だった。MMORPGだけでも、SWTOR、TSW、GW2。それに超大作としてのDiablo 3や、和製MORPGの本命PSO2、個人的キラータイトルのMWOなど、新作のニュースに事欠かない1年。

 やめたり、頻度が落ちたゲームも、例年だったらもう1ヶ月は引き伸ばして遊んでいた可能性が高い。次のゲームがリリースされたり、時期がかぶっているゲームがあったりしたせいで、プレイ頻度を落とさざるを得なかったゲーム、プレイをやめたゲーム、プレイしなかったゲームがいくつもある(プレイしたかったけどしなかった/しないで終わりそうなゲームの代表は、Borderland 2とかPlanetside 2かな)。オンラインゲーマーとしてはうれしい限りだ。

 2013年はどんなゲームがくるのだろう。年初まではMWOが細々と継続しそうというのは規定路線として、その先だな。時期は不明だけど、TESO、新FF14、Neverwinter、というようなタイトルが頭に浮かぶ。2013年も豊作であることを願おう。

日記: 12月22日(2011年)

 2011年もあとわずか。ってことで、2011年蝿公国的オンラインゲーム大賞を始めよう。

 去年の文言をそのまま流用してスタート。

 【エントリー】

 今年のエントリーは以下の9作8タイトル。

 ・モンスターハンターポータブル3rd(アクション:PSP)
 ・バーチャロン・フォース(アクション:Xbox360)
 ・RIFT(MMORPG:PC)
 ・スーパーストリートファイターIV AE(対戦格闘:Xbox360)
 ・スーパーストリートファイターIV AE(対戦格闘:PC)
 ・Age of Empires Online(MMORTS:PC)
 ・TERA(MMORPG:PC)
 ・Battle Field 3(FPS:PC)
 ・StarWars: The Old Republic(MMORPG:PC)

 また、オンラインゲームとは言いがたいけど、それなりにプレイをして、このサイトでも話題にしたものは以下のタイトル。

 ・Dragon Age(RPG:PC)
 ・Two World2(RPG:PC)
 ・Dungeon Defenders(Tower Defence:PC)
 ・The Elder Scroll V: Skyrim(RPG:PC)

 【選出】

 以上のエントリータイトルから、ベストな順に選択すると・・・

 1st: RIFT
 2nd: スーパーストリートファイターIV AE(PC)

 と、まぁ受賞に足るのはこの2タイトルかな。2011年は。
 

 【総評】

 まず最初に選外について。一応これはオンラインゲームが大賞なので、オンラインゲームではないものは除いた。Two World2に関しては、オンラインモードも遊んだし、楽しかったんだけど、さすがにオンラインゲームとくくるのには抵抗があった。

 今年は、去年に比べるとMMORPGの勢いがいい年だった。当たり外れはあったものの、MMORPGの新作、話題作が多く、MMORPG好きの私としてはうれしい限りだ。ノミネートしていない例では、ウィザードリーオンラインなんかも、一応ビッグタイトルとして注目されていたね。

 【寸評】

 まずはRIFT。なんだかんだで今年はRIFTの年だった。

 完全新作の欧米産本格MMORPG自体が久しぶり。RIFTほどの出来のものはさらにさらに久しぶりだ。知ったのが割りと発売直前だったこともあって、「突如超新星現る!」っていう感じだったのも、強烈な印象として残っている。

 RIFTのいいところは、「他の作品のいいところや、顧客の意見を、最大限に取り込む」という姿勢に尽きると思う。とても勉強熱心で、学んだことをしっかり消化、改善してゲームに取り込んでいた。リリース時点でRIFTほどかゆいところに手が届いていたMMORPGはなかったのでは、というくらいだ。

 これで私がプレイする今後のMMORPGは、発売時点でRIFTを越えていることが要求されるだろう。少なくとも、2011年末の時点で、2012年の大賞有力候補であるリリース直後のSWTORは、RIFTのリリース直後にまるで及んでいない。

 次点はスパ4AE。これはPC版という新しい世界を開いたことが大きかった。PC版ならではの気軽なコミュニケーション、大会、程々な実力帯の人口層、などなど、私のスパ4ライフに合致した環境がそろっていた。スト4、スパ4と基本的には孤独に遊んでいただけだったこのゲームが、かなり違う側面、コミュニケーションツールとしての側面を帯びたことで、一気に新鮮さがよみがえった。

 PC版そのものの評価もしないといけない。上記はほとんどスパ4のソフトウェアとは関係のない話になってしまった。

 PC版のスパ4は、なによりも軽いことが大きなアドバンテージだ。私のようなPCを常時つけている人種にとっては、アイコンをクリックするだけで対戦ができるというのは、かなり気楽だ。ゲームそのものも軽く、画面遷移の速さから、ゲームそのものの遅延まで、すべてがXbox360版よりも一回りクオリティが高い。もちろんこれは、個々のPC環境にもよるもので、私のPCが一般家庭のものよりはだいぶスペックが高い、ということも影響はしている。とはいえ、このサイトを見ているような、PCをゲーム機として利用している人なら、大体似たような感想を抱けるはずだ。それだけに、唯一プレイ人口が少ないことだけが残念だった。

 【選外について】

 モンスターハンターポータブル3rd。これはまあ、去年のゲームだ。今年の受賞はない。

 バーチャロン・フォース。オラタンのときと同じく、馴染む前に挫折した。

 Age of Empires Online。ベータのみ参加。オンライン対戦する前に挫折。WebアプリやSNSアプリの育成ゲーム風だった。

 TERA。ベータのみ参加。量産型。

 Battle Field 3。FPS界は修羅の国だった。猛者ばかりだし、血なまぐさいし。夢がないなぁ。

 StarWars: The Old Republic。前述したけど、これは来年評価しよう。

 Dragon Age。バルダーズゲートの生まれ変わり。悪くはなかった。

 Two World 2。3Dディアブロ。これはおもしろかった。

 Dungeon Defenders。TD系と見せかけたレベル上げゲーム。もう少しTD系だと良かった。

 The Elder Scroll V: Skyrim。まだあまりプレイしてないけど、初日でDA、TW2を凌駕した感触だった。さすがの貫禄。

 【2012に向けて】

 本命のSWTOR。他にもThe Secret World(やるかわからない)、アーマードコアV、Mechwarrior Online、スパ4AE2012、Diablo 3と期待できそうなものがいろいろありそうだ。数年前の、「この先なにをしたらいいんだろう」というような、オンラインゲーム界の終息感が最近はなくなってきていてなによりだ。

 気が早いけども、2012年もよろしくお願いします。

日記: 12月28日(2010年)

 2010年もあとわずか。ってことで、2010年蝿公国的オンラインゲーム大賞を始めよう。

 この展開も我ながら長いな。

 【エントリー】

 今年のエントリーは以下の5タイトル。

 ・ボーダーランズ(TPS:Xbox360)
 ・スーパーストリートファイターIV(対戦格闘:Xbox360)
 ・モンスターハンターフロンティアオンライン(アクション:Xbox360)
 ・ファイナルファンタジー14(MMORPG:PC)
 ・モンスターハンターポータブル3rd(アクション:PSP)

 また、プレイはしたものの、そのプレイ時間が短すぎて選外になったのは以下のタイトル。

 ・EVE Online(MMORPG:PC)
 ・ドラゴンネスト(MMORPG:PC)
 ・SDガンダムカプセルファイターオンライン(TPS:PC)
 ・Meridian59(MMORPG:PC)
 ・Bloodline Champions(アクション:PC)

 【選出】

 以上のエントリータイトルから、ベストな順に選択すると・・・

 1st: スーパーストリートファイターIV
 2nd: ボーダーランズ
 3rd: モンスターハンターポータブル3rd
 4th: ファイナルファンタジー14
 5th: モンスターハンターフロンティアオンライン

 ってところかなぁ。とはいえ上記5つは、少なくとも1ヶ月以上遊んだタイトルなので、1ヶ月間夢中になれるくらいには、十分面白かったと言っていいと思う。

 【総評】

 MMORPGが少なく、PCが少ない年だった。一方でXbox360が大活躍で、また、ジャンルもアクション性のあるものが多い、という傾向があった。

 これはライフスタイル的に単発なモノのほうが気楽になったという点もあるけど、どちらかというとソーシャルな環境が充実したことによる影響が大きいように思える。私がMMORPGに求めていた部分の1つには、おそらくソーシャルな部分、つまり他者とのコミュニケーションが大きなウェイトを占めていたんだけど、それを補うものが多く出てきたことで、MMORPGというジャンル、PCというハードに限定されることがなくなってきたのではないかと思う。

 例えばXbox360のような、近年のハード。従来の家庭用ゲーム機にはなかった(乏しかった)通信機能やソーシャルな機能が、いまや当然のように搭載されている。

 例えばTwitterのようなメディア。従来にもブログのようなメディアや、mixiのようなSNSはあったけども、やはり書き込む人にはハードルが高く、いまひとつ「つながってる」感がなかった。でもTwitter(それにスマートフォンの組み合わせがあるとなおさら)のような新興のメディアは、そのあたりを強く補いつつある。

 しかし、私はやっぱり、超大物MMORPGの登場を願ってやまないのだよね。これまでもそうだったし、これからも何十年とそうなるのかもしれないけど、EQで受けた衝撃を再体験する日を待ち望んでいるのだ。

 来年はまだそうなりそうなニュースがないけど、時期のわからないEQ Nextや、Fallout Onlineあたりに期待しておこうと思う。

 【寸評】

 スパ4は今年一番長く遊んだゲームということで筆頭に上げた。遊んで、負けて、ウリィィィっとなって、止める、というような散発的な遊び方をしているので、あんまり総プレイ時間でいえば長くもないかもしれないけど、春から冬まで1年近く遊び続けていて、なお飽きていないというのは特筆に価する。本質的には、去年第2位だったスト4の拡張版に過ぎないので、先進性という点が弱く、筆頭にあげるべきかは悩んだけど、結局息の長さを重視して筆頭とした。

 ボダランは、今年唯一の新鮮さを感じさせてくれるゲームだった。プレイ開始から1ヶ月間の感想だけに縛って言えば、間違いなく第1位を獲得するべきゲームだ。ただ、コンテンツ消費型のゲームなので、息がやや短いのがネックだった。Diablo的なアイテム収集要素がキモのはずなのに、そこそこ満足できる武器が「街の中を走る」という行動で集まってしまうのも残念ポイント。これがなくて、最終ステージ周回が求められていれば、もう少し寿命が延びただろうに。あと、これはPC版でやりたかったかな、とも思う。パッドでエイミングは最後までストレスだった。

 MHP3は安心のMHPクオリティで、期待通りの出来だった。コンテンツが少なめなことと、難易度がやや低いことを除けば、私としては従来のMHシリーズで一番よくできていると感じた。ただ、やっぱりMHシリーズは、ここ数年でプレイしすぎだよな、ってのが評点を下げるポイントだ。ゲームそのものはとてもいいんだけど、自分の中での鮮度は果てしなく低い。なので、その辺を勘案して、このくらいの位置だ。

 FF14はいろいろと物議をかもした問題作だ。ゲームの完成度(完成度とかゲーム性というあやふやな評価はあまり好きではないけど)というか、ソフトウェアとしての練られ方が甘すぎて、製品として問題外な部分はある。でも、日本製の大型MMORPGで、しかもEQ・WoW系列とも、アジア量産型クリックゲームとも類似していないという、オリジナリティーを発揮したことは大きく評価したい。それだけに、この失敗の反省が「実績のある無難な類似品を作る」と小さくまとまる方向にならないように願いたい。ちなみにFF14を熱心に遊んだ期間は2ヶ月。これはボダラン、MHP3、MHFよりも長い時間だ。

 MHFはあまりいうことがないかな。何年も前にプレイしたPC版の焼き直しで、新要素も少ないところまでしか遊ばず、MHというタイトルそのものにも新鮮味がないという、ただただ「そのとき他に遊ぶゲームがなかった」という理由で遊んでいたタイトルだ。そこそこ面白かったけど、別に評価することはない。

 その他、選外のものにも触れよう。

 EVEはMMORPGというよりも、ブラウザゲームの育成モノに近い感触。ドラゴンネストは、いかにもなアジア産MMORPGで、量産クリックゲームではなかったけど、せいぜいその亜種。SDガンダムは、実はそんなに悪くなかったんだけど、良くもなかったという微妙なブツで、7,8年早く出ていたら大うけしたと思う。Meridian 59は、ただ久々に触ってみたかっただけで、超懐かしかった。BCはβメールが来たのでやってみたけど、全然面白くなかった。

 さらに選外の選外になるけど、ついに今年はEQ2をノミネートしなかった。2007、2008、2009と3年連続でノミネートされていたのに、ついにだ。2011年の再起はあるのかも楽しみだ。

 【来年に向けて】

 来年は何が来るのだろうか。Diablo 3、EQN、Fallout Online、Funcomのキモイやつ、EQ2の新拡張、スパ4がAE準拠になるといいなぁ、FF14が化けるといいなぁ、MHP3Gがくるのかなぁ、Mech Warrior 5はどうなったのかなぁ、って感じかな?

 それでは皆さん、2011年もよいオンラインゲームライフを!